実母にモヤッ!「デリカシーのない一言」「マウント」「昔の育児法の強要」イライラが止まらない…
妊娠中や出産後、実母のひと言にモヤっとしたことを「たまひよ」アプリユーザーに聞くとともに、家族関係に詳しい鳥居りんこさんに母娘の距離のとり方についてアドバイスしてもらいました。
実母にだってモヤっとすることもある!母娘関係の実情とは…
まず、みんなの〇〇されたときの、モヤっとエピソードをご紹介します。
◾️おっぱいが出ないのに…
「おっぱいが全然出なかった新生児期に、『ほらおっぱい欲しがっているよ!』などと言われるのが少しつらかったです」(りん)
◾️しつこいお誘い
「産後心配なのは分かるけど、里帰りしなさいとうるさくて…。帰りたくても上の子どもの学校があるから帰れないのを伝えても、しつこいことです」(みゆきんぐ)
◾️たまにがいい距離感
「自分の意見をガンとして曲げないこと。相手がわかっていると勝手に理解して話すこと。ずっと一緒にいるとイライラしてしまうので、一緒には住めません。たまにがちょうどいいです」(Luka)
◾️趣味があわずにツライ
「お節介なので、先に世話を焼いてくるところ。自分でしたいこともあるし、食べ物や趣味なども全くあわないのでツラくなることも」(みすず)
◾️忙しいとキレる
「赤ちゃんの面倒見るよ~、服作るよ~と言うけれど、何が作ってくれたことはないし、作ってよーと言ったら忙しいとキレるところ。さらに、ネントレをしていると言っているのに抱っこしないとかわいそうと過剰に言ってくることです。抱っこしないから頭が絶壁でかわいそうとも。他の子と変わらない頭なのに…」(ぽん)
◾️自分の意見を押しつけすぎ
「母は心配からなのか、子ども(私と妹)を自分の思い通りにしたいと思っているタイプ。今回の出産でも、私は帝王切開だったのに自然分娩のよさを力説されました。私は母乳との混合でいこうと思っていたのに、ミルクを飲ませることも反対されため、母に内緒でミルクを飲ませていたことも。けれども便の色が変わるのでオムツ替えのたびにチェックされ、また飲ませたの?と言われモヤモヤ。さらに、単身赴任中の夫と実父を比べ、赤ちゃんがいるのに週末しか顔を出さないことに文句を言われたことなどなど、たくさんあります…」(みかん)
◾️まさかのひと言に反論できず
「2人目妊娠中。悪阻がキツかったので長男を連れて夏に帰省。滞在10日を過ぎた頃、『悪阻は病気じゃない』と言われました。恐らく上げ膳据え膳すぎて見るに見かねたのだと思いますが、まさか同性、まさか経産婦、まさか実母に言われるとは夢にも思わず、反論する気力もなくなりました」(にょんママ)
◾️家族だからデリカシーのない発言
「家族には何を言ってもいいと思っている節があり、デリカシーのない発言が多いです。『あんた〇〇できないもんね』とかマイナスのレッテル貼りをする発言も多く、常にモヤっとしています」(なよ)
◾️寄り添ってくれない
「相談した時に味方になってくれなくて、否定されたり気にしすぎだと言われたり、寄り添ってくれないことがすごくツライ。私の意見より、他人の意見を尊重されることにもモヤっとします」(マサママ)
◾️本気で距離をおこうかと
「愛情がないから子どもがイヤイヤする、イヤイヤ期のせいにするなと言われたり、私が子育てしていたときは誰もこんな風にならなかったと言われたりすることが…。子どもによって違うだろうし、実母だけど、モヤっとしたし、距離をおこうか本気で迷っています」(じゅた)
◾️昔の子育てを強要
「いちいち口を挟んでくること、子離れをしてくれないこと、時代にあわない経験談を強要されることも」(やまちこ)
◾️イジリにモヤっと
「産後の抜け毛に悩んでいることを伝えていたのに、それをイジられました。産後のメンタルも相まってモヤモヤした」(hi)
◾️マウントをとること
「姉にも、私にも、母エピソードでマウントを取ってきたこと。姉には自然分娩マウント、私には若く産んだマウントをとられました」(はむみ)
ガルガル期は「みんな、ホルモンのせいだから」にして、モヤってるなら黙ってないで要望を伝えて、甘えてOK
母娘関係は、同性であることや、血の繋がりの甘えから発言が辛辣になることも…。母娘だからこそのほどよい距離感が大事という、鳥居りんこさんのアドバイスをお届けします。
「実の母娘関係というのは実に難しいもので、血が繋がっているからこそ、お互いの言動に容赦がなくなるってことがあります。
育った時代背景がズレるので、そもそもの“常識”が違うんですよね。大抵の場合は若者のほうが柔軟性があるので、年長者の言動は時に生温かく、時に華麗にスルーしてくれるものですが、『ガルガル期』ときたら、話は別ですね。身体のシステムがスルーできないようになっているんですよ。
ご承知のように『ガルガル期』は産後のホルモンバランスの乱れにより、精神状態が不安定になる時期のことです。イライラしたり、怒りっぽくなったり、攻撃的態度に出るなど、多くのママたちが経験しているのではないでしょうか。
命がけで産んだ直後に始まる睡眠不足、溜まる疲労。その状態で放っておけば消えそうな命を必死で守るプレッシャー。自分の時間なんて、体感上、1秒もない。そんな中で、気分の浮き沈みが激しくなるんですが、イライラした後には後悔の波が押し寄せるのもお約束です。
助けてくれているはずの夫や実母に対して、心ない態度を取った自分に落ち込み、人知れず『こんな私は母親になる資格はない』と泣いてしまうのは、むしろ当たり前。でもね、いいの、いいの、これが普通です。
ガルガル期も含めた子育て期は親子の甘えも多分に影響して、実母に辛辣な態度を向けがちですし、普段ならスルー出来ることが気に障るものです。おばあちゃんになった母のほうも『経験者』のはずなんですが、どうも頓珍漢な智恵をご披露したくなっちゃうんですよね。娘と孫に良かれと思っての口出し・手出しなんですが、これが大抵の場合、的外れで余計なお世話になりがち。
私自身も娘の産後は娘の自宅に通っていましたが、想像を上回るガルガル期にムカつき呆れ、娘は娘で私のやることなすことが癇に障り、母娘で大泣きしたことも一度や二度ではありません。
しかし、今、その具体例をご披露しようと思ったのですが、号泣していたことは覚えているのですが、何がキッカケだったのかは全く思い出せません。それほど些細なことだったと思うんですね。この時期の母娘関係は暴風雨のようなものかもしれません。
結論としては、実の母娘だからこそ距離感は大事。孫は親が育てればOK。SOSには喜んで応えますが、それ以外は意識して見ない振りをしています(笑)
母としても、娘のメンタルまでは把握できませんから、ハッキリ言ってくれたほうが助かるっていうのもよく聞く話。実母がウザく感じたら『これとこれはやって欲しいけど、これはやって欲しくない』ということが伝えられたらいいですね。
ガルガル期は期間限定のものなので、今はもう『みんな、ホルモンのせいだから』にして、黙ってないで、要望を出して甘えていいんじゃないかな?って思います。モヤってるなら伝えましょう。母としては、娘が笑顔で孫といることが、何よりも一番嬉しいのですから」(鳥居りんこさん)
母娘のモヤっとは、いろいろありますね。母娘なのだからわかってほしいという気持ちもわかります。鳥居さんのアドバイスのように距離感を大事にしたいですね。
(取材・文/酒井範子、たまひよONLINE編集部)
※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は2024年11月の情報で、現在と異なる場合があります。
鳥居りんこさん
PROFILE)
作家、教育アドバイザー、介護アドバイザー。2003年、学研より『偏差値30からの中学受験合格記』でデビュー。実体験に基づいた『中学受験シリーズ』が人気。著書に『親の介護をはじめる人へ 伝えておきたい10のこと』(学研プラス)、『消化器内科の名医が本音で診断「お腹のトラブル」撲滅宣言!!』(双葉社)など多数。執筆・講演活動などを通じて、子育てや受験、就活、介護に悩む母たちを応援している
