産後ママのダイエットは難易度高し。理由はこの3つ!専門家おすすめのゆるトレも【ダイエットコーチ監修】
今回のテーマは「ダイエット」についてです。出産後、増えた体重が戻らなかったり、体形が変わったりといった悩みはありませんか?
「たまひよ」アプリユーザーに聞いたみんなの声の紹介とともに、ダイエットコーチの野上浩一郎さんにお話をお聞きしました。
「体重が落ちない」「体重は戻っても体形が戻らない」などの声が続々
最初にみんなの実状からご紹介します。どれだけの人が毎日、自分の体重を気にかけているのでしょうか。
Q:あなたは自分の体重を毎日はかりますか?
毎日はかっている 21.0%
時々はかる 62.9%
体重ははからない 14.1%
その他 2.0%
一番多かったのが「時々はかる」で62.9%。「毎日はかっている」人は21.0%でした。
体重や体形は気になっても、なかなか自分のことに手が回らないのが子育て期間。ママたちに、現在、改善したいと思っていることなどについて、聞いてみると…。
「産後のぽっこりお腹が戻らない」(ぶー)
「妊娠前に着ていた服が着られなくなって、お腹の肉がなかなか落ちないのが辛すぎ。体重は徐々に妊娠前に戻ってきているけど厳しいです」(チャン)
「出産後から2kg増え、腰回りがぶよぶよ…。3人目になると、かなり体重を落としにくい」(びぃばぁ)
「若い頃に比べて、体重が本当に落ちなくなった。若い頃は、ちょっと食事を抜いたりするだけでも落ちたのに、今はまったく。母乳育児で妊娠前より体重は落ちたけど、卒乳後がこわいです」(えり)
「お尻、二の腕、骨盤のゆがみが気になる…」(ふみ)
「産後、全体的にデカくなった!体重は妊娠前と同じになっているのに、妊娠前のジーパンは絶対入らない…」(eye)
「妊娠前から肥満体形。出産後の体重は変らないけどお腹の肉?皮?がブヨブヨに…。このあまった皮はダイエットして、どうにかなるのか…?」(ぽんすけ)
「出産前の体形に戻したいが、子育てでいっぱいいっぱいとなり運動できない」(猫三)
「産後、体のあちこちが黒ずんでしまったことと、お腹や二の腕がぷにぷにのままなのが嫌です。また産後は子どもが優先になるので、自分の服や髪型にはお金をかけなくなってきていて、このままどんどん老け込んでいくのかなと思うと悲しいです」(あんず)
産後ママのダイエットは難易度高し。その理由は3つ!
体重が落ちにくくなったという人、また、体重は戻ってもぽっこりお腹やぷよぷよの二の腕などの体形変化を気にしている人が多いようですね。そこで、育児中でなかなか自分の体のことに手が回らないママたちに向けて、産後のダイエットや体の整え方の相談を多数受けてきたダイエットコーチの野上浩一郎さんからアドバイスをいただきました。
「産後ママのダイエットは普通のダイエットと比べて、かなり難易度が高いもの。その大きな理由は『慢性的な睡眠不足』『落ち着いて食事ができない』『骨盤底筋の緩み』などです。
1つ目の理由の『慢性的な睡眠不足』からお話しします。
睡眠と食欲は密接な関係があります。睡眠不足になると食欲を増進させるホルモン(グレリン)の分泌が増え、食欲抑制ホルモン(レプチン)の分泌が低下するので食欲が増します。
子育て中は、お子さんが寝たタイミングで一緒にお昼寝をしたり、家族に協力を頼んだりすることで、睡眠を最優先にしましょう。
『どちらも無理!』という方に、やって欲しいことは寝る前のスマホをやめること!特に暗い部屋で、スマホの画面からのブルーライトを浴びると睡眠の質が著しく下がります。
2つ目の理由の『落ち着いて食事ができない』時の改善法です。
育児中はお子さんの食事に合わせて、ついつい早食いになってしまう方も多いと思います。しかし、早食いは消化に悪く、食べ過ぎの原因にもなります。
お行儀は悪いかもしれませんが、家事をしながら『ながら食べ』にすることで、ゆっくり、よく噛んで食べることができます。
とにかくママの健康の方が大事。
また落ち着いて食べられないことを理由に、ついついお菓子をつまんでいませんか。ここで高糖質の甘いチョコレートのようなお菓子を食べ続けていると、糖質中毒になってしまい、次から次へと食べ続ける習慣がついてしまいます。
ダイエットを心がけるなら、ダイエット中でも食べても良いヘルシーなおやつにしましょう。オススメしているのは、干し芋、無塩ミックスナッツ、茎わかめなどの食べごたえがある食べ物です。
3つ目の理由の『骨盤底筋の緩み』。
骨盤底筋とは文字通り、骨盤の底に位置する筋肉の集まりのこと。骨盤底筋は妊娠や出産によって引き伸ばされます。そして、筋肉の収縮がスムーズにできなくなり、どんどん緩んでしまうのです。
骨盤底筋の緩みは、ぽっこりお腹のように体形が崩れるだけではなく、尿もれや腰痛、内臓下垂の原因になると言われています。
今回は私の近著『カラダが変われば人生が変わる 一生痩せ体質になるすごい習慣』(日本文芸社)で取り上げた骨盤底筋、下腹部、二の腕のトレーニングを紹介します。
ちなみにダイエット中の体重測定は必須!目標体重であるゴール地点、現在の体重であるスタート地点を知らずにダイエットはできません。
しかし、気をつけて欲しいことは1日の体重の変化に一喜一憂しないということ。なぜなら、体重は前日の食事や水分によって1〜2kgは簡単に変わるのです。ピンポイントではなく、1週間の平均値ぐらいで見るようにしましょう。
我慢して頑張って体重を落としても、その我慢をやめたら効果はなくなります。大切なことは日常の中に無理なくダイエットを取り入れることです。
これから紹介するトレーニングは、どれも1分ほどでできるものばかり。軽い運動でもぜひ継続して習慣にしてほしいと思います」(野上浩一郎さん)
産後ママの悩みの解消にオススメな3つのゆるトレ
骨盤を内側から閉める『骨盤シェイプ』(目安:10〜15回)
①床に仰向けに寝てひざを90度に曲げます。内ももにクリアファイル(なければ紙でもOK)を挟みます。
②お尻にぐっと力を入れ、息を吐きながらお尻を持ち上げます。この時にクリアファイルが落ちないように。息を吸いながら2〜3秒かけてお尻を下ろします。
ぷよぷよ二の腕を解消させる『二の腕シェイプ』(目安:左右各30秒)
①左手に500mlの水の入ったペットボトルを持ち、右足をソファーやベッドにのせて右手をつきます。左手のひじは直角に。
②息を吐きながら、左肘を起点に腕を曲げ伸ばしします。反対の手も同様に行います。
ぽっこりお腹を解消させる『下腹シェイプ』(目安:20秒)
①床に体育座りで座って両手を肩の下につき、下腹に力を入れながら両膝をそろえて軽く浮かし、曲げます。
②下腹を意識しながら、そろえたままの両足のひざを伸ばします。足はなるべく低い位置で伸ばしてください。
(トレーニング監修/野上浩一郎さん)
※イラストは『一生痩せ体質になるすごい習慣』(日本文芸社)より転載。
忙しいからと何もしないよりは、少しでも行うことが大事なのですね。徐々に習慣化できるよう、生活の一部に取り入れたいと思います。
(取材・文/橋本真理子、たまひよONLINE編集部)
野上浩一郎さん
PROFILE
治療家・ダイエットコーチ。バランス整骨院 中原院長。IT系企業に就職するも「人と関わる仕事、人の健康を守る仕事をしたい」と転職。2015年に神奈川県川崎市で整骨院を開業。患者さんと接するうちに「からだの痛みと同じくらい肥満に悩んでいる人が多い」と気づき、“意志力ゼロ”で効果を出せるダイエット指導を開始。「治療+ダイエット」の二大効果で人気を集める。著書の『3か月で自然に痩せていく仕組み 意志力ゼロで体が変わる! 3勤1休ダイエットプログラム』(ダイヤモンド社)はシリーズ累計10万部を突破。TikTok「3日坊主ダイエット@野上浩一郎」でもお役立ち情報を発信中。
※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※調査は2024年6月実施の「まいにちのたまひよ」アプリユーザーに実施ししたものです。(有効回答数205人)
※記事の内容は2024年8月の情報で、現在と異なる場合があります。