「娘への愛をつづります」テレ東アナウンサー原田のパパ育休日記 第7回
2021年4月、27歳で一児の父となったテレビ東京アナウンサー、原田修佑さん。
この連載では3ヶ月間の育児休業を経て感じたことなどを自身の言葉で綴ってもらいます。
連載第7回は、「娘への愛」です。
今回は0歳の娘への一方的な愛を殴り書きします。
思うがままに指を動かしてタイピングします。
どうかお付き合いください。
妻が可愛いからこその悩み
私の妻、めちゃくちゃ可愛いんです。
今まで出会った人の中で顔も性格も一番可愛くてとにかくタイプで、
アナウンス部の先輩後輩には付き合う前から写真を見せては自慢ばかりしていましたし、
意地でも付き合いたくて同期の片渕アナウンサーや会社の同期、他局の同期などあらゆる友人に全面協力を仰ぐほどの可愛さなのです。
結果、25歳の時に結婚。
それをアナウンス部に報告すると、
「えぇぇ、あんなに綺麗な人を捕まえたのか!!奥さん原田に騙されてないか!?」と
当時の部長を中心にみんな口を揃えて言うのです。
いやー、この言葉が嬉しくて嬉しくて。
いきなり妻の惚気話を書き連ねてしまいましたが、とにかくそれぐらい可愛いんです。
もう十分に伝わりましたよね。
結婚できた時はそりゃもう嬉しかったのですが、同時にこんなことが頭をよぎりました。
「妻が世界一可愛いせいで、いつか生まれてくるかもしれない娘が俺の中で1番になれないなんて、こんな気の毒な話あるかよ・・・」
(読んでいて腹が立ってきた方、申し訳ございません。あと数分だけ我慢して最後まで読んでみてください。)
遂にその時が来た
そして結婚から1年後、妻の妊娠が発覚。
女の子だったら妻に似て可愛いだろうな。
いや待てよ。おれの要素が少しでも入ってしまうことで妻と同率1位になることが不可能ではないか。
じゃあ男の子がいいな。
馬鹿みたいですよね。
でも当時は真剣に一人でこんなことばかり考えていました。
そして来る妊娠6ヶ月ごろ。性別が発覚。
そう、「女の子」だと判明しました。
その時の感想としては、
とにかく健康で、無事に生まれてきてくれればいい。願わくば、妻に似てくれ。頼む妻に似てくれ。
それから母子の健康を願うと同時に、妻に似てくれと願う日々が続き、
いよいよその時が来ました。
4月、無事待望の娘が誕生!!!
生まれたての娘は妻似でも私似でもなく、
誰に似たのかわかりませんが、とにかく天使でした。
とんでもなく可愛い。
出会った瞬間、胸がキュン、シュッ、キュイキュインと高鳴り、
私の中で娘は妻と同率1位に並びました。
育休による恩恵
それから同率1位の女子二人とのこの上なくハッピーな生活が始まりました。
表情が微妙に変わったり、私の人差し指を小さな手で握ってくれたり、大きな声で泣いたり、どの変化・成長も感動的で、かけがえのない日々。
しかし娘の誕生と同時に仕事にも追われる日々。
※連載第1回参照
ロケと生放送の間に1時間でもいいからと帰宅して娘に会いにくるも、
やはり私より妻に懐いていくわけです。
当然のことですが、ずっと一緒にいるママが一番。
私の中の1位(妻)が娘の中でも1位で、妻の中でも私の中の1位(娘)が1位で。
何を言っているのかよく分からなくなってきました。
要するに、1位と1位が日に日に相思相愛になっていき、その分妻にとっても娘にとっても私は2位、それも1位と大きく差のついた2位になってしまったのです。
それはそれは寂しくて。
そんな中遂にこの時がやってきました。
3ヶ月間の育児休業です。
育休を3ヶ月とったおかげか、娘はとても私に懐いてくれて、
トイレに行くにも洗面所に向かうにも
「おいてかないで〜」という寂しげな表情をしてついてきてくれるし、
抱っこされると満面の笑みで上目遣いをしてきたり、
眠たい時は私の体にくっついてきたり、もうたまらんのです。
育休が終わる頃には、娘の中で私は1位(妻)に限りなく近い2位になりました。(多分)
でもそんなある日、私は見つけてしまいました。
そう、娘の掌、側面にある一本の線。
手相でいう、「結婚線」です。それもかなりくっきりとありました。
手相なんて信じたこともなかった私ですが、娘の掌の結婚線を目の当たりにして、
頭の中のタイムリミットが作動しました。
娘の結婚まで残り2○年○○日...
パパ臭い!パパのと一緒に洗濯しないで!!と言い出す(かも)まで1○年○○日...
あああああああああ
好きな子や親友という存在が現れることで私は2位どころかトップ10をも逃してしまう日がいずれ来るのか...
なんなら結婚するということは、パパママをも上回る圧倒的1位が現れるということ。
子どもって、あっという間に大人になって巣立つんだな・・・
今ってものすごく貴重な時間ではないか!!
なんてことをずっと考えて、一瞬一瞬を噛み締めながら特に育休の3ヶ月間は過ごしてきました。
育休は会社によっては取りづらいところ、家庭によっては取れない、もしくは取る必要がないところなど、色んな価値観・考え方があるかと思いますが、
子どもとのタイムリミットを濃厚に過ごすためにも、取れる人は育休を取得することを心から推奨します。
ps.未来の娘の1位の方、娘を永遠の1位として大切にしてあげてください。
プロフィール
原田修佑(はらだしゅうすけ)
1993年生まれ。愛知県豊橋市出身。2016年、テレビ東京にアナウンサーとして入社。
担当番組は「WBS(ワールドビジネスサテライト)」「シナぷしゅ」スポーツ実況など。
趣味は焚き火とバスケットボール。15歳までに骨折を6回経験したこともあり、モットーは粉骨砕身。Twitter/@shusuke_harada