【医師監修】妊娠線ってどうしてできる? 正しい予防ケアは? きれいなおなかを保つコツ、教えます!
「妊娠線ってなに?」「なんでできるの?」「みんなができるものなの?」「いつごろどんなふうにできるの⁉」――そんな疑問を持つ妊婦さんのために、先輩ママたちの妊娠線事情をアンケート調査。
さらに、妊娠線ができるメカニズムや正しい予防ケアについては、産婦人科専門医であり美容皮膚科クリニックの理事長でもあるママ医師が解説します。
妊娠線ができた人ってどのくらいいるの? 先輩ママに聞きました
たまひよが行った産後のママたちへのアンケート(0カ月~1才11カ月の赤ちゃんを持つママ566人にインターネットで調査。2024年9月実施)では、妊娠線が「できた」人は45%。「できなかった」人のほうが、やや多くいました。
妊娠線って、そもそもなに?
妊娠線とは、肌の表面に現れる赤紫色のこまかい線。
クモの巣のようにこまかく広くできる人もいますし、薄い線が数本だけできる人もいます。アンケートによれば、おなかにできたという人が最も多いですが、おなか以外にも、おしりまわりや太ももまわり、バストなど、妊娠によって体形が大きく変わった部位に表れることが多いです。
妊娠線の正体とは?
血管が浮き出ているようにも見えますが、その正体は、妊娠による体形の変化スピードに皮膚の伸びが追いつかず、皮膚の奥が裂けてしまった状態。裂けているのは、肌のいちばん外側「表皮」の下にある「真皮」ですが、その裂けめが、ラップ1枚程度の薄さしかない「表皮」から透けて見えてしまうというわけ。肌の状態や体形が変化するスピードも大きく関係するので、妊娠すると必ずできるというわけではありません。
できるとなにか問題がある?
妊娠線ができたとしても赤ちゃんの成長には影響がありませんが、見た目という観点から、気にする人も少なくありません。
妊娠線を予防するには、 どんな対策をすべき?
アンケートによれば、「妊娠線は、絶対につくりたくない」または「できないほうがいい」と回答した人は93%で、妊娠線対策をしていた人は89%もいました。
妊娠線ができないための対策としておすすめしたいことが、2つあります。
体形の変化とともに伸びることができる柔軟性のある肌づくりを
柔軟性のある肌は、保湿ケアで手に入れられます。マタニティ向けのボディ用保湿ケアアイテムが多く出ています。なるべく早くからケアをはじめ、日々続けていくのがベストです。
急激に体重を増加させない
急激に体形が変わると、そのスピードに肌の伸びが追いつきません。産婦人科医の指導を超えるほど体重が増加しないよう、気をつけましょう。
ただし、妊娠線ができることに神経質になりすぎて「極力体重を増やしたくない」と考えるのはNG。まず考えるのは赤ちゃんの成長です。適正体重を守りながら、しっかり栄養をとることは忘れないで!
監修/浜田病院(医療法人財団小畑会)理事長、東京美容クリニック表参道本院理事長・山村菜実先生 取材・文/秋葉樹代子、たまごクラブ編集部
妊娠線をつくりたくないな…と思っているなら、なるべく早く、いえ、今すぐ対策を始めましょう。体形に合わせて伸びやすい肌には、継続的な保湿ケアが効果的です。
山村菜実先生
PROFILE
浜田病院(医療法人財団小畑会)理事長・東京美容クリニック表参道本院理事長。慈恵医大で産婦人科専門医として活躍後、東京美容クリニックを開院。婦人科と美容を融合させた” フェムキュア施術“を行い、女性の悩み全てに寄り添うていねいなカウンセリングにファンも多い。著書『子宮を愛してあげよう』(現代書林)が好評。2才、4才のママ。
参考/『初めてのたまごクラブ』2024年冬号「妊娠初期から知っトク! みんなの妊娠線ケア事情」
●記事の内容は2024年11月の情報で、現在と異なる場合があります。
『初めてのたまごクラブ』2024年冬号には「妊娠2・3・4カ月 やっていいこと ダメなこと気がかりQ&A」特集があります。