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「母子免疫」って知ってる?生まれてくる赤ちゃんのために妊娠中の今できること

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新型コロナウイルス感染症やインフルエンザが気にかかる妊婦さんは多いはず。いまや妊娠中の感染症予防はあたりまえになっていますが、実は生まれてくる赤ちゃんも注意したい感染症があります。ここでは、妊娠中の「免疫」の変化と、妊婦さんや赤ちゃんが気をつけたい感染症についてまとめました。たまひよ読者が参加した、妊婦さんの健康管理に関するセミナーの様子もご紹介!

★この記事について、妊婦さんやママ・パパの声を大募集しています! ぜひ最後まで読んで、ラストのアンケートにご協力ください。

妊婦さんと赤ちゃんが注意したい感染症って?

妊娠中は「免疫」が変化して、体調にも変化が起こりやすい

妊娠中は、疲れやすい、眠いなど、今までにない体調不良を感じることがあります。これは、女性ホルモンの変化に加え、免疫の変化が影響しているためです。

「免疫」とは、体内に侵入した細菌やウイルスなど、自分以外の異物を攻撃して体を正常に保つシステムのこと。おなかの中の赤ちゃんは父親由来の遺伝子も持っているため、母体にとっては異物といえます。ですが、赤ちゃんを免疫システムが攻撃してしまっては大変です! そのため、妊娠中は赤ちゃんを攻撃しないよう一時的に免疫機能が抑制されます※1。 細菌やウイルスから自己を守る免疫は失われませんが、体調が崩れやすくなることもあるでしょう。このような免疫の変化はどの妊婦さんにも起こる生理的な現象なので心配いりませんが、感染症にかかると重症化することがあるため、注意が必要です※2

妊娠中、とくに気をつけたい感染症は? 

インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症、マイコプラズマ肺炎など、よく聞かれる感染症のほかに、とくに気をつけたいのが、おなかの赤ちゃんに影響するリスクがある感染症です。

母体が感染することによって、おなかの中の赤ちゃんも感染することを母子感染といいます。妊娠中、この母子感染で多くのママが不安に思うものの一つが風疹(ふうしん)です。妊娠20週ごろまでの妊婦さんが風疹に感染すると、赤ちゃんに難聴や白内障、心疾患などが起こる、先天性風疹症候群が現れる可能性があるからです※3

妊娠中は風疹の予防接種が受けられないため、抗体を持っていない、もしくは抗体価の低い妊婦さんは、外出時はマスクを着用し、人混みを避けるようにしましょう。また、まわりの家族も感染しないように予防しましょう。

母子感染のリスクがある感染症は、ほかにもトキソプラズマ症、サイトメガロウイルス感染症など、いくつかあります※2。 過度に心配することはありませんが、適切な時期に妊婦健診を受け、気になることは主治医に相談することが大切です。

生まれてすぐの赤ちゃんにも気をつけたい感染症が!

母子感染のほかに、生後すぐの赤ちゃんがかかると重症化する可能性のある感染症についても注意が必要です。

“生後6カ月ごろまでは、ママの免疫が受け継がれるから赤ちゃんは病気にかかりづらい”などと聞いたことはありませんか? これは「母子免疫」といって、ママの抗体(免疫グロブリン)が妊娠中や産後の授乳を通して赤ちゃんに伝わることで、免疫機能が未熟な赤ちゃんを守ってくれるからです※4

ですが、すべてをブロックできるわけではありません。きょうだいがいる場合は、学校や保育園で流行している感染症にかかることもあります。気をつけたい病気の一つがRSウイルス感染症です。2才までにほぼ100%の子どもが感染するといわれ、多くは咳や発熱など、風邪のような症状で済みます。ただし、低月齢で感染すると、喘鳴(ぜんめい=ゼーゼー、ヒューヒューする呼吸)や呼吸困難になるなど、重症化して入院が必要になる場合があります※5

現在、RSウイルス感染症には治療薬がありませんので、かからないようにするためには日ごろから、アルコール消毒や手洗い、マスク着用など、基本的な対策をすることが大切です。また、予防のためのワクチンや抗体製剤もあります。赤ちゃんを感染症の重症化から守る選択肢の一つとして、気になる場合は主治医に相談してみてください。

【出典】※1:藤本裕基著:ぜんぶ絵でわかる妊娠・分娩ノート-イメージと直感で見えてくる母体・胎児の生理 第1版 メディカ出版:87, 2024
※2:関沢明彦監修:安心すこやか妊娠・出産ガイド-妊娠・出産のすべてがこの1冊でわかる 改訂5版 メディカ出版:29, 2023
※3:岡部信彦ほか著:予防接種の手びき<2024-25年度版>近代出版:254, 2024
※4:矢田純一著:医系免疫学 改訂16版 中外医学社:15, 2021
※5:国立感染症研究所:病原微生物検査情報35(6):137, 2014


赤ちゃんがかかると怖い感染症、ちゃんと知ってる?

「妊娠中の健康管理と母子免疫」について、セミナーが開催

2024年冬、産婦人科専門医とママパネリストによるプレママ向けセミナー「妊婦さんの健康管理・免疫の変化と、知っておくべき感染症」が開催されました。妊娠中・後期のたまひよ読者さんも多数、参加! セミナーの様子をご紹介します。

 【左】司会進行役の竹内由恵さん 【右】当時、妊娠中のインフルエンサー、ゆうこす(菅本裕子)さん

セミナーは、フリーアナウンサーで2児のママでもある竹内由恵さんが司会進行。そして、慶応義塾大学医学部 産婦人科教授、田中 守先生をはじめ、丸の内の森レディースクリニック理事長、宋 美玄先生、当時妊娠中でSNS総フォロワー数、約200万人のインフルエンサーでもあり、多数の美容情報を発信している「ゆうこす」、こと菅本裕子さんが登壇しました。

ゆうこすさん「最近は疲れやすくて! 買い物したあとなど、いつもこんなに疲れてたっけ…?と思うことがあります」

竹内さん「わかります。妊娠中ってそうなりがちですよね」

田中先生、宋先生からは、個人差はあるものの、女性ホルモンの影響で眠けやだるさが起こったり、免疫の変化で膀胱炎になりやすくなったり、新型コロナ、インフルエンザの重症化につながりやすくなることなどが解説されました。

軽快なトークが魅力的な丸の内の森レディースクリニックの産婦人科専門医、宋 美玄先生

宋先生「最近は、マイコプラズマ肺炎やインフルエンザがはやっていましたよね。私のクリニックにも家族がかかって心配だと言う妊婦さんがいらっしゃいます」

経産婦や小さい子どもと接する職業の妊婦さんは、子どもから感染症にかかる可能性が高いそう。小さい子どもがかかると重症化することもあるRSウイルス感染症についてもお話がありました。

慶応義塾大学医学部 産婦人科学教室教授の田中 守先生からは母子免疫のしくみについてお話が!

田中先生「ママの抗体(免疫グロブリン)を、胎盤やへその緒を通じて赤ちゃんに移行させる母子免疫のしくみをうまく機能させるためには、妊娠中の健康管理が大切です。免疫が変化する妊娠中は体調が崩れやすいこともありますが、バランスのいい食事、適度な運動、十分な睡眠を心がけましょう」

エクササイズの講師は、日本マタニティフィットネス協会認定インストラクター、窪田多恵子さん

免疫を整えるためには適度な運動も大切!ということで座ってできるエクササイズの講習も。講師はマタニティフィットネス協会の窪田多恵子さんです。会場の全員でかわいいBGMに合わせて、スタート! 「体があたたまった」「すごくリフレッシュできた!」「座ってできるから自宅でもやってみたい」と、とても好評でした。

「赤ちゃんのためにできることをしたい!」妊婦さんたちの思い

集まった妊婦さんたちは、体調の整え方や、これから生まれてくる赤ちゃんの健康にかかわる話題に真剣な表情。とくに、「赤ちゃんの健康のためにできることは、できるかぎりしたい」という、ゆうこすさんのコメントには、共感してうなずく妊婦さんがたくさん!

「予防対策について、かかりつけの産婦人科でもっとくわしく聞いてみようと思いました」
「2人目を妊娠中です。生まれてすぐの赤ちゃんも、上の子から感染することがあると知って、勉強になりました」という声が聞かれました。

免疫が変化しているとはいえ、妊娠中はできるかぎり体調よく過ごしたいもの。感染症に負けない体に整えるためには、以下の心がけが重要と、先生からお話がありました。

① 手洗い、うがいなど基本的な感染症予防をする
② バランスのよい食事、適度な運動、十分な睡眠を心がけて免疫機能を低下させない
③ ストレスをためない(細かい注意を気にして不安を抱えすぎない)


妊娠中の感染症やその対策が気になる人は、一度、主治医に相談してみてはいかがでしょうか?

●記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります 。
※紹介した意見は個人の印象、意見でありすべての方が同様の意見とは限りません。感染症や予防について詳しく知りたい方は医師にご相談ください。
※記事は、産婦人科専門医とママパネリストによるプレママ向けセミナー「妊婦さんの健康管理・免疫の変化と、知っておくべき感染症」における内容に基づいて作成しています。


提供/ファイザー
ABR45P018A
2025年4月作成

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