家の中はネタの宝庫。パパと子どものツーショット撮影術
※たまひよの写真スタジオにて撮影
仕事で家にいないことが多いパパ。パパと子どものツーショット写真というと、お出掛け先での記念写真ばかりになりがちです。でも、「どこかにお出掛けしなくても、ママならば、パパと子どものとっておきの写真をたくさん撮ることができますよ」と、『たまひよの写真スタジオ』のカメラマン・高梨雄人さんが教えてくれました。どういうシーンをどんな風に撮るとベストショットを残せるのかご紹介します。
日常の自然な表情を撮れるのはママだけ!
――ママがパパと子どものツーショット写真を撮る場合に、おすすめのシーンやポーズはありますか?
「一般的には肩車やたかいたかいなどが人気があります。パパとお子さんの顔が近くなるので撮りやすく、体の大きさの違いがわかるので印象的な写真ができやすいのです。並んで座っている後ろ姿も絵になりますね。海辺などで撮れば雰囲気も最高です。
でもこれは、言ってみれば私達カメラマンにも撮れる写真。せっかくママが撮るのであれば、ママにしか撮れないシーンを残してみてはどうでしょう」。
――ママにしか撮れないシーンとは?
「たとえばパパとお子さんが湯船に入っているお風呂タイムや、パパがごはんを食べさせているシーン、パパがお子さんの散髪をしているところなど。2人が並んで寝ている姿もほほえましくて素敵です。
家の中に家族だけでいるときのお子さんは、外での元気のいい表情とは違った、くつろいで安心しきった良い顔をしています。そういう表情は私達プロのカメラマンにはなかなか見せてくれません。ママだからこそ撮れる特別な一瞬なんです」。
日中は〝自然光〟で、夜は〝顔タップ〟で露出調整を
※たまひよの写真スタジオにて撮影
――家の中で撮ると暗くなりがちで、どうも上手く撮れません。
「部屋の中で撮影するときは、自然光を意識するときれいな写真になります。撮影はできるだけ日中に、自然光が入る窓の近くで、光が横から当たるような位置で撮るのがのがおすすめです。
たとえば、窓の近くにお昼寝スペースをつくって、パパとお子さんのお昼寝の様子を撮影したり、窓のそばにテーブルを置いて食事シーンを撮るなど。その際、シーツやテーブルクロスを白にすると、光が顔にも当たっていっそうきれいな写真になります」。
――バスルームには窓がない家も多いですし、夜にしか撮れない場合もあります。
「スマホのフラッシュは光が中央だけ強すぎるケースが多いので、変な影ができたり色が悪くなったりしがちです。フラッシュはオフにして、自分で露出を調整しましょう。
やり方はとても簡単。まず、画面に映った被写体(パパと子どもの顔のどちらか)をタップ(指で触る)して、ピントと露出を合わせます。その後で画面を指で下から上になでると、ピントはそのままに露出だけが明るくなります。逆に画面を上から下になでると暗くなります。これで明るさを調整してからシャッターボタンを押します。
上手く調整できない場合や不安があるときは、フラッシュ〝オン〟と〝オフ〟両方の写真を撮っておくといいでしょう」。
蛍光灯の下での撮影には〝HDR〟を利用
――スマホカメラの機能で、簡単に使えて、知っておくと便利なものがあったら教えてください。
「最近のスマホのカメラにはHDRという機能が標準で備わっています。明るい部分と暗い部分の差を軽減して、1枚の画像の中で白トビや黒つぶれのない写真にしてくれる機能です。蛍光灯で撮影するときはこれをオンにしておくといいでしょう。
iPhoneの場合は上の写真のように、撮影画面にある〝HDR〟の文字をタップ(指で触る)と、オン、オフ、自動のいずれかを選択できます。HDR写真とノーマルな写真の2枚が保存されますので、後で比較していい方を使うことができます。
Androidスマホは機種によって蛍光灯モードが選べるものもあるので、それを使うのもいいでしょう」。
パーツのアップを定期的に撮れば成長記録に
――他にパパと子どものツーショットのおすすめの撮り方はありますか?
「パパとお子さんの写真でもう1つおすすめしたいのは、体の大きさの違いがわかるショットです。
つないでいる手や足だけのアップや、子どもとパパのおそろいの靴を並べて撮るなど。肩車や並んで座っているところを、あえて正面からではなく後ろ姿で撮るのも雰囲気が出ます。
1年ごとに同じ構図でとっておくと子どもの成長記録にもなり、素敵な記念になると思いますよ」。
普段の何気ない生活の中に、意外にたくさんの素敵なシャッターチャンスが隠れているのですね。家族だからこそ撮れる、とっておきの写真にぜひトライしてみてください。
【今回教えてくれたのはこの方!】
高梨雄人さん
『たまひよの写真スタジオ』みなとみらい店・店長であり、カメラマンとしても毎日多くのファミリーの撮影を担当しています。
たまひよの写真スタジオ公式サイトはこちら
※この記事は「たまひよONLINE」で過去に公開されたものです。