イボの治療、焼く or 切る or 凍らせる(全部物理)【御手洗直子のコマダム日記 #148】
一大センセーションを巻き起こした「婚活コミック」著者、御手洗直子さんが結婚して2児の姉妹の母に。あいかわらずのつっこみどころ満載の日々、渾身のひとコママンガ&エッセイでお送りします。
「つっこみが止まらないコマダム日記」#148
今回はイボの治療にまつわるお話です。
麻酔されてるので痛くはない
前回までのあらすじ~小学校低学年の頃左ヒザにイボができたので病院に駆逐しに行った。
せっかくならどうやってイボが駆逐されるのかを見たかったのだがガッチリ抑えられたまま見ることができず、しょうがないのでおとなしく治療が終わるのを待っていたらバチバチッというすごい音とともに何かを焼いている匂いがしてきた。すごい。今リアルタイムで私の膝(イボ)が焼かれている。やっぱり見たいと思って起き上がろうとしたが『じっとしてて!』と言われ見ることは叶わなかった。違うんだ逃げようとしてるわけじゃないんだ俺の膝が焼かれているところをリアルタイムで見てみたかっただけなんだ…。しかし以後30年ほど己の膝を焼く機会には恵まれなかったのであの派手な音で何が起こっていたのかを見せてもらえばよかったと後悔したのであった。しない後悔よりする後悔。採血で刺すところから見るタイプである。
終わりましたよ。という声とともに拘束が解かれ、膝を見てみると直径1センチくらいの円状に真っ黒く焦げていた。すごい。こんなにしっかり真っ黒こげになってていいものなのであろうか。切除とかもそうだけど、めちゃくちゃ物理である。薬を塗ってガーゼでしっかりと封をし、化膿止めを飲んで2~3日過ごしているうちに傷も塞がり、イボは完治したのであった。
ウワァアアアヤッタァアアア丸いケロイドにはなったがイボの100万倍マシである。姉たちも皮膚科でそれぞれイボを駆逐し、ようやく平穏な日々が訪れた。
…かと思えた。が、そうは問屋が卸さない。再びイボが現れたのだ。今度は手に。ギィイェエエエエストレスマックスの日々である。
手のひらにできたイボに殺意を抱き、絶対に〇す(おそらくベネッセに修正されるであろう単語)という決意のもと、病院へ行……く前に私は爪切りでイボを根こそぎ駆逐した。衝動が理性を上回る瞬間である。
めちゃくちゃ血が出たがティッシュで押さえ絆創膏を貼ってしばらくしているうちに傷も治り、運良くこちらもイボが出てくることは無く完治した。(※自己治療は他の部位への感染の可能性などもあるため推奨されていません。)以後はどの部位にも再発することは無くイボとは完全なる決別を遂げたのであった。ウワァアアアヤッタァアアア(二度目)
どうでもいいけどブラックジャックにも人面疽という人の顔の形をしてて膝にできる架空の病気が出てくるのだが、それが出てくるたびにナイフで切り取る患者の描写を見ていくらなんでも自分でナイフで切らなくてもと思っていたのだが今思うと自分にも割とその素質があることに気づくのだった。再発しなくてよかった。(おわり)
御手洗直子
Profile pixivで大人気。累計閲覧数1100万を誇る爆笑コミックエッセイスト。なんでそんなにネタ満載人生を・・・という謎の人。既刊に「31歳BLマンガ家が婚活するとこうなる」「31歳ゲームプログラマーが婚活するとこうなる」(共に新書館)、「腐女子になると、人生こうなる!~底~」(一迅社)、「つっこみが止まらない育児日記」「さらにつっこみが止まらない育児日記」(ベネッセコーポレーション)など。たまひよのサイトで、数話限定公開中。
御手洗直子twitter:@mitarainaoko