ネパール式インターの超高度な学習内容に「びっくり」と驚きの声
在日ネパール人の人口は年々増え、ネパール式教育を受けさせたい!というニーズの高まりから誕生した学校エベレスト・インターナショナル・スクール・ジャパン。
その高度な内容に共感した日本人の生徒も在籍しています。
(写真は区立小学校の校庭を借りて行われた運動会。日本の運動会はネパール人たちにはとても興味深く、おもしろいとのことで、あえて日本式運動会を行事の一つとしている)
日本で唯一のネパール人学校。ナーサリー(保育)クラスから会話は英語

2013年4月、東京杉並に日本で唯一のネパール人学校、エベレスト・インターナショナル・スクール・ジャパンが開校。阿佐ヶ谷駅そばの新聞販売所だった建物を利用した校舎と、隣接する駅、荻窪から徒歩10分ほどの元塾のビルを利用した校舎の2つで授業が行われています。驚くべきはその授業内容です。
ネパール本国の教育カリキュラムをもとに、母国語、算数、社会、理科、英語が行われていますが、母国語以外は基本英語で授業が行われています。
「もともと英語をやらせていたんですが、こちらの授業内容の高度さに家庭でフォローする前提で通わせました」と語るのは、Mさん。Mさんのお嬢さんは2年間在籍。4才で日本でいう年長クラスに。5才で小1クラスに通いました。「宿題が多くて大変でした。でも先生方が本当に熱心で、娘は学ぶ楽しさを教えてもらいました」。お嬢さんは5才で英検3級を取得。その後国立小学校を受験し、現在は小学校1年生に。
そのMさんに誘われて、同じく2年間お嬢さんを通わせたのがYさんです。Yさんのお嬢さんはもともとは保育園の待機児童が通う、2才児クラスまでの保育室に通わせていました。その後2人目を妊娠。出産予定日が4月1日に近く、認可保育園の入園が難しく欧米式の英語のプリスクールに。
1年後の4才、5才時にエベレストインターナショナルスクールに通いました。
「プリスクールにいたといっても保育園代わりに通わせていた程度なので、英語はもちろん、算数、理科もレベルが高く、とてもついてけるような状態ではないと1才下にあたる年中クラスに通いました。担任制で1年間は同じ先生が教えてくださることと、なによりカリキュラムがしっかりしていたことが魅力でした」とYさん。

日本人保護者は「もっと遊びを」、ネパール人保護者は「もっと勉強を」
Yさんの娘さんが2年目に在籍した年長クラスは、午前中に3コマ、午後に3コマ授業があります。学期ごとに定期テストも行われ、習熟度、理解度を先生がしっかり把握してくれたのだそう。
「当時は18時まで預かってくれる制度もありなんとか働きながら通わすことができました。しかし、残念ながら利用者が少なく、現在は預かり制度は中止に。下の子を通わすとしたら毎日ベビーシッターに頼まざる得ませんが、あのカリキュラムは確かに魅力的です」とYさん。
「とはいえ、幼い子にここまで勉強させなくちゃいけないのかと疑問に思うことも正直ありました。面白いのは保護者会。日本人の保護者はもっと自由な時間を増やしてほしい、美術や体育なども増やしてほしいとお願いするのに対し、ネパール人の保護者はもっともっと勉強させてほしい、と。実際母国ではもっと厳しい授業内容と聞いて驚きました」。
プラティップ・タパ校長先生は「ネパール人も日本人も互いの良いところを伸ばせる、多様性を尊重する学校にしたい」と日本語教育や、日本の行事など新たな試みに挑戦中。
現在生徒数は約150人。日本人は10人。当初13人で開校した生徒数はわずか数年でここまで増えました。
MさんもYさんも「勉強も魅力的だけど、もっともよかったのは小さいうちにいろいろな文化に触れられたこと。『違うことの大切さ』を学べたこと」と声をそろえます。
今後もたまひよONLINEでは、いろいろなかたちの幼児教育をレポートしていきます。(たまひよONLINE編集部)
エベレスト・インターナショナル・スクール・ジャパン(EISJ)
東京都杉並区阿佐ヶ谷南3の34の16
ナーサリー(3~5才)、キンダーガーデン、プライマリーがある。
http://eisj-edu.com/
※この記事は「たまひよONLINE」で過去に公開されたものです。