「離乳食を食べない」相談への回答が気持ち的なものから専門的な内容へと変化した理由『ふうふう子育て #31』


プロの専門的なアドバイスが欲しかった
具体的な支援によって救われた!
子育て相談室で、離乳食についての悩みをうまく相談できず、すでにベビーフードを使っていることも言い出せず、結局は気持ちの上でのアドバイスしかもらえなくて撃沈した私。
でも、やっぱり離乳食をあまり食べられない娘は心配だし、夫に大変さを認めてもらえたことで堂々と聞ける気持ちにもなって、今度こそ専門的かつ具体的なアドバイスをもらおうと再び子育て相談室へと出かけました。
案の定、最初は「ママ、気楽に!」と言われたのですが、「気楽になれない時はどうしたらいいですか?」と聞いてみました。また「ベビーフードを使って!」とも言われたのですが、「実はすでに使っています。手作りでもレトルトでも食べない場合はどうしたらいいでしょうか?」「果物もおかずもお米も、レトルトも粉も冷凍も全部ダメなんです。この場合、何か他に手立てはありますか?」と聞いてみました。
さらに、すでに試したやり方は「それも上手くいかなかったんです。試し方が悪かったのか、悪いのならどこを直せばいいのかもわからなくて」と正直に伝えたんです。
すると、相談員の人たちが集まってきて……「これは厄介な親がきたな」って困らせてしまっているのではないかと少し不安になったのですが、しばらくすると複数の相談員の方が「体重の増加は? 母子手帳もってる? ちゃんと増えているし成長曲線の中に入っているね。それなら、これ以上無理をしなくても大丈夫だね」と具体的に話してくれたんです。それまでは通り一辺倒だったのが、がらっと変わったと感じました!
「赤ちゃんが食べている時の口の動きは? 口の発達傾向によると……」
「喃語はどう? 喃語の傾向でも口の発達わかるのよね」
「スプーンや食器は何を使ってます? 今度持ってきてもらってもいいですか?」
「栄養士さんがいる時なら、栄養相談ができますよ。シフトを調べるね!」
さらに「自治体がやっている一時預かりで昼食をあげられるから、直接見ましょうか? ママのあげ方が悪いんじゃないかって悩んでいるのよね? 別の人間の手であげてみたら何かわかるかもしれないし」などと、より詳細で専門的なアドバイスがもらえたんです。
「気楽にね」と言われてラクになる状況もあるかもしれないけど、私の場合は娘があまりにも食べなかったこともあり、専門家の具体的なアドバイスを心強く感じました。
その後、アドバイスを実践したらすぐに食べるようになった、なんてことはなかったけど(そう上手くはいかないですね……笑)、共に考えてくれる支援者がいて、自分のやるべきことがわかったことで、離乳食が孤独じゃなくなり、少しだけ苦手じゃなくなりました。
(編集協力:大西まお)
漫画家 青鹿ユウさんのプロフィール
漫画家。夫と娘と猫と暮らしている。自分の経験、専門家から学んだことを「気軽に楽しく読めて、ちょっとためになる」漫画にしたいと思っている。著書に『今日から第二の患者さん』(小学館)、共著書に『子どものアトピー性皮膚炎のケア』、『ほむほむ先生のアレルギー教室』がある。
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http://aoshikayu.com/
※この記事は、過去に「マイナビ子育て」に掲載されたものです。