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「日本の離乳食のクオリティは本当にすごい!」シンガポール、広島、そして地元・香川で育児に奮闘中。2児のママ、フリーアナウンサー・中野美奈子さんインタビュー

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元フジテレビアナウンサーとして活躍され、現在は6歳の男の子と1歳の女の子のママとなった中野美奈子さん。シンガポール、広島での暮らしを経て、2021年にはご自身の地元である香川県丸亀市に住まいを移し、パパとお子さんたちとのびのびと暮らしています。今回は、現在の子育ての様子と、シンガポールでの海外子育てについてお聞きしました。

家族や友人に囲まれての子育て。 香川は、自分が素になれる場所

――お子さんのこと、また第一子を出産されてからのことを教えてください。

中野さん:いま、長男が6歳で、幼稚園の年長さんです。長女は去年生まれまして、今1歳半ですね。日中はこども園に通っています。

夫の仕事の関係でシンガポールに住んでいたのですが、出産のために一時帰国して、長男は東京で出産しました。生後2か月ぐらいで、大量の育児グッズと生まれたばかりの赤ちゃんを連れて、1人で飛行機に乗ってシンガポールに戻ったんです。それがどれほど大変なことか、当時は想像もできなかったんですよね。さすがに、空港には夫が迎えにきてくれましたが。帰ったら、家が大変なことになっていて!赤ちゃんを抱っこして、鬱々としたことを覚えています。

息子が3歳の頃に帰国してからは広島に住んでいましたが、第2子を妊娠中に、今度は私の地元である、香川県の丸亀市に引っ越すことになったんです。8か月の大きなおなかで荷物を運んでいたら、マンションの人から危ないよと言って手伝ってくれました。私の性格上、ついつい人に頼らずに1人でやってしまうところがあって。でも幸いなことに、妊娠中はつわりはほとんどなくて、逆に妊娠しているときの方が体調よかったりするんです。夫もそんな私を見ているので、大丈夫なんだって勝手に思っているのかも。今思うと、もっと大変そうにしておいてもよかったのかなと(笑)。

――香川に行くことに迷いや不安はなかったですか?

中野さん:それはまったくないです。基本的に、新しいことに挑戦したり、新しい場所に行くことに不安を感じないタイプなんです。シンガポールに行く時も、広島の時も不安はなかったですね。どちらかと言うと、新しい場所が楽しみな気持ちの方が強いです。それに香川は私の地元なので、素直にうれしかったです。

――地元に戻られて、良かったなと思うことは何ですか?

中野さん:両親が近くにいてくれるので、いざという時や仕事の時などに頼ることができるのが大きいですね。また、自分がもともと住んでいた場所だし、いい意味であまり変わっていなくて安心します。どこかに行くにしても、私が子どもの頃によく遊んだ公園に行ったりという感じです。それと、子どもの幼稚園には、私の幼馴染でもあるママ友がいるのもかなり心強かったです。友人たちのおかげで、私が香川にいない間にここでどんなことがあったのか、アップデートできた気がします。

地元の友人たちとしゃべっていると、昔の自分に戻っていくような感覚があります。東京で仕事をしている時は、“ちゃんとしなきゃ”と、鎧をかぶっている部分が大きかったんだと思います。でも、そういうのがここでは取れて、本来の自分に戻って、友人たちと接していられていますね。ここでは、ほとんどストレスを感じないです。

――お気に入りの場所や、お子さんたちとよく行く場所はありますか?

中野さん:だいたいの行動範囲は、近所です(笑)。 家から少し行ったところに新しい施設ができて、そこは図書館でも本屋さんでもないんですが、その場で自由に本を読むことができます。一階にスターバックスが入っていて、そこで好きな本を読む時間がお気に入りです。
キッズエリアもあるので、子どもたちが遊んだり、絵本も自由に読むことができます。絵本も買うとそれなりに高いし、小さい子だと飽きちゃうので、ここは重宝していますね。無料のスペースなのですが、たまにイベントがあって参加したり。子どもと同じ月齢のママとも、いろいろな情報交換ができるのもうれしいです。天気がいい日は、できるだけ外に出かけるようにしています。子ども達が公園に行こう!と言うことが多いので、とにかく公園、公園、公園って感じです! (笑)

国全体が赤ちゃんに優しい、 シンガポールの地でのびのび子育て

――シンガポールで数年間、子育てされていたということですが、現地での様子について教えてください。

中野さん:シンガポールはとても子育てしやすい国でしたね。レストランで子どもが泣いてしまっても、お店のスタッフの方があやしたり、抱っこしてくれることがよくありました。一度、どうしても産後にラーメンが食べたくなって、息子が寝ていたのでお店に入ったんです。そうしたら急に泣き出してしまったのですが、「ゆっくり食べなさい」と店員さんが息子を抱っこしてくれたんです。

シンガポールは、国全体で子どもを温かく見守ってくれる印象でした。電車に乗っても、スーパーで買い物をしていても、すぐに周りの人が助けてくれたんです。異国の地で、しかも1人目の育児でそれなりに大変だったけど、シンガポールの人々の優しさに救われたところが大きかったですね。第一子の時って、“外で赤ちゃんが泣いちゃったらどうしよう”っていう不安になるじゃないですか。そういうのがまったくなかったです。それが、シンガポールの良さかなと思います。

『シンガポール・ズー』という動物園があるのですが、当時は年間パスポートをもっていて、毎週のように行っていました。車で30分ぐらいの距離なので、友達親子と朝早くから行って午前中たっぷり遊び、園内の屋台でお昼を食べて、帰ってきてからお昼寝させるのが当時のルーティンでしたね。今思うと、なんだか夢のよう。シンガポールは全体的にコンパクトな国ので移動が楽だし、タクシーもすごく安くて、そういう意味でも子育てしやすい街でした。

――現地で、日本人同士の交流はされていましたか?
中野さん:子どもが生まれる前は、日本人のコミュニティの中に入って行くチャンスがあまりなかったです。移住してせっかくシンガポールにいるんだから、なるべく海外の人と接したいという気持ちもありました。ただ、子どもが生まれてからは、子育て情報などを日本人の方に聞いたり教えてもらえる環境はとてもありがたくて、積極的に日本人のコミュニティに参加するように。子育てはわからないことだらけだし、でも両親にすぐ聞けるわけでもなく、区役所みたいな施設があるわけでもないですし。

実は同じマンションに、子どもが同じ月齢ぐらいの日本人家族が引っ越してきて、勇気をもって話しかけたら、それからほぼ毎日一緒にいるようになりました。ママ友というより、ほとんど家族みたいな関係と言ってもいいかも。子どもと二人で過ごす時間も多くて、孤独を感じていたところを助けてもらいました。私が“神さま”と呼ぶくらい、子育てのこともいろいろと教えてもらいましたね。そのママ友がいなかったら、産後うつになっていたかもな…と思うくらい、ママ友の存在は大きかったです。

外国人のママ友もいましたが、やはり日本人の子育てとはやり方が少し違うなと思うことも。現地のママたちは出産後すぐに、メイドさんにお子さんを預けて、早くから仕事復帰される方が多いようでした。一方で日本人のママたちは仕事をセーブして、産後はずっと赤ちゃんと一緒という人がほとんどでしたね。そういった悩みだったり、また海外での子育てということでも、日本人同士で共感できた気がします。

――海外での子育てで大変だったこと、またあらためて感じた日本の良さなどがありましたら教えてください。

中野さん:日本の離乳食のクオリティは本当にすごいんですよ!それを今、あらためて実感しています。もちろん離乳食は手作りもしますが、シンガポールはとにかく気温が高いので、外出先での子どものごはんに市販の離乳食は重宝しました。でも、私が暮らしていた当時は、シンガポールの店頭には、日本の離乳食は数種類しか置いていなくて…。

さらに離乳食を作るのにも食材があまり揃わなかったり、日本製のオムツや粉ミルクも満足いくようには買えず、それも苦労しましたね。

それと、シンガポールは基本的に、病院などは充実しています。でも、産後のケアができるところを見つけるのはちょっと大変でした。一度、乳腺炎になりかけたことがあって、日本だと助産師さんに相談したり、母乳マッサージをしてもらえるところも多いですが、シンガポールではなかなか見つけられなくて。たまたま見つけたところも、言葉が通じているのか不安なうえに、マッサージが痛すぎて、「来てはいけないところに来てしまったかも!」と思いました。 そのあとトラウマになるくらい痛かったです(笑)。

シンガポールは産後すぐに復帰する人が多く、そもそも母乳ではなくてミルクで育てる方もいるそうで、母乳マッサージの需要が少ないのかもしれないです。そう思うと、日本は恵まれているなと感じます。

――シンガポール在住中、お仕事はされていたんですか?

中野さん:シンガポールに住んでいた間は、子育て中心で生活していたのですが、たまにシンガポールでの仕事は受けていました。子どもが一歳の頃、仕事の間に現地のシッターさんにお願いしたことがあったのですが……その後は知り合いのママさんに預かってもらうようにしていました。個人的な印象ですが、シンガポールでは子どもにスマホやタブレットで動画を視聴させながら保育する、いわゆる“スマホ育児“をしている外国人が多いように感じました。レストランなどに行くと、それをシッターさんがしている光景を目にすることもありました。もしかしたら、シンガポールには日本のように、子ども向けのテレビ番組があまりないのも要因かもしれないです。そういう意味でも、日本の子ども番組はよくできているな~と感じます。

シンガポール、広島、そして現在暮らしている香川と、環境や考え方が大きく違う場所で、子育てを経験してきた中野さん。新しい場所に行くことがワクワクするとおっしゃるように、その場所その場所で、奮闘しながらも育児を楽しんでいらっしゃるのが印象的です。後半では、思いがけずにやってきた息子さんの赤ちゃん返りと、その時に出合ったネントレの話をお届けします。

取材・文/内田あり

中野美奈子さんのブログはこちら

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