子どもがケガをさせられた!あなたならどうする?
●12月4日は「破傷風血清療法の日」
1890年(明治23年)12月4日、ドイツの細菌学者のもとに留学していた北里柴三郎とエミール・ベーリングが、破傷風とジフテリアの血清療法の発見をしたことから、この日が「破傷風血清療法」の記念日とされました。
血清療法とは、抗体のある血清を患者に注射し、体内に入った毒素を中和して無力化する治療法です。この研究は、後の血清療法の基礎となる大発見でした。
ケンカ両成敗、納得できますか?
今では予防接種のおかげで破傷風にかかる子はほとんどいませんが、昔はケガをすると「そこから感染して破傷風になるわよ」と言われたものです。ケガといえば、幼稚園や小学校でもお友だちとケンカをしてケガをした、やった、やられたといったトラブルがあります。時には親同士のトラブルにまで発展することも。
そんな時、どう対処すべきなのでしょうか?すぐ手を出してしまう子のママ、いつもやられっぱなしの子のママ、それぞれの考えは?
口コミサイト『ウィメンズパーク』でも話題にあがっていました。
「うちの子も毎日ひっかきキズを作ってきてました。それでも加害者の吊し上げを望みはしませんでした。必要なのはひっかかれる原因を知ることかと」
「手を出された理由がもしかしたら自分の子にあるかもしれません。遊びたいのに遊んでくれないとか、仲間に入れてくれないとか、そういう場合だってあるかもしれない。だからと言って手を出していい理由にはなりませんが、一旦冷静になって園や子どもと話をするべきですよね」
トラブルが起きたら、まず原因の究明、その時の先生の対応、子どもの反応、相手に「ごめんさない」は言えたのかなど、経緯を把握し事実確認をすることが大切ですね。一方的な判断こそ、さらなるトラブルを招きかねません。
とはいっても、やられれば相手の家庭のしつけの甘さを責めたくなる気持ちもわかります。
「息子は高校生ですが、幼稚園時代はやられっぱなしでした。やられ損と思った時期もありましたが、今振り返ると、乱暴な子=親がしつけをしてないわけではないんですよね。乱暴な子の親だって何でこうなんだろうと悩み、どうしたらいいのかと試行錯誤していたんだと思います。はなからしつけができない親として敵対心むき出しにしていると大体こじれていたのでご注意を!」
「幼稚園の頃は、口が達者な子を相手に手でものをいうしかできない年齢ではあります。上手に会話ができないから手が出るんでしょう。まだまだ未発達な部分です。しっかり注意したところでその子自身が成長しない限り親がどうのこうのというのは無理なのかも」
「被害者側の親より、加害者側の親の方が精神的に辛いかも」
「友人の子がいわゆる”乱暴な子”でした。注意したり、叱ってましたが、聞かないんですよね。叱るとますます逆上して手が付けられなくなったり。ママ友とは仲良しだけれど、私はその子が落ち着くまで、子連れで会わないようにしてました。分かっていても、どうしようもない場合もあるかもしれません」
口コミサイト『ウィメンズパーク』で、このテーマに関するスレッドへのレスの数は約350もありました。それだけにどこででも起きている問題でもあり、ママたちの関心の高い問題でもあることがうかがえます。
そして、やられる側、やった側の立場はあるものの大多数のママが冷静に双方の立場で物事を見ていました。
わが子がケガをして帰ってくれば、誰がやったの!? うちの子は何もしていないのに…など、被害者目線になって冷静でいられないものです。ケガをさせられれば、ケンカ両成敗だからとなかなか納得もできないものです。
でも、なぜ手を出されたのか、相手はどんな気持ちだったのか、ママは「痛かったでしょ、かわいそうに」と言うばかりではなく、ひとつのトラブルをきっかけに子どもが感じたこと、ママが思うことを話し合ういい機会になるかもしれませんね。
(文・井上裕紀子)
■文中のコメントはすべて、『ウィメンズパーク』(2022年1月末まで)の投稿からの抜粋です。
※この記事は「たまひよONLINE」で過去に公開されたものです。
※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。