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漢方薬と西洋薬はどう違う?漢方薬の特徴を薬剤師が解説

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薬といえば西洋薬のイメージがあるかもしれませんが、医療機関で処方を受けられる薬のなかには漢方薬もあります。漢方薬が気になるけれど、どんなものかわからないというママやパパもいるのではないでしょうか? この記事では漢方薬の特徴や西洋薬との違い、代表的な漢方薬などを薬剤師が紹介します。

漢方薬とは?

漢方薬とは、漢方医学の考え方のもと、生薬を2つ以上組み合わせてつくられる薬のことです。漢方医学は中国から伝来し、日本で独自に発展した伝統医学です。

漢方医学では症状や体質などにあわせて生薬を組み合わせ、漢方薬が処方されます。生薬は草や木、動物や鉱物など、自然由来のものを加工してつくられており、漢方薬は西洋薬よりも副作用が少ないといわれています。

漢方薬は多くの種類があり、錠剤や顆粒、丸剤、煎剤、散剤など形状もさまざまです。漢方薬のなかには保険適用されるものもあり、医療機関で医師の処方を受けることができます。(※1)

西洋薬との違い

西洋薬とは、人工的に化学合成された物質によって作られている薬のことです。西洋薬はひとつの疾患やひとつの症状に対して作用します。そのため、疾患の原因が明確なときや緊急性の高い治療が求められるときには西洋薬が向いています。

一方、漢方薬は体質やからだのバランスを整えることで不調の改善を目指すのが特徴です。そのため、検査では異常が見つからないけれど体調が悪い場合や、慢性的な不調を抱えているときに向いています。

西洋薬と漢方薬は不調に対するアプローチが異なるため、自身の症状などにあわせて選択しましょう。(※2)

代表的な漢方薬

漢方薬によって改善できる症状が異なります。代表的な漢方薬を4つ紹介します。

葛根湯(かっこんとう)

葛根湯は肩こりや風邪の引き始めの頭痛、発熱などに用いられる漢方薬です。

からだを温めることで発汗を促して熱を逃がし、免疫機能を高める働きがあります。また、血行を促進し、筋肉の緊張を緩めて肩こりなどをほぐす効果が期待できます。

日常生活に影響がない程度の体力がある人に向いていますが、腸が弱い人や体力が低下している人には不向きです。

五苓散(ごれいさん)

五苓散はむくみや頭痛、めまい、下痢、二日酔いなどに用いられる漢方薬です。

胃腸の働きをよくして水分代謝を改善し、尿や汗などによって体内の余分な水分を取り除いて水分バランスを整える働きがあります。気象病など、気圧変化や天候による不調を感じやすい人などに向いています。

加味逍遙散(かみしょうようさん)

加味逍遙散は肩こりや疲労感、精神不安、抑うつ、イライラ感などに用いられる漢方薬です。

上半身にたまった熱を冷ましてエネルギーや栄養を補い、女性ホルモンや自律神経のバランスを整える働きがあります。イライラや気分の落ち込みなどの精神的な症状に対しても効果的で、更年期障害や不眠症の改善などにも用いられます。

疲れやすく気分の落ち込みなどがある人や、月経異常などの女性特有の症状に悩んでいる人に向いている漢方薬です。

温清飲(うんせいいん)

温清飲は乾燥肌や肌のかゆみなど、肌トラブルに用いられる漢方薬です。

血行を促進して体内にこもった余分な熱を取り除くことでかゆみや炎症を鎮めるとともに、肌に栄養や潤いを届ける働きがあります。湿疹や皮膚炎などにも効果的で、肌の色つやが気になる人に向いています。

漢方薬を服用する際の注意点

漢方薬は西洋薬に比べて副作用が少ないとはいわれていますが、まったくないわけではありません。体質や症状に合っていないものを飲んだり、自己判断で複数の漢方薬を組み合わせて飲んだりすると思わぬ作用が起きることもあります。

そのため、自己判断で服用したり、似たような症状の人から漢方薬をもらう(またはあげる)のはNGです。漢方薬を服用する際には、医師や薬剤師に相談したうえで正しい用法用量を守って服用しましょう。(※2)

漢方薬を適切に服用しよう

漢方薬は自然由来の生薬を組み合わせた薬のことであり、保険が適用され、医療機関で処方を受けられるものもあります。西洋薬と漢方薬は症状へのアプローチの仕方が異なるため、用途に合わせて選択することが大切です。医師や薬剤師に相談して自分に合った漢方薬を選びましょう。

<参考文献>
※1 神奈川県「漢方薬の基礎知識」
※2 横浜薬科大学「漢方と西洋薬の違いとは?どっちがいい?飲み合わせに注意?」

PROFILE

あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり

薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストランなど15社以上のメニュー開発にも携わる。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。

●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=211332f2tmhy00010137&utm_source=tamahiyo&utm_medium=referral&utm_campaign=250527

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