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【小児科医監修】ワクチンは生後2カ月から?赤ちゃんがかかりやすい病気は?

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赤ちゃんが生まれると、生後2カ月から予防接種が始まります。だから、ママ・パパはその日までに予防接種と赤ちゃんの病気について理解しておくことが大切です。とはいえ生まれてからは怒涛の日々…。そこで、ぜひ妊娠中に知っておいてほしいと、医療用医薬品やワクチンなどの幅広い疾患領域の事業を推進している製薬企業サノフィが、たまひよInstagramライブ「サノフィPresentsたまひよ両親学級:ママ一年生、パパ一年生が学んでおきたい『赤ちゃんの病気』を開催しました。

サノフィの齊藤絵里菜さんは「プレママ・プレパパに、ワクチンの正しい知識を知ってもらい、安心して予防接種を受けてもらいたい」と今回の企画への思いを語ってくれました。
Instagramライブでは、特定非営利活動法人「VPDを知って、子どもを守ろうの会」理事長で小児科医の菅谷明則先生にもご登場いただき、先生が押さえておきたいポイントを3つ教えてくれました。

▼▽動画はこちらから▽▼


病気になったとき、赤ちゃんの体では何が起きている?

MC 病気になったとき体の中で起きていること…。「病気から体を守るのは〇〇」とクイズ形式になっていますが、皆さんわかりますでしょうか? ちょっと難しそうなテーマですが、菅谷先生いかがでしょうか?

菅谷先生(以下敬称略) 赤ちゃんがかかる病気は主に感染症なので、感染症にかかったときのことを説明しますね。
感染症の原因はウイルスや細菌などの病原体です。それぞれの病原体にはターゲットとする臓器があり、たとえば、呼吸器系に感染するとせきや鼻水が出て、消化器系に感染すると嘔吐や下痢が起こります。中枢神経系に感染すると、意識障害やけいれんを起こすことがあります。
一方、体内に侵入した病原体に抵抗し、体外に追い出すためのシステムが「免疫」です。発熱、せき、下痢などの症状は、免疫が病原体とたたかっているからこそ現れる症状です。

おなかの中にいる赤ちゃんは、「抗体」といわれる免疫に関与するタンパク質を、胎盤を介してママからもらい、生まれてきます。これは「移行抗体」と呼ばれるもの。
病原体の種類によって移行抗体が有効な期間は異なりますが、ほとんどが生後6カ月ごろまでになくなってしまいます。そのため、赤ちゃんは6カ月ごろから感染症にかかりやすくなるのです。
また、ママはすべての病原体の抗体を持っているわけではないので、ママが抗体を持っていない感染症については、生まれてすぐであっても、かかる可能性があります。

MC ということで、〇〇の正解は「免疫」でした。では、よく「免疫がつく」といいますが、これはどういう状態なのでしょうか?

菅谷 免疫は「自然免疫」「獲得免疫」という2段構えのシステムになっています。
「自然免疫」は生まれつき持っている免疫システムで、病原体が持っている共通の目印を認識します。そして病原体が体内に入ってくると即座に反応し、排除しようとします。
一方、「獲得免疫」は後天的に獲得するもので、それぞれの病原体に限定した免疫システムです。体内に一度侵入した病原体の情報を記憶し、次に同じ病原体が体内に入ってきたときに、素早く、より強力に反応することができるシステムです。
ワクチンは、「自然免疫」と「獲得免疫」のしくみを利用しているんですよ。

ワクチンは、あらかじめ病原性をなくしたり、弱くしたりした病原体やその一部を体の中に入れて免疫を作ることで、感染症を予防する薬剤です。予防接種は、ワクチンを接種する医療行為のことです。
接種したワクチンに含まれる病原体の情報を免疫システムが記憶しておき、次にその病原体が侵入してきたときにたたかえる体制を整えます。こうすることで感染症の発症を予防したり、発症しても重症化することを防いだりできるようになるのです。
つまり、予防接種をすることで、「自然免疫」と「獲得免疫」を介して病原体に対する抵抗力を獲得する、というワケです。

赤ちゃんの病気が多すぎる…でも大丈夫!必要なのは「〇〇」だけ!

MC 赤ちゃんの病気の名前は難しい漢字を使っていたり、カタカナの長い名前だったり。とても全部は覚えられませんという声も多くありますが…。

菅谷 病名を覚えるよりも大切なことがあります。それは、赤ちゃんの様子をよく「観察」することなんです。赤ちゃんが感染症にかかると高い熱を出すことが多いので、どうしても体温に気を取られがちですが、熱以外の様子をよく「観察」してください。

何を観察すればよいかというと、母乳・ミルクの飲み、機嫌、睡眠です。母乳・ミルクをちゃんと飲めていて、機嫌がそれほど悪くはなく、いつもと同じように眠れていれば、熱が高くても、夜中に救急外来に飛び込まなくても大丈夫です。翌日かかりつけ医を受診しましょう。
そして受診した際には、赤ちゃんの様子をなるべく詳細に医師に伝えてください。体温の変化、授乳回数や飲んだ量、睡眠の様子、おしっこ・うんちの回数や状態などをメモしておくと、説明しやすいと思います。

赤ちゃんが初めて病気をしたときは、あせってしまうかもしれません。でも、まずはママ・パパがまず落ち着くことが大切です。乳幼児期は免疫が未発達なため、さまざまな感染症にかかります。多くはウイルス感染のため特定の治療薬はなく、必要に応じて症状を和らげる薬を使いながら、自然に回復するのを待ちましょう。しかし、中には早急に治療が必要になる感染症もあるので要注意です。

ワクチンを接種する前の2カ月未満の赤ちゃんが発熱したときには、入院して治療が必要になることがあります。熱が高く、母乳・ミルクの飲みが悪いなどの症状があれば、夜間でも医療機関を受診してください。

できれば妊娠中にかかりつけ医を探しておこう。「いい先生」を見つけるコツって?

MC これからママ・パパになる方に、小児科医の観点から準備しておいたほうがいいこととはなんでしょう?

菅谷 赤ちゃんが生まれる前に、かかりつけ医をある程度探しておくことをおすすめします。そうすると出産後のドタバタしている最中に、あわてて探さなくてすみますよ。
それに信頼できる「かかりつけ医」を見つけておくと、子育てにゆとりが生まれると思います。いざというときに、頼りになる人がいるのといないのとでは大違いですよね。

これから何年もそのクリニックに通う可能性があるので、自宅からの通いやすさは大事です。これはネットでもある程度は調べられますね。さらに、予約の方法を確認してください。予防接種の予約は、感染症が疑われる患者さんがいる一般診療と診察室や時間帯を分けているかなども重要なチェックポイントです。共働きのご家庭は受診をネットで予約できるか調べておいたほうがいいでしょう。

でも何より重要なのは、ママやパパとの相性です。これは実際に会わないとわかりません。赤ちゃんが病気になってあせっているときに初めて話すより、赤ちゃんが元気なときのほうが落ち着いて話ができますし、医師との相性も見極めやすいと思います。

小児科は赤ちゃんが健康なときに行ってもいいんです。「病気ではないけれど子育て相談をしたい」と事前に電話してみるといいかもしれません。

MC なるほど、お住まいの地域の小児科によるかもしれませんが、緊急時に初対面ということは避けたいですね。さて、視聴者さんから「予防接種の種類が多くてびっくりしました。スケジュールはどうやって立てたらいいですか?」という質問がきています。

菅谷先生が理事長を務めていらっしゃる「VPDを知って、子どもを守ろうの会」のHPにわかりやすいスケジュール表がありますので、参考にしてみてください。その上で、具体的な進め方はかかりつけ医と相談しながら決めましょう。

菅谷 予防接種を受けられる月齢・年齢になったら、なるべく早くワクチンを受けてほしい、というのが小児科医の願いです。赤ちゃんに早く免疫をつけることと、受診回数を減らことの両方の面から、同時接種で受けることを推奨しています。

予防接種スケジュール全体版はこちら

予防接種スケジュール0~1才版はこちら


サノフィPresentsたまひよ両親学級:ママ一年生、パパ一年生が学んでおきたい『赤ちゃんの病気』3つのポイント

1)怖い病気から赤ちゃんを守るために予防接種を
2)よく赤ちゃんを「観察」して
3)かかりつけ医を探しておこう!




ライブ後のインタビューでさらに妊婦さんへ先生からアドバイスも。

妊娠中でもできる小児科選びのポイントは?

菅谷 候補となるクリニックを絞ったところで、お散歩がてらクリニックまで歩いてみるといいと思います。ベビーカーが通りやすいか、歩道がちゃんとあるか、駐車場はあるかなど、階段はベビーカーだと大変な場合もあるので、赤ちゃんを連れて歩くことを想定して歩いてみましょう。
赤ちゃんがワクチンデビューする生後2カ月までに、かかりつけ医を決めることを目標にしてくださいね。かかると怖い感染症から赤ちゃんを守るためには、生後2カ月からワクチン接種を始めることが非常に重要なのです。

里帰り中に予防接種、気をつけることは?

菅谷 里帰りだからと予防接種を遅らせることはNGです。どこの病院でも対応してくれます。が、問題は費用でして、これはぜひ赤ちゃんが生まれる前に調べておいてほしいことです。今住んでいる自治体以外で予防接種を受ける際の対応方法は自治体によって異なるためです。役所に電話で問い合わせれば教えてくれるので、早めに確認し、2カ月から予防接種をスタートできるように準備しておいてくださいね。

妊婦さん向けに開催した今回の「おうちでプチ両親学級」。産後、先生の話をぜひ思い出して、赤ちゃんのお世話に役立たせてくださいね。

アンケートにご協力お願いいたします。ぜひこの記事を読んだ感想をお聞かせください。

アンケートはこちら

たまひよInstagramライブ「おうちでプチ両親学級 ママ一年生パパ一年生が学んでおきたい!赤ちゃんの病気」 実施日2023年6月1日

サノフィ株式会社
2023年7月作成 MAT-JP-2304215-1.0-07/2023

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