モスキート音は本当に子どもに聞こえるのか【御手洗直子のコマダム日記 #177】
一大センセーションを巻き起こした「婚活コミック」著者、御手洗直子さんが結婚して2児の姉妹の母に。あいかわらずのつっこみどころ満載の日々、渾身のひとコママンガ&エッセイでお送りします。
「つっこみが止まらないコマダム日記」#177
今回はモスキート音にまつわるお話です。
【答え】聞こえる
モスキート音というものをご存じであろうか。若い人には聞こえるけど高齢の人間には聞こえないというめちゃくちゃ『高い』音である。以前モスキート音が聞こえるサイトで聞いたことがあり、年相応より聞こえないという結果を得た。老化というものは眼も見えにくくなれば、耳も聞こえにくくなるのである。かなしい。
そんなモスキート音を思い出し、そういえばうちにはモスキート音がおそらく聞こえるであろう人間がいるではないか…?!と思い娘たち(7歳&10歳)に聞かせてみた。60代の人までに聞こえるレベル。というのは私も聞こえるのでわかる。が、50代の人までに聞こえるレベル。ですでに私には聞こえないのである。まじかよ。なんか脳裏にキーンとしてる感じはする(気がする)のだが、聞こえないのだ。しかし娘たちに『聞こえる?』と聞くと『聞こえる』『すごい大きい音で鳴ってる』というのである。すごい大きい音で…?!40代、30代、20代、モスキート音。とさかのぼって聞いていっても娘たちは口を揃えて『聞こえる』と言うのである。
以前何かの番組でモスキート音の実験VTRが流れ、家族で見たことがあるのだが、その時は実家家族(全員30代以上)で視聴したためモスキート音が聞こえる者はいなかった。初めてモスキート音の聞こえるヤングと実際に聞き比べをしてみたが、さすがピッチピチの小学生はモスキート音が聞こえるのである。7歳と10歳って…若いんだな…?(あたりまえ体操)
小説とか漫画のトリックで『彼らは若者だけが聞こえるモスキート音で連絡を取り合っていたのだ…!』みたいなのを見たことがあり『ホントに~?』と思っていたが本当にこんなにあからさまな差があるとは…というか、じゃあホントに中年には聞こえないのか?と思い、同年代の友人たちにかたっぱしから聞かせてみたところやはり聞こえないのであった。加齢~~~~~~~~~~~!将来全員モスキートトリックに引っかかってしまう。そんな…あの時そんなメッセージが流れていたなんて…!そんなモスキートチャンスあるのだろうか。
若者の音楽を聴いても老人には良さがわからない。なぜって感性の問題ではなく若者音楽の高音域が老人には聞こえないから。という説を見て震える。感性が鈍るだのなんだのを通り越して、努力したところで物理でわかりあえないのだ。恐怖。(おわり)
御手洗直子
Profile pixivで大人気。累計閲覧数1100万を誇る爆笑コミックエッセイスト。なんでそんなにネタ満載人生を・・・という謎の人。既刊に「31歳BLマンガ家が婚活するとこうなる」「31歳ゲームプログラマーが婚活するとこうなる」(共に新書館)、「腐女子になると、人生こうなる!~底~」(一迅社)、「つっこみが止まらない育児日記」「さらにつっこみが止まらない育児日記」(ベネッセコーポレーション)など。たまひよのサイトで、数話限定公開中。
御手洗直子X(旧twitter):@mitarainaoko