【初めて妊婦さん必見】出産直後のママが入院室に戻るまでの過ごし方
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出産のことはいろいろ調べても、その直後のことってあまり知らない人が多いのでは。出産を経験した人でも、疲れきって出産直後のことは記憶がおぼろげという人もいるでしょう。そこで、自然分娩の場合の、出産直後のママの過ごし方を、小川クリニック院長の小川隆吉先生に伺いました。
※産院によって異なる場合もあるので、目安として参考にしてください。
胎盤娩出(たいばんべんしゅつ)と医療処置
「赤ちゃんを産んだ数分後、再び軽い陣痛が起こり、胎盤が出てきます。これを”後産(あとざん)”といいます。いきむ必要はなく、するっと出てくる場合がほとんど。医師や助産師がへその緒を引っ張って、娩出を促すこともあります。
また、出産時に、赤ちゃんが出てくるのをサポートするために会陰(えいん)を切開した人は、その傷を縫合します。局所麻酔をしているので、痛みはほとんどないでしょう。会陰は傷口がふさがりやすい部位なので、皮膚は1~2日でくっつきます。また、血圧や出血状況など、体の状態は随時チェックを受けます」
分娩台の上でしばらく休む
「出産後の約2時間は、異常出血などママの体調に変化が起こりやすいとき。分娩台の上で寝たまま、しばらく安静にします。その間に、医師や助産師から説明を受けたり、パパや家族と話したり、ゆっくり過ごします。おなかがすいていたら食事をする場合も。
そして、誕生直後に必要な検査を終えた赤ちゃんと対面。ここで初めての家族写真を撮ったという人も多いようです。分娩台で過ごす時間が長いのは、意外かもしれませんね」
入院室に歩いて戻る
「体を休めたら、出血がおさまっているかを確認。大丈夫なら、自分で歩いて入院室に移ります。歩くと血流がよくなり、出産時の出血に備えて血が固まりやすくなっているママの血栓症の予防や、子宮の戻りを促す効果も。体調や産院によっては、車いすなどで移動する場合もあります。
入院室に移ったら、これから始まる赤ちゃんとの生活に備えて、しっかりベッドで休みましょう。神経が高ぶって眠れないこともありますが、横になるだけでも休まります。産後数日は、子宮が元に戻ろうとする収縮の痛みの“後陣痛(こうじんつう)”を感じることもあるでしょう」
赤ちゃん誕生の瞬間を迎えたあとのことがイメージできましたか?「こうしておけばよかった!」とならないように、自分の産院ではどのように過ごすのか確認したり、パパと話し合っておいたりするといいですよ。赤ちゃんに会える日を楽しみに、妊娠生活を過ごしてくださいね。(文・たまごクラブ編集部)
■監修/小川クリニック 院長 小川隆吉先生
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