夫が立ち会うか否か? もしもの時の医療処置は?バースプラン(お産計画書)8つのヒント
バースプランを考えるというのは、どんなお産をしたいかをじっくり考えるいい機会です。立ち会い出産を希望するかしないか、陣痛中に〇〇がしたい、産後すぐに家族写真を撮りたい! 胎盤を見たいなど、「私らしいお産」のためにできることを考えてみましょう。今回は、産婦人科医の小川隆吉先生にバースプランを考えるための8つのヒントについて、伺いました。
希望やイメージをしっかり伝えましょう
産院に提出をする場合でもしない場合でも、自分がどういうお産にしたいのか向き合う機会だと考えましょう。書面にまとめてみることで、自分でも気づかなかったことが浮かび上がってくるかもしれません。産院の方針や事情にもより、すべて希望どおりにいくとは限りませんが、自分の考えをまとめておけば、スタッフとも話し合いやすくなります。
「バースプラン」とは
ひと言で言えば、お産の計画書のようなもの。最近は産院が用意する用紙に書いて、提出するケースも増えてきました。とくに書式がない場合は、自分で考えをまとめてみましょう。
バースプランを考えるための8つのヒント
以下の8つのポイントを参考に、オリジナルのバースプランを考えてみましょう。
1 どんなお産方法で産みたい?
分娩台で産みたい、好きな姿勢で産みたい、ソフロロジー式分娩で産みたいなど、自分の希望をまとめてみます。産院で可能な分娩方法があれば調べてみましょう。
2 パパは立ち会う? 立ち会わない?
立ち会い出産をするかしないかだけでなく、どこまで一緒にいるか、その場合、パパには何をしてほしくて、何をしてほしくないかなど、お互いの気持ちをしっかり確認しておきましょう。
3 医療処置についてどう思っている?
赤ちゃんとママの状態によっては不可欠になる処置もあるでしょうが、なるべくならしたくない、する場合はこうしてほしいなどの希望があれば、伝えておくのもよいでしょう。
4 陣痛中はどう過ごしたい?
好きな音楽をかけたり、好きなアロマをたいたりといった希望が実現できる産院もあります。まずは自分のお産をイメージして、具体的な希望をまとめてみましょう。
5 分娩室に入ったらしたいことは?
立ち会う人には分娩室ではこの位置にいてほしい、呼吸法に自信がないので助産師さんにリードしてほしい、なるべく1人で集中したい、など自分がリラックスして臨める環境づくりを考えます。
6 赤ちゃんが生まれたらすぐしたいことは?
へその緒がついたまま抱きたい、パパにも抱っこしてもらいたいなど、赤ちゃんとの初めての対面についても、考えを巡らせておきましょう。
7 母乳育児や入院生活の希望は?
すぐに母乳を飲ませたい、初めはなるべくミルクを飲ませたくない、母子同室にしたいなど、きちんと伝えておけば、ママの意向を取り入れてもらえることも。
8 2人目の場合、前回のお産をどう感じてる?
2人目以降の出産の場合は、前回のお産でよかったこと、こうすればよかったということ、つらかったことなどを書き出してみて。その上で、今回こうしたいという希望をまとめましょう。
例えば「出産シーンを残したい」という希望がある場合、ビデオカメラや三脚、カメラ・スマホはOKかの確認が必要です。また、「上の子も立ち会わせたい」や「産後すぐ上の子と面会させたい」という希望もNGのところは少なくありません。何ができて何ができないかを知り、できるだけ家族やスタッフにママの希望を伝えるためにも「バースプラン」を考えてみるといいですね。(文/たまごクラブ編集部)
監修/小川クリニック 院長 小川隆吉先生
日本医科大学卒業。同大学産婦人科講師、都立築地産院産婦人科医長を経て、1995年より現職。セックスカウンセラーセラピスト協会会員、日本不妊学会会員。
URL http://www.ogawaclinic.or.jp
参考文献:たまひよブックス「いつでもどこでもHAPPY妊娠・出産ガイドBOOK」(ベネッセコーポレーション刊)