夫のプレゼント(手作り)がおもしろすぎる【御手洗直子のコマダム日記】
今回は直子の夫のお話。一大センセーションを巻き起こした「婚活コミック」著者、御手洗直子さんが結婚して2児の姉妹の母に。あいかわらずのつっこみどころ満載の日々、渾身のひとコママンガ&エッセイでお送りします。「つっこみが止まらないコマダム日記」#86
折れない・めげない・あきらめない
クリスマスプレゼントは5年前に終わったアニメのキャラのぬいぐるみがほしいという2号のために夫が都会まで行って材料と手作り教本を買ってきた。
まず感想としては『えらい…けど私だったらぜったいにやらない…』という感じである。
自分が時間をかけて専門外のものを美しく仕上げられる自信が無い。学校で使う移動ポケットや布マスクをはじめ、全ての手作り布製品をフリマアプリで仕入れているというのに。
夫は裁縫が特に好きなわけでも得意なわけでもない。が、時おりこういった自分の専門外の工作をする。娘がまだ小さかった頃、髪を結う練習台としてスチロールレンガに毛糸を埋め込んだ『三つ編み練習機』を作っていた。こちらはなかなかの実用性を備えており、夫は目的通りこの練習機のおかげで三つ編みができるようになった。ただ見た目がグロい。レンガから毛糸のモサモサした束が二束生えているのである。夜におもちゃ箱からはみ出していたりする。正体がわかっていてもこわい。
『ウォールクライミングができる服』というのも作ったことがある。つなぎの服にホールド(上る時に掴むところ)をボルトで固定し、それを着た父を娘達が登れる。というものである。
なぜ子供に自分を登らせようと思ったのか…!!??????
ちなみに長女(30kg)が登った時点で破れた。それはそうであろう。知ってた。逆になぜイケると思ったのか。その他の弱点として、娘が登るとホールドを固定している無数のボルトが夫に刺さるらしい。おそろしい。ほぼ拷問器具である。
こちらは一度使用しただけで再起不能になったので以後封印された。無念。あれだけ苦労して作ったものを一度でお蔵入りにしておきながら再び創作に手が出せる根性がすごい。
そしてクリスマスを前に本命のキャラではなく違うキャラでまずは練習のマスコットを作り上げたのであった。いきなり本番にいかないのがえらすぎる。そしてちゃんとかわいくできてるのがすごい…。
以前作った針金ハンガーでできた『謎の風呂窓カバー(ビニール袋付)』のレベルで来ると思ってた。疑っててごめん。(おわり)
御手洗直子
Profile pixivで大人気。累計閲覧数1100万を誇る爆笑コミックエッセイスト。なんでそんなにネタ満載人生を・・・という謎の人。既刊に「31歳BLマンガ家が婚活するとこうなる」「31歳ゲームプログラマーが婚活するとこうなる」(共に新書館)、「腐女子になると、人生こうなる!~底~」(一迅社)、「つっこみが止まらない育児日記」「さらにつっこみが止まらない育児日記」(ベネッセコーポレーション)など。たまひよのサイトで、数話限定公開中。
御手洗直子twitter:@mitarainaoko