PTAでひどいこと言われた!嫌だ! 一方「簡略化」にポジティブな声も【ママたちのPTA事情】
新年度とともに各学校のPTAも新体制になります。専業主婦が多かった時代の運営方法がベースになっているところもあり、今の時代にはそぐわない点も。そのためもあってかPTAの役職につくことを避けたがる人も。役職決めの時期にどんよりした気分になるという声もよく聞きます。
全国のウィメンズパーク会員に「園や学校にPTAは必要?」というアンケートを行ったところ、
どちらでもない 2332人(38%)、
必要 1969人(32%)、
不要 1833人(30%)との結果になりました。
※口コミサイト「ウィメンズパーク」会員6134名回答。2017年2月実施。
という結果に。もちろん、PTA役員をやったことがプラスになったという人も。PTAにまつわるママたちのさまざまな体験談、『ウィメンズパーク』からピックアップしました!
PTA役員がしんどい理由って?
みんなが「PTAやりたくない」というのは、単純に「やることが多い」「時間を取られる」だけでなく「簡単に変えられない昔からのルール」の存在によるところが大きい気がします。ルールのために「これはやめよう」「こう変えよう」というバージョンアップが難しくなっています。
『ウィメンズパーク』でも「過去のテンプレートに倣って配布物を作り、印刷も完了し、配ろうとしたら、『フォントが去年のものと違うから直すべき!』という意見が出て、作り直すことに。どうでもいい負担が多すぎる…」とぐったりしているママが。これについてほかのママからのコメントは⁉
プリントで使う文字までルールがあるのは「学校あるある」かも
「うちの学校も使うフォント、英数の半角全角、左詰や中央揃え、何かとルールがあります。例年と変わってしまうと学校から赤ペンで修正がびっしり入って返ってきます」
みんな面倒を避けたい、責任取りたくないからいつまでも変わらない
「役員も何かを変えることについて判断したくないし責任持ちたくないのだと。『そんなのどうでもいい』と内心思っていても、万が一指摘されたときに責任を持ちたくないんです。なので、実務側にも寸分たりとも過去事例を変えてくれるな!という謎の負担が強いられるのかと…。たまに、勇気ある人が現れて色々打破してくれますけど、たいていは面倒なことするより任務中は我慢が一番!となってしまうから、いつまでも改善されないんですよね」
勇気を出して「なぜ?」と聞くと変化があるかも
「『フォントが違うと何か支障がありますか?』と聞いてみては? 配布物の内容がわかればいいし、印刷しなおしたら紙がもったいですよね。それに聞いてみると、フォントを揃えたい意外な理由があるかもしれません。私も副会長のときに、納得いかないことがあるたびに聞いていました。そのままでは何も変わらないと思うので」
フルタイムで働いていてもPTAの仕事はできる?
今は幼稚園でも小学生でも働くママが多い時代。働いていることが「PTAの仕事ができない」という理由にはならないことも。逆にフルタイムで働いていても「PTAの仕事を頑張りたい!」と考えるパパママだっています。仕事を持っていてもPTAの本部役員になることは可能?
役員も会長、副会長以外ならできるかも?
「うちの小学校だと会長、副会長クラスは厳しそうです。役員会を昼間にやる場合は、参観日など何か学校に行く行事と被せてやるので役員会のために休みをとらなくても参加可能。幹部会は平日夜なので仕事は休む必要がありません。ただ、会長、副会長となると行事準備の手伝いや他の役員への割り振りなどの仕事で平日日中にも学校に行くことが。小学校にはよりますが、会長、副会長以外の役員ならフルタイムでもできるのでは?」
委員によっては仕事を休まずにできます
「うちの学校の場合、フルタイムの人は広報に立候補してました。運動会、音楽会等行事の日に学校にいくだけで、あとは自宅で作業できるので。私は学年委員だったのですが平日昼間に開かれる定例会はほかの学年委員と交代で出席。ベルマーク作業は授業参観の日にやりました。学校にもよるし、一緒にやるメンバーにもよると思います」
小学校と中学校でも違いが
「小学校と中学校でも違うかも。小学校ではクラス役員と専門部役員(地区のまとめもする)をやりましたが、クラス役員は会議の参加や参観日の司会など平日日中の仕事が多かったです。専門部だと会議は夜でした。バザー前日の準備は会社を休みましたが、普段の話し合いはLINEだったし、部長さんもフルタイム勤務だったので集まりが必要なときは土日に。中学になると夜一度集まって会議をしたくらいで、参観日の司会も先生にお任せで、ほとんど仕事はありませんでした」
簡略化を進めている学校も
最近はデジタル化が進んで便利なツールも増えています。PTAの業務簡略化を進めている学校も出てきているとか。今のように委員や役員決めでもてるなら、そもそもPTA自体をなくてしまってもいいのではという意見も。
行事ごとのお手伝いだけでいいのでは?
「小学校で本部役員を経験しましたが、ベルマーク、登校班、おたよりが必要なければ、PTAそのものがいらなくなるのではと思います。PTAを続けるためだけにPTA活動をしているような…。行事ごとの“お手伝い係”を設けるだけでも事足りそうな気が。ただ“お手伝い係”を決めて、仕事を割り振る仕事を学校にお願いすると先生方の仕事が増えてしまうので、これを取り仕切る役割としてPTAがあればいいのでは」
学校に保護者の意見を伝える機関という役割が
「うちの地域の小学校は以前PTAがありませんでした。ただ、何もないとあまりに学校の言うままになってしまいます。学校や教師に問題があるとわかっても、保護者として学校に物申すことができないため、結局組織化した経緯が。緩い活動ですが、学校に対して意見があるときに通す機関があるのは安心です」
簡略化を進めてくれた役員の方に感謝!
「わが子の学校は数年前に『卒対』『謝恩会』『豪華景品』などが全て廃止になりました。外野から「やめたいから廃止して」と提案するだけでは動きません。本部役員になって、全保護者へのアンケートやPTA規約の変更など廃止の手続きを進め、年度末の総会にあげて承認を受けるように持って行ってくれた方に感謝です」
面倒なことも多いPTAですが、役員を通じて仲のいい友達ができたという意見も。PTAそのものに問題があるのではなく、現在の業務内容を必要に応じて変えていけば、より多くの保護者が参加しやすくなるのかも。疑問に思ったときは「これ変えません?」と勇気を出して声を上げる人が増えて改革が進みますように!
(文・古川はる香)
※文中のコメントは、『ウィメンズパーク』の投稿を再編集したものです。