インスタでも大人気! ”3才差兄×妹”きょうだいを育児中のまぼさんに聞いた「2人目育児のウラ話」
2018年生まれの長男よいたんの育児についてインスタグラムに投稿したところ人気に火がついたまぼさん。現在のフォロワー数は8.8万人です。2021年には長女しおさんが生まれ、2児のママに。慎重派の兄と正反対の妹の2人目の育児は発見の連続だったと言います。
2023年11月にはコミックエッセイ『しおさん1歳 令和ギャル爆誕の道のり』を出版したまぼさんにきょうだい育児のウラ話を聞きました。
顔はそっくりだけど真逆な兄妹
――兄のよいたんは「警戒心が強くて思慮深い性格」なのに対し、妹のしおさんは「メンタルつよつよ系女子」だそうですね。
まぼさん(以下敬称略) 顔がそっくりな二人。それなのに中身は正反対なんです。よいたんはインドアでオタク気質ぎみなのですが、しおさんは好奇心がおう盛で向こう見ずなタイプ。
食の好みも、よいたんはお米派で魚派、しおさんはパン派で肉派・・・それぞれに合わせて、朝、おにぎりとパンを用意しなくてはならないときなんかは「面倒だから、そこは統一してくれ!」なんて思います。
――きょうだい仲はどうですか?
まぼ 正反対な性格で互いを補い合うのか、とても仲よしですね。よいたんはしおさんが生まれたときから妹をでき愛していて、私がしおさんをしかると全力で守ろうとします。
しおさんは、ある意味器用。先日も2人で何やらもめていたのですが、しおさんはよいたんに「こっち来ないでよぉ!」と怒った3秒後には「こっちおいで~」と言いながら肩を組んでいました。よいたんはまんまとうれしがっていて、けんかはおしまい。兄はうまいこと妹に懐柔されていますね。
2人目育児で手こずったのは上の子のケア
――2人目の育児は1人目のときと比べて、どんな違いがありましたか?
まぼ よいたんのときはすべてが初めてなので、単純な育児時間のほかに「育児でわからないことを悩んだり調べたりする時間」が必要だったんです。2人目のしおさんはそれがほとんどない分、赤ちゃんのお世話自体はラクなのかも。大変だったのは上の子の心のケアでした。
よいたんは、赤ちゃんのころはあまり手のかからない子だったのですが、しおさんを妊娠中から、ちょっとしかるとかんしゃくを起こしたりすねたりするようになったんです。今思えば、赤ちゃん返りするのは自然のことだと受け止められるのですが、その当時は自分も余裕がなくて、イライラ・・・。よいたんは保育園に通っていたので、保育園にやっとのことで送り届けて一息ついたときに、「もっと優しくしたいな」と反省する毎日でした。
――よいたんの赤ちゃん返りが落ち着いたのはいつごろですか?
まぼ しおさんが1歳になり、2人で遊ぶようになってからです。しおさんも夜まとめて寝てくれるようになって、このころ「きょうだい育児が軌道に乗ったかな」と感じました。1年目苦労したぶん、2年目にぐっとラクになったような感覚です。
また、いい意味で私にも2人目育児の“ゆるさ”が出てきたのかな、と思っています。著書にも描いたのが、しおさんがミルクは卒業できたけれど哺乳びんは手放せなくて、それに対して、私はそこまで悩むことなく、「まぁいいか」と受け止めているエピソード。これはすごくわが家らしい話だなと思っています。今も寝る前に哺乳びんで湯冷ましを飲むのは、しおさんのお守りのようになっています。
よいたんだから生まれた「赤ちゃん教授」のストーリー。しおさんだったら?
――よいたんは、『ひよこクラブ』と『たまひよONLINE』で連載していた漫画「赤ちゃん教授」のモデルでしたね。しおさんだったらどんな教授になったのでしょうか?
まぼ よいたんは何かをじっと観察するということをよくしていたんですが、しおさんはあまりないですね。しおさんが第1子だったら、あの時点で「赤ちゃん教授」というキャラクター自体が生まれなかったと思います(笑)
よいたんだけのときは「私とびぼさんの子だからこんな性格なんだね」と結びつけていたのですが、しおさんは正反対。当然のことながら、子どもは1人の人格として個性を持っているということを改めてしみじみと感じました。また、家庭の中だけで子どもが育つわけではなく、保育園・幼稚園に通えば、その子の世界はどんどん広がっていきますよね。
そう思うと親が子どもに与える影響って限定的なものなのかもしれません。そう考えると「私があれをやらなかったから、うちの子はできないんだ・・・」なんて落ち込む必要もなく、「ま、これがこの子だからしょうがないよね」って、距離がとれるようになりました。
忙しい日々の中でSNSへの投稿が、自分の育児を振り返るいいきっかけに
――まぼさんの漫画は日常の様子だけでなく、育児の気づきも描かれているところが、多くの人から共感されるポイントなのかなと思います。
まぼ ありがとうございます。でも自分自身、漫画やイラストを描いているときに気づくことが多いんです。子どもにかけている言葉も、文字にすると結構ひどいこと言っているよな・・・とか。描いたものをSNSに投稿することで、さらに客観的に育児を振り返ることができるんです。そういう意味でも、私にとって漫画やイラストを描くことや、SNSに投稿することは単なる趣味以上に大切なものですね。
よいたんとしおさんはまったく違うタイプの子ですが、やはりしおさんのようないわゆる“怪獣タイプ”の子は手がかかりますし奪われる体力も比じゃないです(笑)。
同じように怪獣タイプの子育てをしているママ・パパには「やばいよね? めっちゃ疲れるよね」という同調を、そんな家庭やファミリーを見たことがある人には「生命エネルギーが強いんだな~」くらいのぬる~い目線で見守ってくださるとありがたいと思います。
お話/まぼさん 取材協力/KADOKAWA 取材・文/中澤夕美恵、たまひよONLINE編集部
個性豊かに成長しているよいたんとしおさん。まぼさんは「性格や行動がまったく違う2人の子どもを育てることで、わかっていたつもりの子育ての奥深さを知ることができたと感じています」ときょうだい育児への思いを話してくれました。
●記事の内容は2023年12月の情報であり、現在と異なる場合があります。
まぼさん
PROFILE
2018年生まれの息子・よいたん、2021年生まれの娘・しおさんの二児の母。2023年に会社員を卒業し、現在はフリーランスとして活動中。X(@yoitan_diary)やInstagram(@yoitan_diary)に育児漫画を掲載。書籍『よいたん3歳、ときどき先輩。』『しおさん1歳 令和ギャル爆誕の道のり』(ともにKADOKAWA)が発売中。
『しおさん1歳 令和ギャル爆誕の道のり』
2児を育てるワーキングマザー・まぼさんの目線で描かれる子育てコミックエッセイ。天真爛漫で、食いしん坊のしおさんや、個性豊かな家族との日常エピソードが満載です。まぼ著/1375円(KADOKAWA)