「後悔のない子育てがしたい」パパになったFischer’s・シルクロードが語るメンバーや両親への想い
動画クリエイターゆんさんとの間に第1子となる男の子が誕生し、パパになった、動画クリエイター「Fischer's」のリーダー、シルクロードさん。6月16日の父の日を前に行われた、たまひよアプリユーザーが選ぶ好きなパパのアンケート調査では、好きなパパ動画クリエイターとして名前があがり、「ゆんさんの妊娠中から出産、産後までパーフェクトなサポートですばらしいパパ!」「シルクさんが子どもを産むのか?ってくらい、いろいろ調べて、準備して、サポートがすごかった」などの声が届きました。これに対して本人からは、「まだ父としては日が浅いので、これからみなさんの意見も取り入れて頑張ります!取りあえず恐れ多いです(汗汗)」とのメッセージも。
さらに、メンバーであるザカオさんも第1子となる男の子が誕生したことを報告し、Fischer'sメンバーは2人の子どもがいるンダホさんに続いて、次々にパパに。今回は、自身の父親との関係性や仕事の話、これからの子育てについて聞きました。
全2回インタビューの2回目です。
妊娠を知ったときは、喜びと同じぐらいに悩むことも多かった
――ゆんさんから妊娠を知らされたときは、どう思いましたか?
シルクロードさん(以下、敬称略) もちろん、めちゃくちゃうれしい気持ちもあったんですが、「ああ、父親になるのか」とか「これから、どういうことをしていかないといけないのかな」とか、けっこう冷静でした。ゆんちゃんが、生まれてくる赤ちゃんの性別をお披露目する、ジェンダーリビールを動画でやりたいと言っていたので、しばらくはエコー写真を見ることができなかったんです。というのもあって、なかなか実感がわかなかったんですよね。
赤ちゃんができた喜びと同じぐらい悩むことも多かった妊娠期間でした。いろいろと考え尽くしたなという感じです。
先にパパになっていたFischer'sメンバーのンダホに、直接何かを相談したり、聞いたりすることはなかったですね。でも、ンダホの家に行くと子育てグッズなどがたくさん置いてあるので、「こんなのがあるんだな〜」と、ひそかに観察していました(笑)。ゆんちゃんは、ンダホの妻であるツマホに、いろいろと教えてもらっていたようです。
ゆんちゃんは、子どもがおなかに宿ったとわかった瞬間から、顔つきが変わりました。あいている時間は、ずっと妊娠や出産について調べていたし、寝る前には出産の動画を見て勉強していました。そして、それを僕にもシェアをしてくれました。
――妊娠期間中は、どのように過ごしていましたか?
シルクロード よく2人でデートに行っていましたね。ゆんちゃんのほうから「ここに行きたい」とか「あれがしたい」というのをはっきりと伝えてくれるので、「じゃあ、行ってみようか」と。ゆんちゃんはずっと家にいるとメンタルが崩れやすいところがあって、デートが気分転換になっていたようです。出かけた先では、休める場所を探しておいて、休憩の時間を作り、無理のないようにしていました。
自分の父親と接するなかで、父となった自分が何をすべきかを考えさせられている
――産後は、お互いの両親にサポートに来てもらっているんですか?
シルクロード 基本的には、2人で育児をしていますが、ゆんちゃんのお母さんも、頻繁に家に来てサポートしてくれていますし、僕が1人で息子を見ているときには、うちの両親が来てくれることもあります。両方の親が、かなりサポートをしてくれるので助かっています。
うちの親父は、昔の姿からは想像できないぐらい、孫にデレデレになりました。気づくと、息子にいつも話しかけているんですよ。初孫なので、かわいいんだと思います。「ごめん、ちょっと車出せるかな?」とお願いすると、「わかった、すぐ行くぞ!」と言って、すぐに車で迎えに来てくれるんです。
――シルクロードさんのお父さんは、どんなお父さんでしたか?
シルクロード 僕が子どものころの父は、厳格で、僕に関して話すことといえば「こいつは家族の中で一番アホ!」でした(笑)。でも、息子が生まれた直後に、ゆんちゃんに向かって「こいつ、家族の中で一番優しいから、心配しなくても大丈夫だよ」と、僕の目の前で言ってくれたんです。初めて聞いた父親からの言葉だったので、そんなふうに思っていてくれたんだなと驚きました。
最近は、父親とお酒を飲みながら話をする機会が増えたんですが、僕が育児の話をすると、ちょっとうつむき加減で寂しそうにするんですよ。たぶん、自分が若いころに、仕事が忙しすぎてあまり育児に参加できなかった後悔があるのかなと。そんな父親を見て、今、自分ができることを探している感じです。たぶん、どれだけやっても、後悔することも出てくるとは思うんですけどね。
あとは、うちの両親は、僕が小さいころからすごく仲がよかったんです。だから、僕とゆんちゃんも、子どものことばかりになるのではなくて、まずは自分たちの仲をくずさないようにしたいなと思います。2人のことも大事に考えながら、育児もしっかりやるのが理想ですね。
子どもが生まれたから、今まで以上に仕事をこなす!そうやって、理解してもらいたい
――シルクロードさんがパパにったことで、メンバーのみなさんはどんな反応でしたか?
シルクロード メンバーはみんな幼なじみで、一番長いやつだと、幼稚園からのつき合いなんです。子どものころからずっと一緒の奴がパパになる、という驚きはやっぱりありますよね。さらに僕は、メンバーの中でも自由奔放で歯止めが利かないタイプなので、「まさか、おまえがパパになるのか!」という感じのリアクションでした(笑)
――「たまひよ」の取材で、以前、ンダホさんが「育児と仕事の両立について、メンバーに理解してもらうのに時間がかかった」と言っていました。今はどうですか?
シルクロード それはあると思います。子どもが生まれて、初めてわかってくることってあると思うんですよね。100%、理解するのって難しいですよ。
そこで、僕がたどり着いた一番の結論は、「子どもが生まれたからこそ、これまでの2倍仕事をする!」ということ。仕事を効率化して子育てに使う時間を確保するために、1日のToDoリストを30分刻みで作って、済ませたものからチェックしてつぶしていくことをやっています。そういうのが好きなタイプなので、疲れることもあんまりないですね。
そうやって「俺はここまでならいけるぞ」という1人の人間の可能性を見せた上で、自分の状況や希望を伝えて理解してもらおうと思っています。
「子どもが生まれたから、アイツ変わったな」と言われないためにも、メンバーよりももっと仕事をしなきゃいけないし、独り身のときの仕事量を越えないと、と思いますね。
――仕事で家をあけることもあると思いますが、ゆんさんへの声かけで気をつけていることはありますか?
シルクロード なるべく早めに仕事を終わらせることは心がけています。「あとどのぐらいで終わる」とか「今、この場所にいるよ」「今夜は晩ごはん食べるよ」といったことをこまめに連絡するようにしています。あとは、家で仕事をするときも、「これだけは今終わらせたいんだけど、いい?」と伝えるなど、その都度、相談し合いながらやっていますね。
僕自身、1人で子どもを見ていると、たとえ1〜2時間だけだとしても不安になることがあるんですよ。そういう思いをさせないように、こまめに連絡をするようにしています。
――父親の育休についてどう思いますか?
シルクロード 僕自身は、「育児もやって、仕事もやる」という考えですが、社会全体としては、育休がもっと広まるといいなと思います。YouTuberだと家でできる仕事もけっこうあるので、そういう仕事を自分に回してもらって両立しているんです。子育てをする上で、動画クリエイターという職業に助けられているところは多いですね。
ただし、これがサラリーマンの場合だと、仕事と育児を両立するのは難しいですよね。そう思うと、やっぱり育休は大事だなって思います。
父の日にマッサージ券を送った思い出も。もうすぐ、“父”として父の日を迎えることに
――息子さんをこれから、どのように育てていきたいですか?
シルクロード 親としてやらせたいこともたくさんあるのですが、まずは、本人が「やりたい!」と思えるような環境を作ってあげたいです。親がいろいろなことにチャレンジしている姿を見れば、子どもも、「そんなことをやってるんだ。僕もやってみたい!」と思ってくれるんじゃないかなと。そして、とにかく前に突っ走ってほしいかな。なんでも遊び感覚でやってみるのも大事だと思っています。
自分で言うのもアレですが、息子に対してデレデレなんですよ、僕。息子と一緒のときは、ずっと隣にいて、ほっぺをプニプニしたり、お歌を歌いながら一緒に遊んでいます。どんな父親になるかな?とこれからの自分を想像すると、きっと、仕事を頑張りつつ、家に帰ったら変なオヤジになるんだろうな〜と思いますね。
――もうすぐ父の日ですが、記憶に残っているお父さんとの思い出はありますか?
シルクロード 僕、父親を怖いと思っていた時期が長かったんです。子どものころの父親は、食卓の一番奥にどんと座っている、魔王みたいなイメージでした。今みたいにいろいろ話すこともなくて、「何を話そうかな」と毎回考えていたぐらいです。
父親との一番の思い出は、「格闘技ごっこ」です。ボクシンググローブをつけた父親が向かってくるので、それに対して、僕もフルパワーで向かっていくんです。今思うと、あれは親父の教えだったのかな。あの戦いがあったから、相手がだれでもあきらめない気持ちを持てるようになったし、自分で自分の身を守ることも学びましたね。
そしてこの戦いは、父の日だけはお休みでした。なので、僕にとっての父の日は「休戦日」。でも、もしかしたら父親は、今日は息子から何かあるかな?と、どこかで期待していたのかもしれないですね(笑)。父の日のプレゼントは、マッサージ券を送っていました。父は体を使う仕事をしていたので、よく僕がマッサージをしていたのを記憶しています。
僕自身も、これから父の日を“父”として迎えるようになりますね。いろいろ期待しすぎるのもアレなので、期待しないでおこうかなと思います(笑)
お話・写真提供/シルクロードさん 取材・文/内田あり(都恋堂)、たまひよONLINE編集部
自身が父親になって初めて、お父さんの本当の気持ちや、子育てに対する後悔の思いを知ったというシルクロードさん。これから子育てをするなかで、自分に何ができるのか、何をすべきなのかを考えているそうです。また、仕事に対しても全力投球。育児の時間を確保するためにこれまで以上に仕事を効率的にこなして、メンバーに認めたてもらいたいと言います。初めての父の日を迎えるシルクロードさん、どんな日を迎えるのか楽しみです。
●この記事は個人の体験を取材し、編集したものです。
●記事の内容は2024年6月の情報で、現在と異なる場合があります。
シルクロードさん
PROFILE
動画クリエイター。中学の同級生が集まってできた、6人組動画クリエイター「Fischer's」のメンバー。チャンネル登録者数は847万人(2024年5月現在)。2023年5月に、YouTuber・ゆんさんと結婚。2024年の春には第1子となる男の子が誕生。