佐々木希、「失敗は、むしろしたほうがいい」。2人の子どもたちに伝えたい“生きる力” と家族の食卓
俳優やモデルとして幅広く活躍しながら、2人の子どもを育てる佐々木希さん。初のフォトエッセイでは、夫婦や家族について「ありのまま」の言葉で語っています。祖母から母へ、そして自分へと受け継がれてきたことを、子どもたちにも伝えていきたいという佐々木さん。家族との時間や、子育てで大切にしていることを聞きました。全2回のインタビューの後編です。
山菜採りに泥んこ遊び…子どもたちと楽しむ自然体験
今はデジタルが発達した情報社会だからこそ、小さいうちは、泥だらけになって遊ぶ楽しさを知ってほしいという佐々木さん。
――お子さんたちには、自然のなかでいろいろな体験をさせているそうですね。
佐々木さん(以下敬称略) 自然いっぱいのところに行くと、子どもも大人も癒やされるんですよね。泥んこ遊びとかもさせたいですし、自然に触れることで私自身もリフレッシュになっています。
――親子で山菜採りにも行かれたとか。
佐々木 そうなんです!この間は長野に山菜採りに行ってきました。自分たちで採って、子どもたちと一緒に下処理もやって、その日に食べるんです。
「山菜が採れないと、今日の夜ごはんないよ」って言ったりして(笑)。そうすると一生懸命採ろうとするんです。
自分たちで採ったものを、自分も調理に参加しながら食べると、すごくおいしいっていうことに子どもたちも気づいているので、できるだけそういう体験をさせたいと思っています。
東京に来て気づいた、秋田の自然のありがたさ
佐々木さんは、秋田県秋田市生まれ。田んぼもあれば、山も海も近くにあるという自然の中で育ちました。兄が2人いる3人きょうだいの末っ子で、少し年が離れた女の子だったこともあり、両親はとてもかわいがってくれたと言います。
――佐々木さん自身も、自然に触れて育ったことが、今につながっているのでしょうか?
佐々木 私は秋田の大自然の中で育ちました。東京に来てから、改めて秋田のよさに気づくことも多いです。自然が身近にあるっていうのは本当にいいなと思いますし、子どもたちには、日本の自然のいろいろないいところを見て、感じて、経験してほしいです。
――秋田のお母さまからは、山菜の「ミズ」を送ってもらうそうですね。
佐々木 そうなんです。ミズは東京にはないんですよ。シャキシャキした歯ごたえと独特のとろみが特徴なんですけど、クセのない味で、子どもたちも大好き。「ミズが届いたよ」って言うと、すごく喜びます。
祖母から母へ、そして自分へ。「感謝の気持ちを忘れないで」
自分が母親になってからは、母の偉大さをあらためて実感しているそう。
――お母さまから受け取ったもので、お子さんたちに伝えたいと思っていることはありますか?
佐々木 母から受け取ったものというと、やっぱり食事ですね。人間の体は食べ物でできていると思うので、私が子どもたちにできることといえば、食育なのかなと思っています。
母も忙しかったんですけど、いつも手作りのごはんを作ってくれて。そのときの記憶は、今でも残っています。私も子どもたちには、できる範囲で手作りの温かさを伝えたいなと思っています。
――SNSに投稿されるお料理の写真もとてもおいしそうです。
佐々木 うちは共働きだったので、母の帰りが遅いときは、おなかがすいたら兄たちと一緒に何か作って食べていました。お料理をすることに慣れたのは、そのころからなのかもしれません。でも、あくまで子どもが作る料理なので、夜は母が作ってくれたごはんをしっかり食べていましたね。
――お母さまやおばあさまから受け取った言葉で、今も大切にしていることはありますか?
佐々木 「足元を(も)見なさい」っていうことをよく言われていました。祖母から母へ、そして母から私へと受け継がれてきた言葉です。
みんな「上を見て頑張ろう」って言うけれど、足りないものを追い求めるだけでなく、自分の『足元』をきちんと見て『足るを知る』ことも大事だと教わりました。そして、当たり前だと思っていることへの感謝の気持ちを忘れないでほしい。そういう思いが込められています。
「いろんな体験をして、知恵をつけてほしい」子どもたちへの願い
子どもがやりたいことは、かつて自分が両親にしてもらったように、親として全力で応援していきたいという佐々木さん。
――これから、お子さんたちと一緒にやってみたいことはありますか?
佐々木 下の娘がやっと3歳になったので、キャンプとかしたいですね。娘が生まれる前は、しょっちゅう山へキャンプに行っていました。みんなでテントを立てたり、釣りにも挑戦してみたいです。
――自然の中でいろいろな経験ができそうですね。
佐々木 魚を釣ったら、三枚おろしにするところも見てほしいんです。スーパーで買うと、魚がどうやって食べられる状態になるのかって、なかなかわからないですよね。私が三枚おろしにするところを見て、「こうやって食べるんだ」と実際に見て知ってもらいたいです。そうやって、いろいろなことを自分で経験する中で、知恵をつけていってほしい。「生きる力」みたいなものを身につけてもらえたらと思っています。
――これからお子さんたちが失敗や壁にぶつかることもあると思います。そういうとき、親としてどう向き合ってあげたいですか?
佐々木 私は「失敗は、むしろしたほうがいい」って思っています。失敗したことよりも、その先をどうしていくかを考えることが大切かなと思っていて。
失敗してしまったとしても、「大丈夫、大丈夫。これも経験だから。ここからどうする?」って。「一緒に考えよう」と伝えたいですね。
――母として、どんな姿を子どもたちに見せていきたいですか?
佐々木 子育ても仕事も、どっちも頑張りたいなと思います。どちらかが欠けたら、自分らしくいられるのかな?と不安に思うので、バランスよく、どちらも大切にしたい。ぜいたくな悩みかもしれませんけど、両方頑張りたいんです。
息子は、私がテレビやメディアに出る仕事をしていることも、もうわかっています。私が出ている作品も見ていますけど、まだ子どもらしい感想を言うんですよ。
ドラマを見て、「このナイフって本物なの?」とか(笑)。「これはドラマの世界で、映画やアニメの世界と同じで、見ている人に楽しんでもらうものなんだよ」と説明したりしています。
そんなふうに、私が仕事をしている姿を子どもたちにも見てもらえていることは、やっぱりうれしいですね。
お話・写真提供/佐々木希さん メイン写真撮影/水野昭子 取材・文/木下祐紀子 編集・構成/仲村教子(entente)、たまひよONLINE編集部
佐々木さんは、子どものころから手芸が大好き。撮影の合間によく編み物をしているそうです。「かわいい毛糸を見つけては、何作ろうかなって考えるのが楽しくて。もう今から編みたくてウズウズします」とキラキラの笑顔で話してくれました。
佐々木希さん(ささきのぞみ)
PROFILE
1988年2月8日、秋田県生まれ。2006年芸能界デビュー。以降映画やドラマ、CM、雑誌など多岐にわたり活躍。自身がプロデュースを行うワンマイルウェア「INTIMITE(アンティミテ)」も大好評。
●記事の内容は2026年10月当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
佐々木希フォトエッセイ『Natural』
「ここまで率直に自分のことを話したのは初めてです」盛らない。飾らない。「ありのまま」の佐々木希を、写真と言葉で紡ぐ「20年に1度」の1冊。2026年10月2日発売。佐々木希著/2200円(講談社)


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