「2人目は何歳差がいい?」きょうだいの年齢差別お世話のポイント【専門家】
「2人目の子どもが欲しい」と思ったとき、「何歳差がいいの?」と1人目との年齢差を考えてみるママやパパは多いようです。そこで、きょうだいの年齢差別にお世話がどのように変わり、その時のポイントなどについて保健師・助産師の平田かおり先生に聞きました。どの年齢差もいいところ、大変なところがあります。〝うちの場合“を考える参考にしてみて。
まずは、きょうだいの年齢差別にお世話の特徴を知ろう!
2人目が誕生して0才代のときの、きょうだいのお世話の特徴を、上の子との年齢差が「1才」、「2才」、「3才」、「4才以上」ごとに一気に紹介します。お世話の様子を比較してみましょう。
【1才差きょうだい】のお世話の特徴
・2人とも手がかかる時期
・同じような生活リズムなので、お世話のペースはつかみやすい
【2才差きょうだい】のお世話の特徴
・1人目がイヤイヤ期のピーク。できるだけ1人目の気持ちに寄り添うことが大切な時期
・2人目のお世話が大変な時期は、1人目のしつけを一時中断しても
【3才差きょうだい】のお世話の特徴
・1人目に「これやって」と言えば、できるころ。お世話は2人目が中心に
・1人目もまだ大人と遊びたい時期
【4才差以上きょうだい】のお世話の特徴
・1人目がお世話を手伝えるように。ただし、2人の子の生活リズムがそろいにくい
・久々の赤ちゃんのお世話なので、ママ・パパが慣れるまでに時間がかかる
きょうだいの年齢差別に、「食事」「おふろ」「寝かしつけ」のポイントを紹介
きょうだいの年齢差によって、お世話のしかたも変わります。続いては、食事、おふろ、寝かしつけ、3つのカテゴリーごとに、2人目が0才代のときのお世話のポイントを具体的に紹介します。
【1才差きょうだい】食事、おふろ、寝かしつけのポイントは?
●食事(授乳)
2人目の授乳を見て1人目が甘えることがあります。抱っこするなど1人目とも積極的にスキンシップをはかりましょう。
●おふろ
2人目が低月齢のうちはベビーバスを使い、1人目とおふろの時間を分けても。きょうだいを一緒に入れる場合は、バスチェアなどを取り入れるといいでしょう。
●寝かしつけ
2人目が3カ月ごろになると、1人目とほぼ同じ生活リズムで過ごせるようになります。早起き・早寝の習慣を意識しましょう。ただ、2人目の夜泣きで1人目が起きることも。夫婦で上手にお世話の分担をすることが大切です。
【2才差きょうだいの食事、おふろ、寝かしつけのポイントは?】
●食事
1人目が自分で食べられるようになります。ただし、2人目に集中すると、1人目もかまってほしくなるので、まだ2人に同等のお世話が必要かもしれません。1人目の食べ物を2人目が欲しがることがあるので、その時期に食べてもOKなものか注意が必要です。
●おふろ
1人目→2人目の順に洗うと、2人目がご機嫌なうちに1人目を洗うことに成功しやすいのでおすすめ。1人目が自分でやりたがったら、自分で体を洗わせてみても。
●寝かしつけ
2才以降は眠りが深くなるので、2人目が夜泣きしても1人目が起きることが減ります。1人目に赤ちゃん返りがあると寝かしつけに苦戦。日中のスキンシップで気持ちを落ち着かせてあげましょう。
【3才差きょうだいの食事、おふろ、寝かしつけのポイントは?】
●食事
1人目が大人とほぼ同じものを食べられるようになり、お手伝いもしてくれるので準備がラクに。1人目に声をかけながら楽しく食べると食事はスムーズになりやすいです。
●おふろ
1人目の入浴がラクになります。ただし、危険がないよう、浴室内では目を離さないようにしましょう。また、1人目のおふろ遊びに合わせて、2人目が長湯になりがち。のぼせないように注意を。
●寝かしつけ
1人目は入眠がスムーズになり、眠りも深くなるのでお世話の負担が減ります。1人目が寝つきやすい場合、1人目を先に寝かしつけるといいでしょう。
【4才差以上きょうだいの食事、おふろ、寝かしつけのポイントは?】
●食事
1人目が自分で食べられるようになるので、2人目に手をかけられるようになります。
●おふろ
1人目が親のサポートをしてくれるように。1人目に2人目の体がふいてもらうなど、お世話を手伝ってもらうと達成感も育ちます。
●寝かしつけ
年齢差がひらくと、2人の生活リズムがバラバラになりがち。2人とも早起き・早寝になるよう心がけましょう。また、1人目に我慢をさせすぎると、夜泣きなどのトラブルが。2人目の寝かしつけのあとに、1人目との時間をつくってあげるといいでしょう。
監修/平田かおり先生 取材・文/ひよこクラブ編集部
きょうだいの年齢差が少ない場合、低年齢のときはお世話の負担が大きいですが、生活リズムが合いやすいことがメリットに。年齢差が開くとその逆の傾向にあるようです。理想通りのタイミングで子どもを授かるとは限りませんが、家庭で「2人目どうする?」を話し合うときの参考にしてみてください。
『ひよこクラブ』2021年5月号には、2人目妊活、きょうだいのお世話、子育て家庭のお金についてなどをまとめた「2人目計画&将来のお金準備 今夫婦で話し合うべきすべてのこと」特集があります。
参考/『ひよこクラブ』2021年5月号「2人目計画&将来のお金準備 今夫婦で話し合うべきすべてのこと」
平田かおり先生(ひらたかおり)
Profile
保健師・助産師。保健センターなどで乳幼児健診や育児相談を行うとともに、助産師として分娩介助にも携わる。男の子4人のママ。