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「妊婦加算」とは何だったのだろう?平成31年1月1日から凍結決定。妊婦さん目線の見直しに期待!!

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Asawin_Klabma/gettyimages

2018年秋以降、SNSや新聞、ニュース等で頻繁に取り上げられて話題になり、一時的に平成31年1月1日で凍結することになった「妊婦加算」。

妊娠していると医療費に規定の料金が追加される制度ですが、「いつの間にかそういうことになっていた」「少子化に逆行するのでは」など、マイナスにとらえる人がいる一方で、「きちんと診療してもらうために必要なものなら」と納得する人も。

結局「妊婦加算」のなにが問題なのか、当事者である妊婦さん&先輩ママたちの意見も参考にしながら、考えてみました。

「妊婦加算」ってどんなもの? なにが問題だったの?

平成30年4月1日から開始され、平成31年1月1日にいったん凍結される「妊婦加算」。結局どんな制度で、なにが問題だったのか、大まかな流れを見てましょう。

もともとは妊婦さんが安心して医療を受けるために、必要なこととして設定されたもの

妊婦さんが医療処置を受ける場合や薬を処方される場合、その多くは“おなかに赤ちゃんがいる”ことに配慮する必要があるので、医師は通常よりも慎重に診察することになります。しかしながら医療機関の中には、そんな妊婦さんの診療に、積極的でないところもあるとか。

実際、産婦人科以外の医療機関を受診したときに、
「うちは産科じゃないから…」
「妊娠中の人には薬は出せないから…」
と、親身に治療を受けられなかったという経験がある妊婦さんもいれば、いろいろと調べて、
「この薬は妊婦さんでも大丈夫だから」
と、ていねいに診察してもらったという経験をした妊婦さんもいて、妊娠中の女性を取り巻く医療事情は必ずしも“いつでも・どこでも・安心して”受けられるとはいえないのが現状のよう。

そこで、妊婦さんに対して通常よりもていねいな診療をすることを「妊婦加算」という形で評価して、医師のモチベーションがアップされれば、結果として妊婦さんがどの医療機関でも安心して診察が受けられるようになるはず…という目的で考えられた制度が妊婦加算だったのです。

問題は「いつの間にか始まっていた」こと!? 十分な説明がないまま加算されて話題に…

この妊婦加算、平成30年4月1日から開始されていたのですが、当時あまり大きく広報されなかったこともあり、ニュースなどで取り上げられることも少なく、正直なところ「いつの間にか加算されることになっていた」という妊婦さんがほとんど。

春から秋にかかって「あれ、加算されてる?」と気づいた人がじわじわと増えて、SNSなどで話題になっていくにつれ、妊婦加算がどうして必要なのかという理由よりは、妊娠を理由にお金が余計にかかるようになったといった不満のほうが、注目されてしまったようです。

理解されていないことが問題になって、 平成31年1月1日からいったん凍結することに

SNSや新聞、ニュース等で頻繁に取り上げられるようになったことを受けて、与党において妊婦加算についての議論が行われ、平成30年12月、妊婦さんが安心できる医療提供体制の充実や健康管理の推進といった妊婦さんへの支援についての検討や、妊婦加算の在り方についての見直しを厚生労働省に要望。

同月、厚生労働省は、妊婦加算を平成31年1月1日からいったん凍結することを決め、今後の対応について検討していくことになったのでした。

妊婦さん&先輩ママにもいろいろな意見が

妊婦加算が凍結されて「妊娠を理由にお金を加算されることがなくなってよかった」のか、「妊婦さんを取り巻く医療環境の改善が先送りになった」のか。この問題にはいろいろな側面があって、単純に答えを出すことは難しいように思います。
ここでは、妊婦さん&先輩ママとその周辺の女性たちの、さまざまな声をピックアップしてみました。

妊婦加算について~驚き&疑問の声~

「眼科にかかり四千円近くかかりました。高いなぁとびっくりして点数を見たら、休日診療代と妊婦と書いてありました」

「“産めよ増やせよ”と言いながら金取る差別? すんなり納得できないです」

「ちりも積もれば…じゃないけど、持病でもともと通院してる人には痛い出費になりますね。でもこの加算って、普通の病院で見かけたことないんですよね。けっこう大きな変更点なのに、ポスターで掲示もせずコッソリと。というのはやはりすんなりとは納得できない部分です」

「ネットで見かけた、会計のときに妊婦と気づいて加算されたとか、コンタクトレンズの処方で加算とか、本来の目的とは違うところで加算されているのには納得できません。妊婦だけじゃなくて、授乳中も薬はけっこう気を使うんですけどね。それはいいのかっていう疑問もあります」

妊婦加算について~理解の声~

「妊婦加算は『妊婦は産科に行け』ではなく、各医療機関できちんと妊婦さんに対応できる体制の整備をしましょう、という政策誘導だと思うんで、妊婦への診療を手厚くするための制度だから払えばいいと思ってます。非妊婦と同じ扱いで治療受けるの怖いです」

「もともと乳幼児加算はあるので、胎児も加算されるようになったのねと思いました。産科や小児科って訴訟リスクが高くいろいろ大変、でもあまりお金にならないからなり手が少なく、不足していると聞きます。そういうこともあり、妊婦加算ができたのではないでしょうか?」

「妊娠中は、レントゲンやCTだけではなく、飲める薬も限られていて、妊婦さんが飲める薬かどうか調べるだけでも、時間もかかるしほかの患者さんに比べて配慮が必要になりますよね? だから私は病院側には、正当な加算だと思います」

※文中のママたちのエピソードはすべて、「ウイメンズパーク」の投稿からの抜粋です。

関連:確定申告における妊娠中・出産時の医療費控除について

ニュースなどで取り上げられる一般的な意見よりも、当事者である妊婦さんや先輩ママたちは、最初は「えっ」と思って不満に思った人でも、ていねいに説明されれば納得するなど、妊婦加算が設置された理由を知ったら理解を示す人が多いようでした。

最終的にめざしたいのは、「妊婦さんがより一層安心して医療を受けられるようにする」こと。そのためにはなにが必要で、どうしたらいいのか。これは妊婦さんや子育て中のママだけでなく、少子化問題が深刻化している日本のすべての人に考えてみてほしい問題だと思います。今回、妊婦加算は一時凍結されて、よりよい制度のために再考されることになりましたが、誰もがわかりやすく受け入れやすい制度になって、妊婦さんがいつでも、どこでも、安心して医療を受けられる環境づくりにつながるよう期待したいですね。
(文・たまごクラブ編集部)

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