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「そのまんまでいいんだよ」って、自分に花丸をつけてあげて。妊娠・出産・子育てをがんばるあなたへの神アドバイス

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小さな息子の娘の赤ちゃんの新生児の幼児を屋内で抱きしめる陽気な若いシングルマザー。母性と育児の概念。出生後期間
Inside Creative House/gettyimages

妊娠・出産、子育てを経て、後から振り返ってみると、「ここ、あんなに頑張らなくてよかったな」「もっと気楽に考えてよかったんだ」と思うこと、ありませんか?
「たまひよ」アプリユーザーに聞いた声をご紹介するとともに、妊娠期から出産後のママとその家庭を支援している助産師の岸本志織さんにお話を聞きました。

後から振り返ると気づく、頑張りすぎていた自分

最初にみんなの声から紹介します。

「夜泣きのときに夫をできるだけ起こさないように、おむつ替えから授乳・寝かせるまでを全部1人で頑張っていた。2週間ほどで限界を迎え、泣きながら夫を叩き起こして授乳以外を代わってもらってからはだいぶ楽になった」(すーちゃん)

「朝晩のご飯を手作りにこだわらなくてもよかったなと思う。特に夜間授乳などで辛いときの朝ごはんは、夫に外で食べてもらってもいいと思う」(yuka_p)

「夫が気を遣ってかなりの家事分担をしてくれたのに、居場所を奪われる感じがして、意地になって自分も家事をしていたこと。親切はありがたく受け取っておくべき」(しょうママ)

「1人目、『抱き癖は昔の話!たくさん抱っこ!』と教わり、泣くたびに抱っこしていたけど、多少なら放置していてもよかったと思う…」(あみかか)

「生後2ヶ月くらいで母乳をあまり飲まなくなりました。ミルクが大好き!でも諦めきれず、搾乳して10mLでもいいから飲ませた方がいいのか、とかいろいろ悩みましたが、保健師さんに相談したら、『お母さんが楽なのが一番!』と言われて早々に母乳は卒業し、完全ミルクに。でもミルクになったらめっちゃ楽で、もっと早く切り替えてもよかったなと思いました」(ぴろ)

「離乳食づくりはあまり頑張りすぎずに、レトルトなどを上手に使ってもよかったなと思います」(スヌーピー)

「『母乳をあげなきゃ!』っていう思いが強く、食べ物に気を遣っていた。『これ食べていいのかな?』と思うと一つ一つネット検索していた」(このみ)

「体重が増えなくて毎回泣きながら授乳していて、でも飲んでくれなくて途方に暮れていた3ヶ月目。9ヶ月の今、成長記録のグラフを見ると、ほんのちょっと横棒になっただけで、ほぼ右肩上がり。もっとどっしり構えててよかったのにな、と今なら思える」(くまくま)

「おむつ交換や授乳の度に記録をつけていたこと。特別異変を感じなければ大丈夫!」(ぷよ)

「スケジュールを整えたくて頑張って寝かしつけをしていたときがあったが、眠いときに寝かしつけるのがお互いストレスがなく、いいと思った」(なつ)

「子どもが起きたときに私が起きられないと困るから…と思い、お昼寝中ずっと起きてた。普通に起こしてくるので寝ても大丈夫そうだった」(あす)

「つわりで吐きながらも家事をしていたこと。夫はやってくれなかったが、(それでも家事を)ずっと置いとけばよかった」(emi)

「今は、嫌いな食べ物を無理に食べさせなくてもよい。それでも子どもは大きくなる!」(プリン)

「妊娠中の赤ちゃんグッズの準備。妊娠中は完璧に揃えておこうと思いましたが、その子によって必要なものは違うので、最低限を揃えて産後、状況に合わせて買い足すくらいのスタンスでよかったなーと思いました。哺乳瓶などのミルク用品一式は完母なので使わず、着替えの頻度が多い短肌着は便利で買い足しました」(ピノ)

子育ての正解ではなく、「最適解」を見つけて

頑張りすぎなくてよかった例として、産後の家事、離乳食、授乳、寝かしつけ、子どもの好き嫌い、赤ちゃんグッズの準備などの声が寄せられました。無理しすぎない子育ての秘訣について、多くの親からの育児相談を受けているママ助産師の岸本志織さんにアドバイスをいただきました。

「妊娠中のこと、お産のこと、育児のこと…たくさんの情報があふれる中、何を選択すればいいのか、迷子になることばかりだと思います。

助産師として、多少なりとも知識があるはずの私にしても、検索魔になることもしばしば。体重増加や母乳不足感、離乳食の進み方など、客観的に見れば『この子の現状は大丈夫!』とわかっていても、それでも曖昧な不安にかられることも日常茶飯事でした。

そして育児相談などを受けていると、みなさん同じように一喜一憂しながらも日々悩むネタは尽きることない…という印象を受けます。そんなとき、自分自身にも、ママさん方にもお伝えしていることがあります。

『育児に正解はないんだよ。我が子とママにとっての“最適解”を探そう!』です。

親として、我が子のことを思うからこそ、“正解”を求めてしまいがちですが、様々な家庭環境やお子さん、親御さんがいる中で、100%の正解はありません。
親子の数の分だけ、答えがあります。

その時々、常に変化し成長する子どもにとっての、そのとき、その瞬間の“最適解”を重ねていきつつ、日々試行錯誤を繰り返していくしかないように思います。

家族、病院、保健所、児童館、ママ友、ネット…情報源は様々ありますが、一番我が子のことを知っているのは、24時間一緒にいる親です。

ママやパパの、『なんか変だな』『これはいいかも!』。こうした、ちょっとした違和感や直観は、とっても頼りになる判断基準となります。

育児方法にしても、たくさんの便利ハックやグッズなどがありますが、情報を選択するときに一番大切にしてほしいのは『自分が心地よいかどうか』。本当にこれに尽きます。

子どものため、家族のため、と思っていることも、結局のところ、『ママやパパ自身が快適なのか。ご機嫌になれるのか』。ここをクリアしないと次のステップに進めないと考えています。

私は産後、ワンオペでなかなかしんどいし楽したい…と思いつつも、どうしてもお惣菜に頼れなかったり、家事の手を抜けない時期があり、悶々としていました。

夫はお金で解決できるところはしようと家事代行などを提案はしてくれるものの、なかなか人に頼ることはハードルが高く、どうしてかなと内観を重ねてみました。

すると、自分の中に“理想の母親、妻像”が無意識下にあることに気づき、まずはそこを手放すことに注力しました。

今では、『私がご機嫌でいることが家族の平和である』と豪語しながら、自分自身の快と不快を見極めて快を優先させつつ、家事も育児もゆるーくやっています。

特に女性はホルモンバランスに影響される生き物ですし、ましてや思い通り計画通りに行かないのが、妊娠・出産・育児(笑)。喜怒哀楽に揺れるのが当たり前です。

どんな感情になろうとも絶対に否定せず、『このまんまでいいんだよ』って自分に花丸をつけることが、実はすべてがうまくいくコツかもしれません。

お子さんに関する親の直観に自信を持ちつつ、自分の心地よさを大切にした上で、家族とそれを共有し、巻き込んでいくことをおすすめします。

そして、少しでも迷ったり、誰か第三者に背中を押してほしい…と感じたら、ぜひ地域の助産師を頼ってください。専門職者が持つ知識の引き出しの中から、しっくりくる情報を採用して“最適解”のヒントを探すのも有効です。

何はともあれ、決して一人で悩まないことが重要です。

子どもたちは、『正しい育児』ではなく、『ママやパパの笑顔や愛情』を求めています。
いろいろと挑戦してみて、『イマイチだった。やーめる!』くらいのラフな感覚で、ぜひ、子育て=親育ちの世界を楽しんでくれる親子が増えたら嬉しいなと常々思っています」(岸本志織さん)

子どもたちが求めているのは、「正しい育児」ではなく「ママやパパの笑顔や愛情」。いい言葉ですね。この記事が、楽しく子育てする、笑顔あふれる家庭が増えることへの一助になればと願っています。
(取材・文/橋本真理子、たまひよONLINE編集部)

岸本志織さん

岸本志織さん

PROFILE)
助産院fillme代表(出張訪問/オンライン型)。母乳外来や育児相談のほか、ベビーマッサージ、タッチケア、性教育などにも力を入れている。「自己受容できる子どもたちで溢れた社会」にすべく、まずはママや女性がご機嫌でいられるようなサポートを大切に、家族の暮らしごとに寄り添う地域助産院を目指している。

※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は2024年8月の情報であり、現在と異なる場合があります。

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