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かんしゃく持ち、引っ込み思案、泣き虫…子どもの性格って、変えられるの?

更新

Yasin Emir Akbas/gettyimages

「性格を変えることは難しい」とよくいわれます。これは、考え方や行動が凝り固まってしまう大人になってからのことでしょうか? 子どもの場合は? そもそも赤ちゃんにも性格ってあるの? 素朴な疑問の数々を、発達心理学の専門家・秦野悦子先生に解説していただきました。

性格は「気質」+人とのかかわり+環境で作られる

「人間には生まれながらに持ち合わせた『気質』があります。気質とは、外からの刺激に対する反応のしかたの傾向(行動特性)のこと。たとえば、痛みに対して過敏な人もいれば、耐性が高い人もいます。そのような反応のしかたの傾向のことです。性格は、気質をベースにして人とのかかわりや環境などの影響を受けながら、成長とともに形づくられていくものですが、気質はその人の核となるもので、基本的に変わることはありません」(秦野先生・以下同)

子どもの性格がはっきり表れるのは、2才ごろから

「赤ちゃんの生まれつきある気質がはっきりと表れてくるのは、笑ったり泣いたりと感情表現が豊かになってくる2~3カ月ごろからです。一方、性格がはっきりしてくるのは、自我が芽生えて、自己主張が強くなる2才に近づくころから。いわゆるイヤイヤ期と呼ばれる時期ですね。親が子どもの性格について、『うちの子、かんしゃく持ちなのかも』『引っ込み思案なのかな』と心配になってくるのもこのころからでしょう。

気質は遺伝的な要素が関係するといわれています。けれども、性格は人とのかかわりや育つ環境などの影響を大きく受けるので、親子でも、きょうだいでも性格が異なることはよくあります」

9つのチェック項目でわかる、子どもの気質

アメリカの心理学者の研究により、子どもの気質は9つの基準で3つのタイプに分類できるといわれています。これは気質の個人差であり、気質に「よい」「悪い」はありません。あなたのお子さんはどれに当てはまるか、チェックしてみてください(月齢の低い赤ちゃんではちょっとわかりにくいところもあるかもしれませんが、わかる範囲でかまいません)。

*画像クリックで拡大

[1] 気性

A 機嫌がいい
B 気難しい
C どちらでもない

[2] 感情の表し方

A よく笑う
B よく泣く
C どちらでもない

[3] 好奇心の強さ

A チャレンジする
B ものおじする
C どちらでもない

[4] 粘り強さ

A へこたれない
B すぐにあきらめる
C どちらでもない

[5] 環境変化への対応

A すぐに慣れる
B なかなか慣れない
C どちらでもない

[6] 集中力の持続性

A 1つのことに没頭できる
B 気が散りやすい
C どちらでもない

[7] 活動の活発さ

A 活発に動く
B じっとしている
C どちらでもない

[8] 生活リズム

A 規則的
B きまぐれ
C どちらでもない

[9] 五感の感じ方

A 鈍感
B 敏感
C どちらでもない

●A(赤い文字)の項目が多い子

日常生活で新しいことにもすぐに慣れやすく、比較的機嫌がいいので、育てやすい傾向があります。

●B(青い文字)の項目が多い子

慣れるまでに時間がかかったり、泣いたり、怒ったりと感情の起伏が激しいタイプが多く、育てにくいと感じる場面があるかも。

●C(緑色の文字)の項目が多い子

慣れるペースはゆっくりだったり、外からの刺激に対しての反応がおっとりしているかもしれませんが、時間をかければ慣れることが多いでしょう。

性格はいくつになっても変わりうる

「子どもの性格は、生まれながらの気質と育ってくる中の環境で形成されます。ママが気になる子どもの困ったところは、親の間違ったかかわり方によっては、ちょっと困った特性が色濃く定着してしまう場合もあるので注意しましょう」

<困った特性を色濃く定着させないためには>

●子どもがどんな気質なのかを理解し知っておくこと

●子どもの気質をマイナスにとらえないこと

●変えようとするのではなく、気質をプラスとして認めて受け入れること

●苦手な部分を親がフォローしたり、カバーすること

「ママやパパが子どもの特性を受け止めてあげれば、根本的な気質は変わらなくても、子ども自身がいろいろな対処法を経験することで、バランスのとれた性格を形成していくことができます」

子どもの個性をいい方向に導く言葉かけ

ママ・パパが気にしがちな子どもの気質4タイプについて紹介します。

1.子どもが泣き虫タイプ

すぐ泣いてしまうことを否定せず、「悲しかったねー」と気持ちに共感してあげて

2.人見知りしやすい引っ込み思案タイプ

「頑張れ」と無理強いはせず、「ママ(パパ)が見ててあげるよ」と寄り添ってあげて

3.やる気の見えないマイペースタイプ

横で見守りながら、「●●をしたら面白いよ」とすることを一緒に見つけてあげて

4.すぐかんしゃくを起こすタイプ

「●●したかったよね」などと気持ちを言葉にしてあげて

関連:うちの子のタイプは?【赤ちゃんの気質】5つの個性から知る育てやすさ

子どもに気質に基づく特性があるように、親にも個性があります。大人になると考え方も行動も凝り固まってしまうため、性格を変えることが難しいと思われがちですが、秦野先生は、「自分自身がもともと生まれ持った気質を理解しながら、行動や対応を変えるように意識していけば、大人になってから性格を変えることはできる」と言います。子どもの気質のチェックと同時に、ママ・パパの特性もチェックしてみるといいかもしれませんね。(取材・文/白鳥紀久子、ひよこクラブ編集部)

■監修:秦野悦子先生
臨床発達心理士。白百合女子大学教授。専門は発達心理学(言語発達、障害児のコンサルテーション、子育て支援)。わかふじ幼稚園園長。著書に「心と体が育つ親子遊び」「最新しつけ大百科」(ベネッセコーポレーション)。

●記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

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