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RSウイルスが1年中流行!昨年の5倍の患者数で入院経験者も!

更新

2才までに、ほぼ100%の子どもがかかるといわれる「RSウイルス感染症(あーるえすういるすかんせんしょう)」を知っていますか? すでに「わが子がかかった」「悪化して入院してしまった」というママも多いのではないでしょうか。
2~3年前までは、RSウイルスは「冬に流行する感染症」といわれていました。しかし、神奈川県立こども医療センター感染免疫科部長の今川智之先生によると、近年では1年中流行が見られるそう。国立感染症研究センターの報告によると、2017年は2016年に比べ、8月時点で約5倍の患者数が報告されています。アッヴィ合同会社が行った「RSウイルス感染症・子どもの健康に関する意識調査」によれば、0~2才の子どもを持つ親の約半数は「夏にも流行することを知らない」と答えています。

RSウイルスに感染すると…?

初めて感染すると、重症化しやすいRSウイルス。新米ママはとくに、RSウイルスがどんな病気かを知っておくことが大切です。

初めての感染には要注意!

RSウイルスに赤ちゃんが感染した場合、38~39度の発熱や鼻水、せきなど、風邪の症状が出ます。通常は1週間前後で改善しますが、症状が悪化すると細気管支炎(さいきかんしえん)や肺炎(はいえん)を引き起こすことが。
とくに、初めてRSウイルスに感染した赤ちゃんの25~40%に細気管支炎・肺炎の兆候が見られ、0.5~2%の乳幼児が呼吸困難などにより入院しています。
重症化すると呼吸がゼイゼイしたり、呼吸困難や無呼吸が現れたり、入院して治療が必要なこともあります。ママやパパは「ただの風邪」と思わずに、赤ちゃんの様子をよく観察しましょう。
ウイルス自体に効果のある薬はないため、発熱や鼻水の症状への対症療法で回復を待つしかありません。なお、リスクの高い乳幼児に対しては、RSウイルス感染による重症化を抑える薬が「保険適用」となっています。

大人からの感染にも気をつけて

RSウイルスは、とても感染力が高いウイルスです。主な感染経路は2つ。せきやくしゃみなどで飛んだ唾液や鼻水から、ウイルスを直接吸い込むことで感染する「飛沫(ひまつ)感染」。そして、ウイルスが肌や衣服、おもちゃなどに付着し、それを触った手をなめてしまうことなどから体内にウイルスが入ってしまう「接触感染」です。外食で手づかみ食べをする際などは、必ず手を洗うことを忘れずに。

RSウイルスは大人も感染しますが、軽い鼻かぜ程度のことが多く、知らず知らずの間にパパやママから赤ちゃんへ感染してしまう危険性も。前述の調査によれば、「RSウイルスが大人にも感染することを知っている」と答えた人は、約4割でした。ママはもちろん、通勤電車に乗ることも多いパパからの感染もあり得るので、家族も帰宅後などの手洗いを徹底することが、感染予防につながります。

アッヴィ合同会社が実施したRSウイルスに関するセミナーでは、放送作家の鈴木おさむさんが、お子さんのRSウイルスでの入院経験を語っていました。1才過ぎで、さらに夏に感染したことに驚いたそうですが、鈴木さんはRSウイルスの存在自体を知っていたため、心の準備ができていたそう。

実は筆者の子どもも、7カ月だった一昨年の9月に、RSウイルスによる入院を経験しました。画像は入院先の病室で撮影したもので、呼吸をラクにするための吸入処置を受けているところ。症状悪化による入院は、決して人ごとではありませんでした。ほぼすべての子どもが感染するといわれるRSウイルス。感染を防ぐことは難しいですが、まずはママ・パパが正しい知識を持つことが大切です。「まだ暑い時期だし…」と思わずに、風邪のような症状があった場合にはRSウイルスを疑って、早めの受診を心がけましょう。(取材・文/ひよこクラブ編集部)

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