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「何度も手を出す子に対応してくれない」「本当に仕事しているんですか?と聞かれた…」保育園・幼稚園でのモヤッとどう対処すればいい?専門家に聞く

更新

教育的な教訓的なおもちゃで遊んでいる子供を見ている母親
Lordn/gettyimages

保育園・幼稚園でモヤモヤを感じたことはありますか?
今回は、園や先生に感謝はしているけれど、これまでに感じたことのあるモヤモヤの“ホンネ”のところを「たまひよ」アプリユーザーに調査。さらに、子育てアドバイザーの高祖常子さんにモヤモヤ解消法について聞きました。

確かにモヤモヤしそう…みんなのエピソード

最初にみんなの声から紹介します。

「月齢の小さい子のクラスで先生が複数人いるのですが、情報共有してないのか、何度も同じ質問をいろんな先生にされてしんどい…」(にゃんたろす)

「うちの子はおとなしく、あまり自己主張をしない性格です。そのためか、幼稚園に迎えに行った際に、先生からの1日の報告が他の子よりも短くて少しさびしいです」(うきたろ)

「お友だちとのトラブルは仕方ないが、先生の仲裁の仕方にモヤッとします。自分の意見を言い通そうとする子の意見しか聞かず、低月齢の娘は丸め込まれることが多かったように感じました」(けにぃ)

「何度も手を出す友だちがいて、その子やその子の親への先生の対処が甘く、『私たち(先生)も困ってるんですー』的な感じで終わらされたことにモヤッとしました」(AZ)

「仕事の都合で、子どもが2歳になる年の4月に入園しましたが、先生から『かまってちゃんで大変。手がかかる』と面と向かって言われたこと。
『母子手帳などには子どもときちんと向きあうよう書いてあったたけど、自分はかまいすぎたのかな』と悩んだり、『こんなに小さいのに預ける自分はダメな親なんだ』と、今でも自分のことを責めています」(豆ピヨちゃん)

「渡されたカバンの中身がぐちゃぐちゃだったり、丁寧だったりと、担当の先生で変わること」(ジャス民)

「朝、先生に伝えたことが他の先生に伝わってない」(いろり)

「『自営業なら時間の都合がつくから、預かる時間は16時までです。土曜日も預かれません。本当に仕事してるんですか?』と言われる。自営業への理解がなくツラかった」(ダルマ)

「基本は先生に『伝える』こと」と専門家

確かに、どれもモヤモヤしそうですね。こうした思いを抱いたときに、どのようにすればいいのでしょうか。子育てアドバイザーであり、保育士と幼稚園教諭の資格を持つ高祖常子さんに聞きました。

「まず『先生同士で情報共有されていないことが多い』というのは、園の組織的な問題と言えるでしょう。先生の余裕がないなどの可能性もありますが、大事な情報が共有されていないことは、内容によっては子どもの健康や安全などに関わる可能性もあります。

先生からの言葉で『かまってちゃんで大変』というのは子どもに対して、そして『本当に仕事してるんですか?』というのは保護者に対して、相手を尊重していない大変失礼な言葉です。

『先生からの1日の報告が、他の子よりも短い』『自分の意見を言い通そうとする子の意見しか、先生が聞かず、低月齢の娘は丸め込まれる』というのは、先生自身が気づいていないかもしれません。ぜひ先生に伝えるといいでしょう。

『何度も手を出す友だち』に対して、先生が対応していなくて子どもが困っているなら、これも先生に伝えましょう。

これらはまず担任の先生に相談してみるのがいいですが、対応してくれない場合などは、主任や園長先生にも相談してみましょう。ただ、いきなり、主任や園長先生に相談すると、担任の先生は自分のできていないところを伝えられたと感じてしまうかもしれません。まずは、担任の先生に相談し、対応してくれない、対応が不十分と感じる場合は、念のため再度担任に相談するか状況によって主任や園長先生に相談してみましょう。

カバンの中身については、ぐちゃぐちゃ度合いが分かりませんが、先生もたくさんの子どもたちの私物をより分けて入れているので、ある程度の範囲なら許していただけたらと思います。あまりにもひどい状況ならやはり先生に伝えるといいでしょう。
ただ、カバンの中身については、次第に子ども自身が管理するようになりますから、年齢あわせて、子どもにタオルの畳み方や入れ方など少しずつ教えていくといいですね。

すべてのエピソードにおいて、先生に伝えるといいと思います。
伝えるときには、苦情や怒りにならないことが大切です。もちろん子どもが危ないなどの緊急の内容であれば、怒りになることもあるかもしれませんが。

基本的には、先生も頑張っているので、まずは『楽しく園に通うことができています』『○○の遊びが楽しかったと言ってました』『先生に○○って言われて嬉しかったと言っていました』など、感謝や子どもの楽しそうな様子から伝えるようにしましょう。

その上で自分を主語にして“I(アイ)メッセージ”で伝えましょう。『私は○○が心配です』『私は○○と思っています。対応していただけないでしょうか』というような感じです。

『なぜ先生はやってくれないんですか?』と言うのは、怒りをぶつけるアグレッシブな表現方法、言っても変わらないと思って言わないのはノンアサーティブ。こうした対処では状況が改善しませんし、モヤモヤや怒りもたまってしまいます。
自分を主語にした“I(アイ)メッセージ”を使い、自分も相手も大事にするアサーティブな表現方法を使って伝えてみましょう。

先生も人間です。先生自身が気づいていないこともあり、対応がうまくできていないことあるでしょう。保護者から伝えてくださると助かったり、気づきにつながることも多いものです」(高祖常子さん)

お互いに、いい情報共有になるように、感謝の気持ちも表しつつ、わかりやすく伝えられるといいですね。
(取材・文/メディア・ビュー 橋本真理子)

高祖常子さん

PROFILE)
子育てアドバイザー、キャリアコンサルタント。保育士、幼稚園教諭、社会教育主事、ピアカウンセラーなどの資格を持つ。NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク理事、NPO法人ファザーリング・ジャパン理事ほか。全国13万部発行の「育児情報誌miku」編集長として14年活躍。育児誌を中心に編集・執筆を続けながら、子どもの虐待防止と、家族の笑顔を増やすための講演活動、ボランティア活動を行う。3児の母。著書多数。

※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は2023年12月の情報であり、現在と異なる場合があります。

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