【医師監修】妊娠初期(妊娠2・3・4カ月)に気をつけることは? やっていいこと・ダメなことQ&A【ママの体の気がかり・感染症】
妊娠初期ママは、日常生活のいろいろなシーンで「おなかに赤ちゃんがいるのに、これってやっていいのかな? ダメなのかな?」「これって妊娠中どうなの?」と気になることがあるはず。そんな疑問の数々を帝京大学医学部附属病院、総合周産期母子医療センター長、笹森幸文先生に聞きました。今回は、ママの体の気がかり「感染症」に関するQ&Aです。
【Q1】風疹の予防接種を受けたいけれどダメ?
【A】風疹の予防接種は、風疹のウイルスを弱毒化したもので、「軽くかかった」状態にします。そのため妊娠中は受けられません。人込みを避け、うがいや手洗いなどで予防を。
【Q2】風疹やリンゴ病もインフルエンザのように、手洗い・うがいで予防できますか?
【A】風疹やリンゴ病はインフルエンザと同様、飛ひ沫まつ感染なので、手洗い、うがいで予防ができます。風疹抗体価検査の結果で抗体がない、または低いとされた場合は、注意して感染予防に努めましょう。伝でん染せん性せい紅こう斑はん(リンゴ病)は流行情報を確認し、上の子がいる人は注意しましょう。
【Q3】新型コロナウイルスに感染したくない!
【A】新型コロナウイルスは、妊娠後期に感染すると重症化する例も報告されています。感染を避けるためには、混雑する場への外出を避け、ワクチンを接種していてもマスクや手洗いなどの感染対策に努めましょう。新型コロナウイルスワクチンを接種する際は、産院の主治医に相談し、自分は受けても問題ないかを確認して。また、家庭内感染も多いため、パパにもワクチン接種を検討してもらいましょう。
【Q4】インフルエンザの予防接種は受けてもいい?
【A】妊婦さんがインフルエンザにかかると重症化する恐れがあるため、積極的に受けてください。妊娠初期から接種は可能です。流行期に入る前に接種を受けましょう。
【Q5】サイトメガロウイルス検査って?
【A】サイトメガロウイルス検査は任意で受ける血液検査。産院によっては最初から検査項目に組み込まれている場合もありますが、有料オプションで選択制の場合が多いでしょう。成人女性の約7 割が免疫を持っていますが、妊娠中に感染した場合などに、赤ちゃんにも感染し、トラブルが起きる場合があります。上の子やまわりの子どもの唾だ液えきや尿から感染するケースが多いので、手洗いで予防を。
参考/『初めてのたまごクラブ』2023年春号
●記事の内容は2023年5月の情報で、現在と異なる場合があります。