魚は皮まで食べる?「カリカリが大好き!」食べる派 VS 「見た目・食感が苦手」食べない派。管理栄養士のおすすめは?
今回のテーマは「魚の皮を食べるか?」についてです。
「たまひよ」アプリユーザーへの調査結果と、管理栄養士の清水加奈子さんに教えていただいた、魚の皮の栄養とおいしく食べる方法をご紹介します。
「魚の皮も食べる」は約40%
最初にアンケート結果からご紹介します。
Q あなたは、鮭・ぶり・さば等の魚を食べるとき、皮も食べますか?
食べる 36.5%
食べない 28.5%
その時・魚の種類による 34%
その他 1%
それぞれの理由について聞いてみると…。
■ 食べる派の理由
「子どもの頃から食べていた。白ごはんと一緒に食べると美味しい」(あり)
「美味しい!栄養も豊富」(シン)
「カリカリしていて美味しいし、脂がのっているから」(ぴ)
「すべて、ありがたくいただきます」(ぽにょ)
「実は魚でここが1番好きです…」(かなめ)
「子どもの頃から皮まで食べていたので、夫が皮を食べられないのがなんか損してるなぁって見てます。笑」(いも)
「逆に、なんであんな美味しいのに食べないのかがわからない」(はなまる)
■ 食べない派の理由
「見た目と食感が苦手」(ペン)
「幼い頃から食べる習慣がない」(めろんぱん)
「気持ち悪い」(ミミ)
「おいしいと感じないから」(はる)
「この皮でいろんなとこを泳いでたんだなって思うと食べられません。あと、ウロコ剥いだ後って気持ち悪い…」(もちもちこ)
「魚が海や川で何に触れたかもわからなくて、衛生面が不安で食べれないです」(せつ)
その他派の人の理由には、
「パリパリに焼かれてたら食べる」(なぎお)
などもありました。
そもそも、魚の皮は栄養的にはどうなのでしょうか。好き嫌いもあるでしょうが、食べるのならより美味しく食べられる方がいいですよね。その方法について、管理栄養士の清水加奈子さんに伺いました。
「さまざまな栄養が豊富。カリカリにして食べやすく!」と専門家
■ 魚の皮の栄養とは…
魚の皮には、豊富な「コラーゲン」が含まれています。「コラーゲン」は、皮膚、髪、爪、関節、骨など、からだの様々な部位で機能を果たします。
皮膚では、弾力・ツヤを出したり、丈夫な骨格作りなどに役立ち、老化防止の効果が期待できる栄養成分です。
そのほかの栄養として、鮭、ぶり、さばに多く含まれる不飽和脂肪酸の「DHA(ドコサヘキサエン酸)」「EPA(イコサペンタエン酸)」があります。これらは魚の皮や血合い部分に多く含まれます。血流をよくし、生活習慣病予防にも最適な栄養素です。
ビタミンAやビタミンB群なども身より皮に多く含まれます。ビタミンAは粘膜や皮膚を丈夫にし、ビタミンB群は代謝をスムーズに回します。
このように、栄養的には食べると上記にある皮の部分の栄養素が摂れるので、私はおすすめします。しかし、たんぱく質の焦げは体にあまりよくないので、焦げないよう焼き過ぎに気を付けてくださいね。
おいしく食べる方法
魚の皮の食感が苦手な方も多いようですね。香ばしくなるように、グリルなどで焼いてカリカリにして食べるのが一番です。
私は鮭茶漬けを食べるときは、焼き鮭を必ずカリカリに焼き、皮をはがしてから刻んで入れています。鮭の旨味がたっぷり染み出ただし汁を堪能できますよ。身だけではなく、皮を入れることでジュワーとした脂が旨味になるのです。
グリル焼きなら比較的失敗せずにカリっと焼ける場合も多いと思いますが、ムニエルはなかなか手ごわいですね。
カリっと焼くコツは、フライパンのバターが溶けたところで、小麦粉を魚の切り身にふりかけ、すぐに焼き始めることです。皮がフライパンにしっかり密着するように、木べらなどで切り身を押しながら焼き、溶けたバターをスプーンで魚にかけると、カリっとしたムニエルが焼け、皮がおいしい料理になります。
(管理栄養士 清水加奈子さん)
魚の皮には、食べないともったいないくらい、栄養があるようですね。カリッとさせて、ぜひ美味しくいただきたいと思いました。
(取材・文/メディア・ビュー 橋本真理子)
清水加奈子さん
PROFILE
管理栄養士、フードコーディネーター、国際中医薬膳師/国際中医師。テレビや雑誌で料理監修を行うほか、薬膳コンシェルジュ協会講師も務める。料理のおいしさ、シズルを伝える調理、盛り付け、食器のセレクトなどのスタイリングだけでなく、カロリー計算されたダイエットレシピの作成・アイディアレシピの提案、中医学に基づいた薬膳レシピの提案、講師などを行う。
※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※調査は2023年6月実施の「まいにちのたまひよ」アプリユーザーに実施ししたものです(有効回答数326人)
※記事の内容は2023年8月の情報であり、現在と異なる場合があります。