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イライラしてして怒ってしまうことも… 。泣き止まない子どもの癇癪はどう対応する?

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●写真はイメージです 写真提供/ピクスタ

一度、癇癪が起きるとなかなかおさまらないことも。子どもの癇癪について「たまひよ」アプリユーザーに聞くとともに、青山学院大学教授の菅野幸恵さんに癇癪を起こした時の対処法についてアドバイスしてもらいました。

ママ&パパの子どもの癇癪にぐったりエピソード

まず、みんなの子どもの癇癪についての体験談を聞いてみました。

◾️最後の手段はおやつかテレビ
「抱っこしてなんとか泣き止ませようとします。1歳半で、気に入らないことがあるとよく床に大の字になって泣いていますが、あまり泣くと咳込んでかわいそうなので、まずは抱っこでヨシヨシ。それでもだめな時は、あまり頼りたくないですが、おやつかテレビですね!」(さくちゃんママ)

◾️妊娠中なので余裕がないことも
「私の気持ちに余裕がある時は基本的に待つようにしていますが、妊娠中ということもあり、余裕が持てないときは、あとから後悔してしまうが、その場では怒ってしまいます」(じゅんた)

◾️つい怒ってしまうことも
「反射的につい怒ってしまうことが多いですが、なるべく冷静になるように心がけています。怒ってしまったあとは、子どもに『どうしたの?』『◯◯したかったんだよね?』『でも、◯◯だからママは◯◯したんだよ』と話します。もし落ち着いたら抱きしめるようにします」(あお)

◾️抱きしめる
「癇癪はまだないけどグズグズしたら、つい怒ってしまいます。そして落ち着いた後、反省して抱きしめて謝ります。多分本人なんのことかわかってないけど…」(すー)

◾️ただ静観
「今まさに癇癪が始まったかんじで、抱っこ要求があれば静かに落ち着くまで抱っこします。それ以外は手に負えないので静観します。まだ1歳半で言葉も話せないので…」(ジジテオ)

◾️自分のスイッチをオフ
「どう対応したらいいかわからず、自分のスイッチをオフにしてその光景を眺めてしまいます」(ちっちゃな怪獣)

◾️声かけしながらトントン
「抱っこして、おしゃぶり。気持ちが落ち着くような声をかけながらトントンしたり、背中をさすったり、頭をなでたりして、落ち着かせます」(あー)

◾️ぬいぐるみを使って代弁
「ぬいぐるみに子どもの気持ちを代弁させています。『〇〇はもっと遊びたいんだねぇ。その気持ちワンワンもとってもわかるよー』などです」(しょーり)

◾️最後は寝たフリ
「抱っこする、一緒に遊ぶ、絵本や動画を一緒に見せる…、最後は隣に横になって寝たフリ」(たきら)

◾️子ども自身で落ち着かせようする姿にほろり
「癇癪を起こした時に何を話しても伝わらないので、『いやだったね~これがよかったね~』などと共感しながら、落ち着いたら教えてね!待っているね!と言っています。今2歳ですが、イヤー!となったら、頑張って自分を落ち着かせようとお布団に入ったり、人形を握ったりして、自分で処理しようと頑張っています(笑)その後話を聞いて、たくさんぎゅーっとします」(えだまめ)

癇癪を起されると大人は困りますが、実は子ども自身も困っているのです

ここでは、子どもが癇癪を起こした時の対応について、菅野幸恵さんに教えてもらいました。

「感情を爆発させている子どもを目の前にすると、どうしたらいいか戸惑ってしまいますよね。体験談を読むと、癇癪にどう対応していいか戸惑っている様子と、お家の人なりの対処法を編み出している様子の双方が見られますね。

子どもが癇癪を起すのは、自分にとって不快だったり、不都合な現実があったりするためです。癇癪を起されると大人は困りますが、子どもも困っているのです。

まずは何に困っているのか見極めることが重要。困りごとの中身はさまざまです。お腹が空いた、眠いという生理的な理由から、遊びたいおもちゃを誰かが使っていて使えないといった自分の欲求が満たされない状況、見知らぬ人にあったり初めての場所に行ったりなどの環境の変化などもあります。大人には些細なことでも子どもにとっては大事なこともあります。困りごとの原因がわかれば、それを解消する手立てを考えましょう。

場合によっては子どもの思い通りに行かないこともあるかもしれませんが(例えばおもちゃの取り合いなど)、その場合には代わりを探したり、別のことをしたりして気を紛らわせることも有効です。おやつやテレビも代替手段としては有効ですが、体験談にもあるように最後の手段的に使うほうがよいと思います。また対処法を大人がこれがいいと決めてしまうのではなく、可能な範囲でいくつか選択肢を用意して子どもに選んでもらうのもいいと思います。

また、自分の気持ちを上手く言葉で伝えられなかったり、感情のコントロールがまだ自分ではうまくできなかったりするため、癇癪を起してしまう場合もあります。そのような場合、体験談にもぬいぐるみに代弁させるという方法が紹介されていましたが、子どもの気持ちを代弁してみましょう。気持ちに共感してもらうことで、安心し、自分でも表現できるようになっていきます。気持ちに寄り添ってもらう経験によって、自分の感情を理解して、言葉の発達とともにそれを他者にわかるように表現できるようになるのです。

とはいえ、子どもの激しい感情に大人も反応して、つい声を荒げてしまうこともあるかもしれません。ただ怒鳴ったところで、子どもにはネガティブな感情のみが伝わりますので効果は期待できません。びくっと驚いて一瞬収まるかもしれませんが、長くは続きません。あまりにひどい場合には声をかけるよりも、体験談にもありますが、背中をさすったり、抱きしめたりなど身体に働きかけてみましょう。子どもの気持ちが落ち着いてきたら、子どもの気持ちを代弁しながら、困りごとの対処を考えていきましょう。

もちろんお家の人に余裕がないと子どもに向き合うことはできないので、どうしても冷静になれないときは、別室に行くなど少し子どもから離れる時間を取ることも有効です。静観したり、寝たふりをしたりという対処法は、困りごとの解決にはならないし、子どもは親の関心が向いていないことを察して癇癪がさらにエスカレートする場合もありますので、あまりおすすめはできないかなと思います」(菅野幸恵さん)

なかなかおさまらない癇癪は、子どもの困りごとの気持ちを代弁しながら対処することが大事なのですね。
(取材・文/酒井範子、たまひよONLINE編集部)

※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は2025年2月の情報で、現在と異なる場合があります。

菅野幸恵さん

PROFILE)
青山学院大学コミュニティ人間科学部 コミュニティ人間学科教授。専門は、発達心理学で研究テーマは、乳幼児期の親子関係、地域コミュニティでの子育てについて。著書に、『つながりの子育て―子どもをまんなかにしたコミュニティづくりを、問いなおそう』(理工図書)『あたりまえの親子関係に気づくエピソード65』(新曜社)などがある。

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