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パパが家事をやってくれないと怒る前に、「認知行動療法」でイライラを軽減【専門家】

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ソファで微笑むアジアの家族
※写真はイメージです
kokoroyuki/gettyimages

新型コロナウイルスの影響で在宅勤務となったり、在宅勤務の割合が増加したりで、家族の時間が増えた人も少なくないでしょう。一方で、パパと顔を合わせる機会が多くなり、イライラしてしまうママも…。

心理療法のひとつである「認知行動療法」を取り入れると、パパへのイライラを軽減できると言います。女性の悩みに寄り添ってきた臨床心理士の中島美鈴先生に、その具体的な方法を聞きました。

「認知行動療法」とは、事実を受け止め、自分の役に立つよう思考を変えていく心理療法

たとえば、ママが忙しいのに気づいてくれない、家事をやってくれない…。日常生活のちょっとした場面で、パパにイライラすることは意外とあるかもしれません。こうしたとき、取り入れたいのが「認知行動療法」。イライラした気持ちを軽減させられると言います。一体どんなものでしょうか。

「認知行動療法とは、考え方や行動パターンを見直し、生きやすくしていく心理療法です。忙しい毎日を送っていると、本来は物事を素直に見られる人も、視野が狭くなったり、ネガティブになって物事を悪くとらえたりする場合があります。認知行動療法は、こうしたゆがんだ見方を修正し、現実を正しくとらえていこうとしていきます。そのうえで、自分の役に立つよう思考を変えていくのを目的としています」(中島先生)

パパの例からは少し離れますが、たとえば、会社で子どものいない独身の同僚に『みんなが忙しいときも、子持ちママは定時で帰れていいですね』と嫌みのようなことを言われたとします。

「この場合、事実は『同僚から嫌みを言われた』ことです。でも、ネガティブになっているときは『嫌みを言われるなんて、私は会社で必要とされていないんだ』と飛躍した考え方をする場合があります。

まずは『嫌みを言われた事実』を事実として受け止めるのが最初のポイント。次のステップとして『確かに自分は、いつも定時で帰るから、迷惑をかけているかもしれない。でも、挽回するためにほかのところを頑張ろう』と思えたら、いろいろ動きやすくなりますよね。この考え方をパパとの関係にも取り入れると、イライラを軽減させられるはずです」(中島先生)

パパにイライラする場合、ママの要求水準が高くなっている可能性も…

それでは、具体的な対処方法を以下の例から見てみましょう。

夕食を終え、ママは食器を洗い始めようとしています。それなのに、パパは自分の使った食器を下げることなく、のんびりとテレビを観ている…。そんなときママは「どうしてうちのパパは、家事を全然してくれないの!?」とイライラしがちです。

「こういうときは、パパの現状よりも、ママの要求水準がずっと高い場合が多いですね。『何も言わなくてもこまかく気づいてくれて、どんな家事でも完璧にこなす理想のパパ像』を求めているために、実際は片づけをしないパパにギャップを感じてしまうのです」(中島先生)

まずは、しっかりと現状を把握する必要があります。

「理想を求めるのではなく、『今のパパにお願いできることはなんだろう?』と現実に即した方法を考えるのが大切です。そのうえで、ママの要求水準を満たすためにはどうしたらいいかを考えましょう」(中島先生)

パパのスキルを把握し、段階を踏んでお願いをすることが大切

最初はパパの水準に合わせ、そこから少しずつステップアップするといいそうです。

「ゴールにたどり着くまでに、目標をこまかく分け、少しずつ習得していくことを、認知行動療法では『スモールステップ』と言います。最終的には、パパが食器を洗い、台所をきれいに片づけてほしいと思っていたとしても、まずは使った食器を洗い場まで持ってきてもらうことを目標に。そのための作戦として、『ごはん食べ終わったらお皿を台所に持っていくんだよ、パパもお願いね』と子どもを巻きこんでもいいかもしれませんね。

次の段階は、『ママが洗い終わるまでにお皿を持ってこなかったら、自分で洗うことになるよ』などとして、少しずつお皿を持っていくのは当然だという雰囲気に持っていきましょう。
その時々に適したスモールステップの段階を踏んでいくと、パパの家事スキルも上がっていくはずです」(中島先生)

ママも、自分が何を望んでいるのか、具体的に伝えることを心がけよう

認知行動療法で大切なのは、やってほしい内容はできるだけ具体的に伝えることです。

「単に『家事をやってほしい』とか『私が大変なのをわかってほしい』など、あいまいな要求では、パパも何をしたらいいのかわかりません。『食べ終わったらお皿を下げてね』とママの要求を明確にする必要があります」(中島先生)

これは、家事の分担以外でも同じです。「言わなくてもわかってくれるだろう」と言葉で気持ちを伝えずにいたら、多くの男性は、ママが何を求めているのかわかりません。

「たとえば誕生日のお祝いのしかたなどでも、希望は伝えたほうがいいです。『このお花屋さんで、こういうアレンジの花束を作り、おめでとうと言ってほしい』と具体的にパパが何をしたらいいのかわかるお願いをするのがポイントです。
『そういうことはサプライズでしてほしい』と思うかもしれませんが、きちんと自分のお願いを伝えたほうが、結果的にお互いに気持ちよく過ごせます。『察してほしいのに気づいてくれない』とイライラするより、ずっと建設的ですよね」(中島先生)

パパにどうしてほしいかを伝えるためには、ママ自身が、自分の求めていることを明確にする必要があります。

気になることがあったら「自分は何を求めている?」とみずからに問いかける習慣を。すると、少しずつイライラは改善されていくに違いありません。

取材・文/齋田多恵、ひよこクラブ編集部

お話・監修/中島美鈴先生

「お皿を洗ってくれないとイライラしそうだから、早くして」といった言い方は、現実には即しているものの効果的ではないそう。行動しないとネガティブな状況が待っていると受け止められ、おどしに聞こえなくもないためです。
それよりは、「お皿を洗ってくれるとすごくうれしい」とか「お皿を洗い終わったら、一緒にアイスを食べよう」など、前向きな結果が待っているほうが、お互いにうれしいものです。
喜びや楽しさといったプラスの感情を共有し、良好な夫婦関係を築いていきましょう。

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