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ノロウイルスで一家全滅する前に…。「ラクトフェリン」を試してみて!

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iStock.com/CPaulussen

例年11~2月にかけて流行する、感染性胃腸炎。感染すると、嘔吐(おうと)や下痢などの症状が1~2日程度続きます。その感染性胃腸炎の主原因といわれるのがノロウイルス。
なんといっても、感染力が非常に強いのが特徴です。感染者の吐しゃ物には大量のウイルスが含まれるので、赤ちゃんはもちろん、大人にも容易に感染します。
2016年には福祉施設や飲食店などでの集団感染もあり、過去5年で最大の流行となりました。流行時期には、不特定多数の人が利用するおむつ替えスペースや、保育園などの集団生活での感染に十分に注意しましょう。

「ラクトフェリン」でつらい症状が出なくなる?

残念ながら、赤ちゃんが感染性胃腸炎に感染すると、吐しゃ物に触れてしまったりして、ママやパパにもうつりやすいもの。中には一家全滅してしまった…という家庭もあるのでは? そんな子育て中の家庭に注目してほしいのが、母乳などに含まれるたんぱく質「ラクトフェリン」。このラクトフェリンが、ノロウイルスなどの感染性胃腸炎に効果があるといわれているのです。

保育園の先生にラクトフェリンを摂取してもらったら…

ラクトフェリンを摂取することによる「感染性胃腸炎の発症率の変化」を調べたのは、信州大学 医学部 衛生学公衆衛生学教室の水木将特任助教授です。

水木先生は、保育園や幼稚園で感染性胃腸炎などの集団感染が起きることや、感染性胃腸炎のワクチンがないことに注目。2015~2016年の冬、自治体や森永乳業と共同で、長野県内の56の幼稚園・保育園の職員346人を対象に、ラクトフェリンのサプリメントを飲む人・飲まない人(プラセボ=とくに有効な物質の入っていない偽薬を飲む人)に分けて、感染性胃腸炎の発症(腹痛・吐きけ・下痢・嘔吐など)と症状の有無を調べました。

この調査の結果、感染性胃腸炎の流行期12週間の間にラクトフェリンを摂取していなかった職員は22.4%(26名)が発症。一方、ラクトフェリンを多く(600mg/1日)摂取していた職員で感染性胃腸炎を発症した人は、11.6%(13人)と、ラクトフェリンを摂取しなかった人に比べて、半数に減ったことがわかりました。

発症後の症状も軽減!

さらに、感染性胃腸炎の典型的な症状である「下痢」が続く期間を調べたところ、ラクトフェリンを摂取してした人は、摂取していなかった人と比べて、平均1日短かったことが判明(ラクトフェリン摂取→平均1日間、ラクトフェリン未摂取→平均2日間)。
つまり、ラクトフェリンを摂取することで、感染性胃腸炎の症状が出るのを抑える効果があり、かかってしまっても症状が軽く済むということが確認できたのです。つらいだけでなく脱水の危険も高い、下痢の症状。発症してしまったとしても、軽く済むのは、かなりありがたい効果ですね。

研究が進むラクトフェリンの効果

健康維持に重要な役割を果たす物質として注目されているラクトフェリンですが、研究はまだまだ発展途中だそう。ラクトフェリンを摂取した人がノロウイルスに感染した場合、体の中ではどんなことが起きているのでしょうか。

ラクトフェリンで、どうして発症が抑えられたの?

水木先生によれば、ラクトフェリンは2つの作用によって、感染性胃腸炎の主原因であるノロウイルスの発症を防いだと考えられるそう。
1つ目は、ノロウイルスそのものに付着し、ウイルスが増える(複製される)ことを防ぐ、ウイルスそのものへの作用。
2つ目は、ラクトフェリンによって、ノロウイルスが感染する部位と考えられている小腸の細胞に着かなくすることで、ウイルスの感染を抑えることです。

ラクトフェリンは赤ちゃんにも食べさせていいの?

嘔吐や下痢など、つらい症状が多い感染性胃腸炎。ママやパパはもちろん、とくに体力が弱い赤ちゃんや小さい子どもも、重症化を防ぐために、ラクトフェリンを摂取できたらうれしいですよね。
水木先生に伺ったところ「ラクトフェリンは初乳にも含まれる成分なので、赤ちゃんが摂取しても問題ないとされています」とのことでした。ラクトフェリン入りのヨーグルト(加糖タイプは9~11カ月ごろから)を食べて摂取することもできるので、取り入れてみたいですね。

まだ研究途中のラクトフェリンですが、摂取後の効果は24時間ほどしか持続しないといわれているそう。そのため、「感染性胃腸炎が流行しはじめてから、ラクトフェリンの摂取を始めても効果はあると考えられるけれど、継続することが大事」とのことです。サプリメントの錠剤のほかに、ヨーグルトなども市販されているので、手軽にとることができます。
現在はインフルエンザなど、ほかの感染症についての効果も研究がされているそう。もちろん、いちばん大切なのは手洗いなどでの感染予防ですが、少しでも発症を防いだり、家族の元気をキープするためにも、ラクトフェリンを摂取してみてはいかがでしょう?(取材・文/ひよこクラブ編集部)

■監修/信州大学医学部衛生学公衆衛生学教室特任助教 水木将先生
Profile●信州大学医学部卒。2016年「ラクトフェリン摂取による冬季の感染症予防効果-幼稚園、保育園職員を対象とした二重盲検ランダム化比較試験から-」により、日本ラクトフェリン学会冨田賞を受賞。

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