妊娠中の不快症状No.1!つわりとの上手なつき合いかた

つわりの原因と対処法は…?
妊娠すると心身には、さまざまな変化が起こります。
あまり快ではない症状に対して、マイナートラブルという表現がよく使われますが、妊婦さんにとっていちばん身近なものは「つわり」でしょう。
つわりとは、妊娠することで起きる特有の症状のことで、多くは初期に現れ胎盤(たいばん)が出来上がる妊娠3~4カ月ころに軽減するといわれています。なんとなく体がだるいという程度から、吐きけや嘔吐などの消化器系の症状が主に現れ、頭痛や下痢などを伴うこともあります。症状が強いと、飲食物を少量しかとれなくなりますが、空腹になると余計に症状が強くなったりします。お母さんにとっては、とてもつらいことです。いろいろな説がありますが、つわりの原因は医学的にはまだ実証されていません。
明らかな原因があることなら、その原因を取り除けば症状は改善できます。しかし、原因がわからないことに対してはどのように向き合っていけばよいのでしょう。そんなときには、どうやってこの症状とうまくつき合っていくか、まず行動することが大切だと思います。ですから、自分にとって快と思うこと、不快を軽減することは積極的に取り入れてみましょう。たとえば、食欲がないときは、フルーツを食べる・酸っぱいものを食べる・ゼリーを食べる・梅干しを食べる・トマトを食べる・おにぎりを食べる・グミを食べる・マスクをする・ガムをかむ・スープを飲む・分食する・寝る・風にあたる等々。自分に合った方法をためしてみましょう。
この時期の赤ちゃんはまだ小さいので、お母さんがそんなに食べられなくても、発育に問題はありませんよ。しかし、つわりが重症で脱水を起こしている時には、医学的に加療が必要なことも有ります。水を飲んでも吐いてしまい、全身がだるい。体重が妊娠前より5%以上減少するような時は、医師に相談しましょうね。
身体の声に耳を澄まそう
体に症状が現れるといや応なしに自分の体と向き合うことになります。なぜ、どうしてと答えを探したり、いつまでこんな状態が続くのか不安になったりすることもあるでしょう。そんなとき、私は「思い悩む時点で正解だよ。それだけ真剣に自分の体と向き合ってるってことだと思うよ。」と皆さんにお伝えしています。
つわりはよく、赤ちゃんが元気に成長している証しともいわれます。そして、お母さん無理しないで休んでねとのメッセージであるとも。それだけでなく、自分の心身と向き合い、慈しむ時間も与えてくれます。妊娠に適応してきている私の体ってすごいなと、自分をほめたり。頑張っている体を手当てしたり。体調がすぐれずつらい時期もあるかと思いますが、自分の体内で赤ちゃんの命を育む大切な時間なんだ…!と思って乗りきってほしいと思います。
つわりには個人差があるので、症状がまったくでない人もいます。もちろんそれでも大丈夫です。快も不快もまるごとひっくるめて、ゆっくりお母さんになっていきましょう。

浜脇文子 先生
助産師
長崎県出身。産前産後ケアセンター東峯サライ 副所長・産前産後ケア推進協会理事。病院・助産院勤務、助産師学校教員等を経て、2014年4月より現職。地域社会全体で子育てを行うシステム創りを目指して、現場で奮闘中。赤ちゃんとお母さんの笑顔が大好きです。
※この記事は「たまひよコラム」で過去に公開されたものです。
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