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安田美沙子「妊娠するのがこんなに難しいなんて…」今の時代、不妊治療は特別なことじゃない!【今だから話せる私の不妊治療】

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20代の頃から子宮内膜症を患い、結婚後は卵管の癒着も判明。その治療を経て、体外受精で子どもを授かった安田美沙子さん。
妊活中の心の持ち方や夫婦関係、当時の思い…。2人の男の子の母になった今だから話せる不妊治療のすべてを語っていただきました。

安田美沙子さんの妊活振り返りインタビュー『今だから話せる私の不妊治療』。今回お届けする<後編>では、不妊治療中の夫婦の関係性の変化、また読者へのメッセージを妊活たまごクラブがお聞きしました。

妊活振り返りインタビュー・安田美沙子さん「今だから話せる私の不妊治療」 #2
※参考:「妊活たまごクラブ 不妊治療クリニック受診ガイド 2022-2023」

不妊治療をしたことで深まった夫婦の絆

ふんわり柔かな笑顔が印象的な安田さんですが、不妊治療をしている最中は「つらい時間がいっぱいあった」と話します。

「治療がうまくいかなかったとき、クリニックに行った日だけ落ち込むわけじゃなくて、次のチャンスまで1カ月間引きずってしまうんですよね。それが続くと負のループの中から抜け出せなくなってしまう。気持ちがネガティブになってしまい、落ち込んで、悩んで、泣いて…を繰り返していました」

20才でデビューし、テレビを中心に活躍してきた安田さんにとって、仕事と妊活の両立も大きな課題に。

「仕事があってもどうしてもクリニックに行かなければいけないタイミングがあったり、通院回数も多かったりして大変でした。治療でホルモンバランスが崩れて、むくんでいるときに撮影があったりもして、スケジュール調整も難しかったですね。私の仕事はまだ融通がきくほうだと思いますが、それでもフラフラになりながらやりくりしていました」

心身ともに疲れきった日々。そんなとき、心にふっとある思いがよぎったといいます。

「私は25才頃からマラソンをやってきたのですが、走っている途中で、『しんどいから歩こうかな、どうしようかな』という自分自身との闘いがあるんです。そういうとき、私は『今、歩かずに頑張ったら、また違う自分になれる』と自分に言い聞かせて、自分にとっての最善を選んできました。それは人生においても、そして不妊治療でも同じだと思ったんです。つらい感情は1回横に置いておいて、今の状況をしっかり受け入れよう。悩んでもどうせまた前を向くしかないんだったら、悩む時間をなくして前に進もう。そう思えるようになりました」

けんかしてもちゃんと向き合って一緒に乗り越えてきたからこそ夫婦の絆が深まりました

妊活を始めたばかりの頃は、不妊治療に対する夫婦の温度差に頭を悩ませることも。

「夫は『別に無理だったらいいんだよ』とか言うんです。私は『こんなに頑張ってクリニックに行っているのに、何それ!?』と、悲しくなるやら腹が立つやら。『これは私だけじゃなくて2人の問題だよ!』と大げんかしました。『病院まで送ってよ』と言っても『え〜!?』という反応だから、『私が何回も行っているうちの1回のお願いなのに?』とイライラ。お金に関しても、私が病院で支払いをしてから『これだけかかったよ』と伝えると、嫌な顔をする。最初のうちは、まったく自分ごととはとらえていないようだったので、私はいつも『2人のこととして理解して欲しい』と思っていました」

その一方で安田さんは、男性には理解しにくいことが多いだろうとも考えていました。

「女性は毎月生理があって、長年それと向き合ってきているから、男性よりは体のことも治療のことも理解しやすいですよね。だから夫婦間で温度差があるのはしょうがない、と。それでもやっぱり、少しは寄り添って欲しいと思いました」

なかなか理解を示してくれない夫に対して「もういいや」と、さじを投げるのは簡単なこと。でも安田さんは諦めることなく、思いを言葉にして伝え続けました。

「そこは諦めたくなかったんです。2人のことだし、ちゃんと伝えないと自分がつらかったから。けんかしたときは直接話すのではなく、『ちょっと考えたんだけど…』なんてLINEで長文を送ったり。口に出すとどうしても感情が乗っかって、さらにぶつかってしまうから、文字にしてみることもありました。何度もけんかして、それでも伝えて伝えて。時間がかかったけれど、やっと理解してくれるようになりました」

不妊治療を経験したことで、夫婦の関係性にも変化が。

「夫婦にとって、よいときばかりではなく、つらくて、ぶつかって、苦労する時間を味わえたことは結果的によかったと思います。夫に対して『こういうとき、この人はこうなるんだ』というのがわかったし、妊活の後半は協力的になってくれたので、夫婦のこの先も見えてきたし。夫は私が怒っても受け入れてくれたので、『この人は大丈夫だな』とも思えました。夫婦としてはいろいろあったけれど(笑)、ちゃんと向き合って乗り越えてきたからこそ、ちょっとやそっとじゃ崩れない関係が築けた。『私たちは大丈夫』、夫婦の絆は深いと思っています」

今の時代、不妊治療は特別なことじゃない!

36才のときには、2人目の妊活で再びクリニックへ。

「2、3才差で2人目が欲しいなと思っていました。これまでの経験から妊娠しづらいことはわかっていたので、またイチから頑張ろうと覚悟してクリニックへ。1人目のときの受精卵が凍結保存してあったのですが、そのなかに状態のよいものが1個だけあって。それを子宮に戻したら1回で妊娠しました。『1人目はあんなにつらかったのに…』と、なんだか不思議な感じでした」

最近はテレビの情報番組で自らの不妊治療体験を明かし、話題に。

「『なぜ最近、不妊治療のことを話すようになったんですか?』と聞かれることがあるのですが、私としては隠すつもりはまったくありませんでした。不妊治療専門クリニックに行けば同じように治療を頑張っている人がたくさんいるし、私のまわりにも治療している人がいっぱいいる。今の時代はこれが当たり前なんだなと思って、『不妊治療は特別なことじゃないんだよ』と伝えたいと思いました。また、私が発信することによって、少しでも社会の理解が進めばいいなとも思っています」

現在は元気いっぱいの2人の男の子の子育てに奮闘する毎日。妊活期間を振り返り、「後悔はない」と前置きしつつも、率直な思いを明かしてくれました。

「結婚したばかりの頃は、妊娠するのがこんなに難しいなんて思ってもいませんでした。31才で、決して若いわけではなかったけれど、年齢を気にするほど遅いとも思わなかったんです。子宮内膜症もほぼ治っていたから、『結婚式は1年後でいいか』『結婚式が終わってから子どものことを考えようかな』。今にして思えば、そんなことを言っているヒマはなかった、すぐにでも妊活すればよかったんじゃないか、と思うけれど…。まさか自分が不妊治療をすることになるとは、ましてや体外受精をすることになるとは、想像もしていませんでした。妊活は人それぞれで、何が起こるかわかりません。だから、読者のみなさんが私の体験から『早めにクリニックに行ってみようかな』と思ってくれたらいいなと思います。気になることがあるなら、受診して検査すれば病気が見つかるかもしれません。何も体の心配ごとがなくても、いつか子どもが欲しいと思っているのなら、一度受診しておくと安心だと思います」

悩んでも前を向くしかない。だったら悩まず前に進もう――。せっかちな私が出した答えです

アドバイスには、こんな思いも込められています。

「自分の体のことって、実は意外と知らないもの。でも、クリニックに行くと自分の体と向き合うことになります。不妊治療に限らず、自分の体は今こういうコンディションなんだと知ることができる。だから、診察や検査を受けることは自分を知っていく作業でもあると思うんです。不妊治療専門クリニックと聞くと、なんとなく怖く感じるし、足を運びづらいかもしれないけれど、行くことで自分自身も未来も変わるはず。医師はその道のプロですから、お任せする気持ち、相談する気持ちで1回行ってみるのがいいと思います。『もっと早く行っておけばよかった』と後悔しないように、みなさんが自分にとって最善の選択をされることを願っています」

●安田美沙子 Profile


1982年京都府出身。タレント、ランナーとして幅広く活躍。2男子の母。
four o five CEOを務めながら、日本の伝統技術とコラボレーションしたブランドディレクター。
食育インストラクター、健康食コーディネーター、ランニングアドバイザーの資格を取得。
食育団体Chefoodに所属し活動。
著書『安田美沙子のRunから始まる笑顔な暮らし 美・食・走るーーー私のゆる楽しい日々の習慣~』(小学館)も好評発売中。

安田美沙子のRunから始まる笑顔な暮らし 美・食・走るーーー私のゆる楽しい日々の習慣~


●撮影/土田凌
●スタイリング/河野素子
●ヘア&メイク/NANA(ABPinc.)
●構成・文/本木頼子

ハイネックニット、スカート/ともにエレンディーク、右手リング/アグ、ピアス/ノムグ、左手リング/本人私物、カチューシャ、靴/スタイリスト私物

※記事内容、日付、監修者の肩書、年齢などは掲載当時のものです。

▼『妊活たまごクラブ 不妊治療クリニック受診ガイド 2022-2023』は、妊活から一歩踏み出して、不妊治療を考え始めたら手に取ってほしい1冊。

●妊活たまごクラブ 不妊治療クリニック受診ガイド 2022-2023
●妊活たまごクラブ 不妊治療クリニック受診ガイド 2022-2023
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