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幸せな毎日…でも『育児が終わった後に、自分には何が残るのか』母が教えてくれた自分の人生を生きるということ

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「好きなことを持って生きたい」ありまさんインタビュー

イラストレーターであり刺しゅう作家のありまさんは、夫と2歳9ヶ月のむすめっこちゃんと3人暮らし。ゆるくてかわいいイラストで娘さんの成長を綴る育児絵日記をはじめ、わかりやすく簡単な刺しゅうのやり方&図案などと提供する刺しゅう作家としても脚光を浴びています。今回はありまさんが育児絵日記を描くようになったきっかけや、趣味だった刺しゅうを再びはじめるようになったきっかけをインタビューしました。

プロフィール /ありま
夫とむすめっこ(2歳)と暮らすイラストレーター兼刺しゅう作家。ツイッター(@arimama_umauma)やインスタグラムで育児アカウント:(@arimama_umauma)刺しゅうアカウント:(@aidoojoo_arima)にて、それぞれ育児絵日記や初心者向けの刺しゅう基本や図案などをアップしている。

妊娠7カ月からSNSに絵日記を投稿

「好きなことを持って生きたい」ありまさんインタビュー
<ありまさんファミリー>

――育児絵日記を描き始めたきっかけはなんですか?

ありまさん「インスタグラムで育児漫画を読んだことがきっかけです。私も子どもの成長や、楽しかった日々のことを記録に残したいと思い、妊娠初期にノートに絵日記を描きはじめ、せっかくだからSNSにも投稿してみようと妊娠7ヶ月のときにアカウントを作り、発信するようになりました」

妊娠36週5日の絵日記

「好きなことを持って生きたい」ありまさんインタビュー

<妊娠中、絵日記をSNSに投稿しはじめた>

祖母と同居をはじめた母が突然趣味をはじめた

――ありまさんが大学生のころ、ありまさんのお母様が和裁をはじめるようになったそうですね。当時高齢のお祖母様が同居をはじめて忙しくなるタイミングのできごとでしたが、そのときのありまさんの心境は?

突然、和裁をはじめた母

「好きなことを持って生きたい」ありまさんインタビュー

<母は昔から和裁に憧れていたという>

でも、和裁をする時間はあるの……?

「好きなことを持って生きたい」ありまさんインタビュー

<高齢の祖母が同居をはじめて母が忙しいときのことだった>

ありまさん「当時、母の『好きなものをちゃんと持っておく』という言葉の意味がいまいちピンときていませんでした。好きな映画、本、服、遊び、友達、いろんな好きなものを私は持っていて、それがふつうだと思っていたので、『好きなものがない状態って何ごと?そんなことある?』と思っていました」

母が和裁をはじめた理由

「好きなことを持って生きたい」ありまさんインタビュー

<先々のことをよく考えて好きなことをはじめていた母>

好きなことを持つこと

「好きなことを持って生きたい」ありまさんインタビュー

<自分の人生を生きるための趣味>

記憶に残る母の深い言葉

「好きなことを持って生きたい」ありまさんインタビュー

<このときはまだこの言葉の意味にピンときていなかった>

育児をはじめて自分が好きなものがわからなくなった

――育児絵日記を描きながら娘さんとの時間も大切にする一方で、育児をはじめてからどんなことを不安に思うようになりましたか?

育児中心の生活が不安に

「好きなことを持って生きたい」ありまさんインタビュー

<今の私から“育児”をとったら私に残るものって?>

このとき母の言葉思い出す

「好きなことを持って生きたい」ありまさんインタビュー

<母の言葉の本当の意味がわかった>

ありまさん「娘が生まれてから今までずっと育児中心の毎日を過ごしてきましたが、娘が1歳10ヶ月ごろ、育児にも慣れてきて少しずつ余裕が出てきたときに『育児が終わった後に、自分には何が残るのか』と思うようになりました。今イラストレーターとして活動していますが、仕事のほとんどが育児に関わること。育児絵日記が描けなくなったら、この仕事を続けていけないのではと悩みました。また、仕事のこともそうですが、このままだと将来娘に依存してしまうのではないかと不安になりました。『育児が終わっても、自分の人生を生きなければ……でも好きなことが分からない……』と焦っていました」

育児中の心境の変化

「好きなことを持って生きたい」ありまさんインタビュー

<自分が好きなものがわからなくなってしまった>

学生時代の趣味を再び趣味に

――刺しゅうを始めるようになったきっかけは何ですか?

ありまさん「最初のきっかけは、就職活動です。大学2年のとき、友人は夢や目標を持っていたのに、自分には夢どころか、これといった好きなものもなくて。そのころにちょうど母が新しく和裁をはじめて、私も今から何かはじめてみようかな……となんとなく入った本屋で、たまたま目に入った刺しゅうの本を手に取ったのがきっかけでした。中学生のときに一度だけ刺しゅうを体験したのですが、それがとても楽しかった記憶があったので『これだ!』と思いました」

1人では答えが出ず周囲に相談

「好きなことを持って生きたい」ありまさんインタビュー

<周りに背中を押されて再び刺しゅうをはじめることに>

ありまさん「育児開始後にはじめるようになったきっかけは、仕事で悩んでいた時にイラストレーターの先輩に言われた 『ありまちゃんは刺しゅうができるじゃん』という一言。その言葉を聞いて、刺しゅうが好きだったことを思い出しました」

久しぶりに刺しゅうコーナーへ

「好きなことを持って生きたい」ありまさんインタビュー

<糸選びの楽しさに思わず涙>

ありまさん「現在のように作品を作ったり、図案を発信したりするようになったのは、コロナ禍でおうち時間が増えてきたころでした。新しい趣味を探している人が多い印象で、『私の投稿をきっかけに刺しゅうを始める方もいるかも?』と思い発信することにしました。育児絵日記のアカウントでフォロワーさんと交流して育児がもっと楽しくなったように、刺しゅうももっと楽しくなるかも…と思いながら、少しずつ投稿をはじめました」

刺しゅうが好きだったことを思い出す

「好きなことを持って生きたい」ありまさんインタビュー

<自分にはちゃんと残るものがあるとわかった瞬間>

――育児をしていると自分の時間の作り方がむずかしい時もありますよね。自分の時間はどのように作っていますか?

ありまさん「睡眠時間を削っています。娘に針を触らせるのは危ないので、寝かしつけや家事が終わったあとに作業をしています。没頭すると時間感覚がなくなるので、2時、3時まで作業をしてしまうことも……。休日は夫が時間を作ってくれるので、とてもありがたいです」

好きなことを続けることは「自分を好きでいるために必要なこと」

――ありまさんにとっての好きなことを続ける大切さとは?

ありまさん「自分を好きでいるために必要だなと感じています。落ち込んでいる時は自分の嫌なところばかり思いついて苦しくなってしまうのですが、好きなことをしているとネガティブなことを忘れていられます。結果、明るい気持ちでいられることが増えて、『なんか私いい感じだな〜!』なんて思ったり。そうやってご機嫌でいると自然と周りにも優しくできるので、いい連鎖が生まれている気がします」

今は忙しいけど大丈夫

「好きなことを持って生きたい」ありまさんインタビュー

<育児が終わっても私の人生がある>

――現在のお子さんの近況をお聞かせください。

ありまさん「最近は言葉が増えてきて、少しずつ会話が成立するようになってきました。新しい単語が増えるたびに、『日本語喋ってるー!』と感動しています。それと同時に、宇宙語がだんだんと消えていくのは少しさみしく感じたりもします」

子どもの言い間違い

<じょうずに言えない姿がなんともかわいい!>

“ママ”ではない自分の人生を生きるために

――最後に、これから出産・育児を経験するママ・パパたちにひと言お願いします。

ありまさん「育児がはじまると自分のことを後回しにしてしまうことも多いと思いますが、どうか好きなものは手離さず、大事にとっておいてください。食べ物でも、音楽でも、本でも、推しの芸能人でもなんでも! 今は時間を取るのがむずかしくても、好きなものはきっと未来も元気の源になってくれると思います。

まだまだ落ち着かない世の中で不安な中、育児をしているママ・パパは本当にすごいです」

育児中は自分の時間を持つというのがむずかしく感じられる場面が多くあります。ほとんどのママ・パパの生活が育児中心になり、わが子との時間を楽しむ一方で、自分が子どもの親であることにがんじがらめになり、本当の自分を見失ったり、息抜きできる時間がなくて辛いときもたくさんあります。たとえ“趣味”と呼べるものではなくても、「大好きなアイスを食べる」とか「大好きなマンガを読む」とか、なんでもいいから自分らしい“好きなこと”は手から離さず持っておくことはとっても大切ですね。

ありまさんのインスタではむすめっこちゃんのかわいい育児絵日記アカウントのほかに、初心者が見てもわかりやすい刺しゅうアカウントもあります。「なにか趣味を持ちたいなぁ」と思っている方にもぴったりなので興味があったらぜひのぞいてみてくださいね♪(文・清川優美)

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