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アルコール消毒を徹底していても効果なし。ウイルス性胃腸炎の原因・症状・感染対策は?【小児科医】

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変化するテーブルの上に横たわる幸せな赤ちゃんの足
●写真はイメージです
Remigiusz Gora/gettyimages

新型コロナウイルス感染症が広がってからは、多くの人が感染対策を行ったこともあり、感染症そのものの流行状況がこれまでと変わってきているといわれています。
乳幼児期では、赤ちゃんが突然吐いて、嘔吐や下痢の症状を繰り返す「ウイルス性胃腸炎」が気をつけたい病気の一つ。
「ウイルス性胃腸炎を引き起こすウイルスの多くはアルコール消毒が効きません」と話す小児科医の白井沙良子先生に、ウイルス性胃腸炎の症状や原因について詳しく聞きました。

原因となるウイルスによって流行時期が異なり、一年中注意が必要です

ウイルス性胃腸炎とは、ウイルスに感染して発症する胃腸炎の総称です。「おなかの風邪」や「乳児嘔吐下痢症」と呼ばれることもあります。「ノロウイルスが原因」と思っている人もいるかもしれませんが、ノロウイルスはウイルス性胃腸炎の原因の一つにすぎません。

「ウイルス性胃腸炎の原因となる主なウイルスは、ノロウイルス、アデノウイルス、ロタウイルスなどで、嘔吐、下痢、発熱などの症状が主なものですが、症状が強く出て脱水やけいれんを起こすこともあります。治るまでの目安はウイルスにより異なりますが、数日から1週間、長いと2週間ほどかかります」(白井先生)

ウイルス性胃腸炎は「冬に多い感染症」というイメージがありますが、通年で注意が必要だと白井先生は言います。

「ウイルス性胃腸炎は、原因となるウイルスによって流行時期が異なります。新型コロナウイルス感染症対策の徹底によって感染症の流行状況が今までとかなり変わってきています。ウイルス性胃腸炎も、季節や年齢を問わず気をつけたい病気です」(白井先生)

嘔吐がおさまったあとも、便中にウイルスが排出されます

ウイルス性胃腸炎を引き起こすウイルスの多くはアルコール消毒が効きません。少しでも予防するにはマスク着用や徹底した手洗いが必要です。

「ウイルス性胃腸炎の感染経路には、吐いたものや便中に排出されたウイルスが手につき、手から口へと入る経路、また乾燥した便などからウイルスが飛散して空気感染する経路などがあります。」(白井先生)

嘔吐の症状がおさまったあとも便中にウイルスが排出されるため、それが感染の原因になることもあるそうです。

便中のウイルス粒子の数

ロタウイルス:便1gあたり約100億個/ウイルス粒子10〜100個で感染が成立する

ノロウイルス:便1gあたり100万~10億個/ウイルス粒子100個以下でも感染が成立する

「嘔吐の症状はおさまっているのに、便中にウイルスが排出されるという点が、やっかいなところ。ロタウイルスは感染すると3週間以上、ノロウイルスは3~7日間(長い場合は、3週間以上〜1カ月)にわたってウイルスが出続けます。
しかもごくわずかな粒子で感染が成立しますから、赤ちゃんがかかったら、親も感染するものと覚悟したほうがいいでしょう」(白井先生)

ぐったりしている場合はすぐに受診を

ウイルス性胃腸炎に感染すると、嘔吐→下痢の順で症状が出ることが多いです。発熱を伴うこともあります。保育園など集団保育の場で、ウイルス性胃腸炎が流行しているときに、嘔吐や下痢などの症状が出た場合は、感染している可能性が高いと考えられます。

「ウイルス性胃腸炎には特効薬がありません。夜間などですぐに病院に連れていくのが大変な場合は、自宅で療養しつつ、落ち着いたタイミングで受診してもいいでしょう。ただし、起きているのに尿が12時間以上出ていない、意識がもうろうとしているなどの場合はすぐに受診してください。発熱が3〜4日以上続く、下痢が1週間以上続くなども、緊急ではありませんが、受診の目安です」(白井先生)

ウイルス性胃腸炎と診断された場合、その原因のウイルスは検査しないとわかりませんが、多くの場合、検査は行われないと白井先生は言います。

「判明したところで処方薬など治療の内容は変わらないことが、主な理由です。また検査キットがない医療機関も少なくありません。もちろん必要があれば調べますし、総合病院などでは診療の一環で検査をすることも。また、たとえば同じ保育園に通う子が『ロタウイルスだった』とわかっていれば、周囲で同じような症状が出ている子たちもロタウイルスだろう、と臨床診断をします」(白井先生)

感染力が強いので、周囲で流行している場合は、覚悟して準備を

ウイルス性胃腸炎の原因となるウイルスは感染力が高く、とくに保育園などの集団生活の場での感染拡大が心配されます。

「保育園でも感染症対策はもちろん行ってはいますが、ウイルス性胃腸炎を完全に予防するのは難しいでしょう。ウイルス性胃腸炎では予期せぬタイミングで吐くこともあるので、同じクラスで1人がかかったら、数日以内にうつる覚悟をしたほうがいいかもしれません。
赤ちゃんはよだれが多い上、だ液のついた手でいろいろなものを触ったりなめたりするので、そこから感染が広がることもあります。保育園に通っている場合、クラスで流行している病気の情報は注意深くキャッチしましょう。感染症が流行しているときは、赤ちゃんの体調にいつも以上に気を配れるといいですね」(白井先生)

監修/白井沙良子先生

取材・文/中澤夕美恵、たまひよONLINE編集部

新型コロナウイルスの感染対策のイメージから、「アルコール消毒をすれば感染症にかからない」と思いがちですが、ウイルス性胃腸炎のウイルスにはアルコール消毒が効果がないものも多いとか。また、原因となるウイルスによって流行時期が異なるので「冬に流行する」というイメージも正しくとは言えず、一年中注意が必要だそう。改めて親子で手洗い習慣を見直しましょう。

●記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

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