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おしりから太ももが冷たい妊婦さんは、さかごになりやすい!?

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赤ちゃんの頭が下(子宮口)に向いていない状態、「さかご」。妊婦健診で「赤ちゃんがさかご」と言われると、気になってしまいますね。
さかごにならないためにできることや、さかごを直すためにできることってあるの? 
産婦人科に併設された鍼灸(しんきゅう)院で年間600人の妊婦さんの治療にあたっている、鍼灸師の市川薫子さんに伺いました。

さかごではどんなことが問題になるの?

おなかの赤ちゃんは、通常、頭を下(子宮口)に向けています(頭位)。これに対して、おしりや足を子宮口に向けた状態を「さかご(骨盤位)」といいます。

赤ちゃんが横向きや斜めの場合もありますが、いずれにしろ、赤ちゃんがおなかの中で活発に動いているから起こること。とくに子宮内にゆとりがある妊娠中期までは、超音波検査のときにたまたまさかごになっていた、ということも多いのです。

赤ちゃんがさかごでも、妊娠経過や赤ちゃんの発育に直接影響することはありません。ただ、出産予定日が近づいた33~36週ごろになってもさかごのままの場合は、出産方法に影響が出てきます。赤ちゃんの姿勢や産院の方針によっては経腟分娩ができるケースもありますが、ほとんどの場合、帝王切開での出産になります。

赤ちゃんが動きやすい子宮に整えることが大切

さかごの原因はわかっていないので、予防法はないのが現実です。しかし、子宮の筋肉が緊張してかたくなると、赤ちゃんが動きにくくなることは考えられます。そこで、さかごになってもまた頭位に戻れるように、子宮の筋肉をやわらかい状態に保つことが大切なのです。

予防法はないけれど、体を冷やさない工夫を

そのためには、体を冷やさず、血流をよくすること。そして、体がこわばらないようにリラックスして過ごすこと。さらにストレスをためないことも大切です。
ここでは、いちばんの基本になる、体を冷やさないためにできることを具体的に見てみましょう。

体を冷やさないために今日からできること4つ

①夕方から夜は、冷たい飲み物はガマン
体を冷やさないためには、なるべく温かいものをとるのが基本。東洋医学では、太陽が沈んでからの時間帯を「陰」の時間ととらえ、冷たいものをとると、ますます体を冷やすと考えられています。とくに夕方から夜は、冷たい飲み物は控えて。

②白砂糖や小麦粉、甘いものは控え目に
白砂糖や小麦粉、白米など、精製された白っぽい食材は体を冷やすといわれています。きび砂糖や玄米など、黒っぽい食材を取り入れましょう。また、同じく体を冷やす甘いものや果物は、「陽」の時間である日中にとるように心がけて。

③おしりから太ももの裏側を冷やさない
「私が今までに鍼灸治療したさかごの妊婦さんのほとんどが、おしりから太ももの裏側が冷たいんです」と鍼灸師の市川さん。因果関係はわかりませんが、この部分の冷えを改善すると、さかごが直ることも多いそうです。
トイレの便座に座ったとき、便座のほうが温かく感じる人は、この部分が冷えている証拠。太ももまでのスパッツを履いたり、おしりから太ももをブランケットでくるむなどして、冷えないようにしましょう。

④仙骨周辺を冷やさない
仙骨とは、腰より下、尾骨の上にある逆三角形の骨。ここには子宮を温めるツボがあるので、夏でも冷やさないように気をつけましょう。妊娠中、上半身は熱くても、下半身は冷えていることが少なくありません。下半身はとくに温めるようにしましょう。

ほかにも、赤ちゃんに優しく話しかけたり、快適な睡眠をとる、ゆっくり湯船につかるなど、リラックスすることもおすすめ。子宮の筋肉の緊張をほぐし、「赤ちゃんが動きやすい子宮」につながります。さらに、軽い運動やストレッチなど、無理せず心地いい程度の運動をすると、ストレス発散になり、血流もアップします。
これらはすべて、さかご対策だけでなく、安産のためにもプラスになります。さかごかどうかにかかわらず、妊婦さんはぜひ心がけてみてくださいね。(文・たまごクラブ編集部)

監修/茅場町女性鍼灸院 鍼灸師 市川薫子さん

※この記事は「たまひよONLINE」で過去に公開されたものです。

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