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昔ながらの上履き、まだ履かせていませんか?選び方を間違えると足の発達や日常生活でデメリットも。幼児~低学年にベストな上履きはコレ!【専門家】

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日本の小学校の靴箱とスリッパ
※写真はイメージです
kazuma seki/gettyimages

子どもの幼稚園入園・小学校入学に欠かせない学用品のひとつである上履き。昔から変わらないデザインのものをイメージする人が多いでしょう。しかし、子どものファーストシューズや外靴は機能的にとても進化しているのに、上履きがあまり変わっていないのはなぜでしょうか? また近年、保育園でも上履きを取り入れている園が出てきているようです。
日本各地で靴教育の講演などを行う早稲田大学教育コーチ 吉村眞由美先生は「上履きこそ機能を重視したものを選ぶべき」と言います。詳しく話を聞きました。

東日本大震災以降、保育園の上履き着用が増えた

――保育園や幼稚園での上履き使用の現状を教えてください。

吉村先生(以下敬称略) 幼稚園は小学校への準備という意味合いもあり、制服(園服)など服装をそろえるところでは、上履きも採用しているところがほとんどでしょう。
保育園は園の方針によって上履きを着用するかどうかは異なるようですが、上履きを取り入れている園でも2才くらいまでは上履きなし、2〜3才クラスから上履き着用のところが多いようです。
東日本大震災以降、防災への意識の高まりとともに、保育園での上履きの利用が全国的に増えてきています。園によって、普段は上履き着用がなくても避難用に上履きを用意して保育室に保管しているところもあります。

――昔ながらのデザインの上履きにあまり疑問も持ちませんでしたが、子どもの発達などには適さないのでしょうか?

吉村 よく目にする上履きはバンドバレーシューズと言います。60年以上前の時点で開発された室内履きで、現代の科学技術や幼児の発達科学の視点で見ると、適さない靴(時代遅れの靴)だと考えます。簡単に履ける、長もちする、洗うのも簡単などの理由から問題視されてこなかったのでしょう。子どもの外靴は機能性が重視され進化していますが、上履きは昔ながらのイメージが定着したまま取り残されている問題だと考えています。

不適切な上履きのデメリットは?適切な上履きとはどんなもの?

――たしかに、ランドセルは軽量なもの、運動靴は速く走れる機能などのものが人気ですが、上履きはあまり変化がない印象です。デメリットはどんなところですか?

吉村 バンドバレーシューズでもサイズが子どもの足に合っていればいいのですが、すぐにサイズアウトするからと大きめを買ってしまうことがあります。サイズが合わない上履きを履くデメリットは以下のようなものがあります。
 
【1】正しい歩き方を習得できない
サイズが合わない上履きを履いていると、間違った歩き方が身につく恐れがあります。かかともやわらかいので、かかとを踏んではいてしまうと、悪い靴の履き方のくせが習慣になり、足の発達にも悪影響になりかねません。

【2】つまずいたり転びやすい
簡単に履ける上履きは、逆に言えば脱げやすいということ。足にフィットしていない上履きはつまずきや転倒もしやすくなってしまいます。

【3】避難時の安全性
災害時に子どもたちは上履きで避難をしますが、靴底が薄いとがれきやガラスを踏み抜いてしまう、長時間歩いて避難をするにも不向きです。


――では、適切な上履きとしてどのようなものを選べばいいでしょうか?

吉村 子どもの年齢や発達によっても異なりますが、幼児期〜小学校低学年では、面ファスナーのベルトがついた、足にフィットするものを選びましょう。中学生になると体育のときにはひも靴タイプの体育館履きを使用すると思いますが、ゴールを中学校入学とすると、そこへ向けて準備をするためには、幼児期からベルトタイプの上履きを、両手を使って履く習慣をつけたほうがいいと考えます。

子どもたちは保育室や教室で履いている上履きのまま、体育館などで体育もやりますよね。小学校高学年くらいではダイナミックな動きにもなると考えると、適した上履きを履く大切さがわかります。
7〜8年くらい前、ある長縄跳びが盛んな小学校では、バンドバレーシューズの上履きの子が、試合中に上履きが脱げて止まってしまうことがあったため、全員ベルトタイプの上履きに変えたそうです。すると靴が脱げて止まることがなくなり、みんなで全国大会をめざしたという話も聞きました。

「びりびり、とんとん、ぎゅー、ぺったん」を合言葉に声かけを

写真提供/JES日本教育シューズ協議会(*)

――ベルトタイプの上履きは何才ころから自分で履けるのでしょうか?

吉村 自分で興味を持って靴を履こうとするのは1才後半から2才はじめころ。洋服を脱いだり着たりするのと同じころだと思います。私が定期的に調査に通っている保育園では、3才児は自分で履ける子が多いです。外靴も上履きもベルトタイプであれば履き方はあまり変わらないので、家庭では外靴を自分で履く練習をしておくといいでしょう。

――家庭でどのように履かせ方を練習すればいいか教えてください。

吉村 一人歩きが始まり、外で靴を履くようになるころから、ママやパパが次のように擬音を使って声かけしながら履かせてあげましょう。
「びりびりはがして(ベルトをはずす)、かかとをとんとんして(かかとに合わせて足を入れる)、ぎゅー(ベルトを足にフィットさせる)、ぺったん(ベルトをとめる)!」

2才くらいで自分で靴を履くことに興味を持ったら、家庭でママやパパが声かけしながらサポートしてあげましょう。そして、子どもが自分で履くことができたら「上手に履けたね、気持ちいいね、これでお外でいっぱい遊べるよ!」などとほめてあげてください。自分で服のボタンを留められたときなどと同じように、ぜひ身近な大人がほめてあげて、「できた!」という感覚をつかませてあげてほしいです。

2才くらいまでに、靴が足にフィットした感覚を知っていると、3才くらいには靴がゆるんで履き心地が悪いときに自分でベルトをとめ直すことができると、保育の現場でも報告されています。

ただ、登園時などは玄関で急いでいるので声かけも難しいでしょう。休日のお散歩のときなどでもいいので、親子で一緒に靴を履く練習をしてほしいと思います。

――吉村先生は幼稚園や保育園での研修や講演も多くされているということですが、上履き教育は今後もっと注目されるでしょうか?

吉村 最近では保育園やこども園でも上履きは大切な教材の1つという考え方が出てきていて、上履きが見直される時期に来ていると感じます。2016年ころから、子どもの足の発育や機能を考えたデザインの上履きが出始めましたが、まだまだ種類が多くはないのが現状です。上履きは子どもの足を育て守る教材という認識や、正しい履き方習慣を身につけることの大切さを、保護者・保育者・小学校の先生たちにもぜひ知ってほしいと考えています。

お話・監修/吉村眞由美(よしむらまゆみ)先生 

取材・文/早川奈緒子、ひよこクラブ編集部

子どもが園や学校で過ごすとき、外靴よりも上履きを履いている時間のほうが長いもの。災害時の避難のことや、子どもの足の発達のことを考えると、上履きの選び方を今一度考え直したほうがよさそうです。

*問い合わせ:JES日本教育シューズ協議会
サイズ:14.0cm〜29.0cm、5mm間隔でサイズ展開
幅:広幅・中幅・狭幅の3種類
色:レッド、ブルー、グリーン、イエロー、ホワイト
価格:2750円〜(税込)
TEL.03-3862-8684


※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
※上履きの画像を追加しました(2022/4/18)

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