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妊婦さんが感染したら!? オミクロン株の赤ちゃんへの影響は?新型コロナウイルス最新情報【医師が解説】

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医療マスクを着用した若い妊娠中のアジア人女性は、自己検疫のために自宅に一人で滞在します。ホーム検疫、予防熱心な19、コロナウイルスの流行状況の概念妊娠の母親は窓を通して見て
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2022年に入り、新型コロナウイルスの変異株・オミクロン株が大流行しています。妊婦さんが感染したらどうなるのか、赤ちゃんへの影響、出産はどうなるのか、3回目のワクチン接種は? など、気になる最新情報を産婦人科医の倉澤健太郎先生に伺いました。

妊婦さんの感染が増えている! オミクロン株の赤ちゃんへの影響は?

2022年に入り、オミクロン株が流行し、新型コロナウイルスの第6波といわれるようになりました。実際、妊婦さんの感染者も増えていますが、幸いなことに重症化したり入院したりするケースは少なく、多くのケースで発熱、のどの痛みや咳(せき)といった通常の風邪のような症状にとどまっています。

それでも妊婦さんにとって、おなかの赤ちゃんへの影響は気になるところ。オミクロン株かどうかにかかわらず、新型コロナウイルスそのものが、おなかの赤ちゃんへ悪影響を及ぼすことはほとんどないといわれており、多くの赤ちゃんがトラブルなく生まれています。

妊婦さんが感染したら、出産まではどうなる?

妊婦さんが新型コロナウイルスに感染したことが明らかになった場合、妊娠週数が早く、軽症や無症状であれば、基本的には自宅療養になります。

その後の出産までの流れは、感染が判明した妊娠週数や症状の度合いによっても違います。

たとえば妊娠20週で感染し、軽症の場合は、妊婦健診を先延ばしにして自宅療養を続けることが多いでしょう。一方、出産間近に感染が判明した場合は、出産に備え、新型コロナウイルスに感染した妊婦の受け入れが可能な医療機関に入院をするケースがほとんどです。

各自治体によって細かな対応は異なりますが、昨年の夏以降、多くの都道府県で妊婦さんが困らないように工夫して対処するようになってきました。妊婦さん特有の不安や心配事には、新型コロナウイルス感染症の診療体制が整っている病院だけでなく、産婦人科が相談に乗るなど、よりきめ細かい対応ができるように、取り組みが進んでいるところです。

出産については現状、体調管理や感染対策の観点から、約半数のケースで帝王切開になっています。

妊婦さんの感染経路は家庭内感染がほとんど

妊婦さんが感染するケースのほとんどが家庭内感染です。初めての妊娠の場合は夫から、第2子以降の妊娠の場合は上の子どもからの感染も多くみられます。

家庭内感染を防ぐいちばんの方法は、やはり新型コロナウイルスのワクチン接種です。2月には日本産科婦人科学会より”妊婦さんのワクチン接種の努力義務“の適用について発表がありました(努力義務とは、予防接種の対象者は定期の予防接種等を受けるように努めること、という意味です)。

ただ、妊婦さんの接種率が高くなってきた一方で、ワクチンやその副反応による、おなかの赤ちゃんへの影響を心配しているママもいるかもしれません。ワクチン接種の有無で赤ちゃんの早産率、低出生体重率、死産率、新生児入院率、奇形の発生率に差はないというアメリカからの最新報告※もあります。

また、ママが妊娠中にワクチン接種をすると、生まれた赤ちゃんに6カ月間、抗体が持続するという報告も。ワクチン接種はおなかの赤ちゃんにも大きなメリットがあるといえます。

ただし、5才未満の小さいお子さんの場合は、今のところワクチン接種ができません。マスクも上手にできないことが多いため、手洗い・うがいなどの通常の感染対策を徹底するようにしましょう。

※JAMA(米国の医学雑誌)による2022年2月の報告より

3回目のワクチン接種は受けるべき? 妊婦さんでも飲み薬は飲めるの?

妊娠前に2回のワクチン接種を完了し、現在、3回目のワクチン接種を検討しているママもいるかもしれません。お話ししたように、妊婦さんにとってもワクチン接種はメリットが多いため、接種可能な場合は、ぜひ接種をしてください。ワクチン接種について不安なことがあれば、事前にかかりつけの産科医に相談しましょう。

また、現在、新型コロナウイルスの飲み薬が次々と承認されていますが、妊婦さんについては、基本的に服用することはできません(妊娠後期に重症化を防ぐ目的で、一部服用可のものもあります)。重症化を予防する点滴薬もありますので、万が一、り患した場合には、担当の先生とよく相談してください。

監修/倉澤健太郎先生 取材・文/樋口由夏、たまごクラブ編集部

新型コロナウイルスの流行がおさまらず、まだまだ不安な日々が続いています。でも、必要以上に心配することなく、これまでと同様に、通常の感染対策をしっかりして過ごし、不安なことがあればかかりつけ医に相談しましょう。

※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

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