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特許を取得して話題の男子中学生に学ぶ「得意」の育て方とは?

更新


「ママも安心、自動ブレーキ付きベビーカー」を発明して内閣総理大臣賞と特許を取った中学生・太田匠郎くん(14歳)のことを、このコーナーでご紹介しました。そのときの記事がこちら。「自動ブレーキ付きベビーカーで特許を取得したのは、なんと男子中学生!」
彼はいったいどのようにして、このように自由な発想と物作りができる少年になったのでしょう。そこから見える子育てのヒントを探ってきました。

小6のときに作った初工作でいきなり賞を獲得!

※匠郎くんの最初の作品「ロケット発射台」。


――匠郎くんは小学6年生から夏休みの工作を作るようになり、最初の作品で賞を取ったそうですね?

「小学5年生のとき、お父さんにすすめられて刈谷少年少女発明クラブに入って、それから夏休みの工作を作るようになりました。最初の作品は小学6年生のときに作ったロケット発射台です。スイッチを押すと発射台に乗ったロケットが出てきて、5・4・3…とランプでカウントしてロケットが発射。からくりおもちゃみたいなものです。
学校に提出して校内の賞を取ると、市町村の展覧会に出品され、そこで賞を取ると県展へ行けるんです。県展の上位者はさらに全国大会へ。ロケット発射台で賞が取れたらおもしろいなって思いながら作ったら、県展まで行って賞をいただいたんです。
それでグッとおもしろくなって、次から賞を狙うようになりました」。

――2回目の中学1年生のときの作品で、イッキに全国大会まで進んでしまったとか。

「この時は“車椅子で坂道を上ろう”という作品を作りました。車いすに乗ってる人が自分で車輪を回して移動するとき、上り坂だと車輪を1回まわして手を放した瞬間、後ろにススッと下がって危険なんです。そこで手を放しても下がらないブレーキを作りました。ベビーカーの自動ブレーキとは違う仕組みで、全国展まで行ったんですが、このときは入選でした。
だから翌年に〝ママも安心、自動ブレーキ付きベビーカー〟が全国展2位の内閣総理大臣賞を取ったときは、本当にうれしかったです!」。

小さい頃から手先を使って物を作るのが大好き

※匠郎くん作のプラモデルコレクション



――いつぐらいから物作りを活発にするようになったのですか?

「発明クラブに入るずっと前、小さい頃から手先を使って何かするのが好きでした。細かい折り紙をやったりチラシで何か作ったり。運動があまり得意じゃないっていうのもあるけど、もともと手先は器用な方だと思います。
学校の授業で好きなのも理科と技術。お母さんの影響もあって家庭科も好きです。やっぱり作る系ですね。理科は実験が楽しくて、友達が「これどうしたらいいんだろう」って悩んでるとき、こうするんだよってリードしたりすることもあります」。

――プラモデルのように決められた通り作るより、自分で考えて何か作るのが好き?

「プラモデルも大好きです。お父さんがよく作っていて、小2くらいから僕も一緒に作るようになりました。お父さんが作ったものに僕が色を塗るところから始めて、教えてもらいながらだんだん本格的に作るように。
今は完成した後でわざと削ったり、違う色を塗って改造するのが楽しい。危なくないように丸くなっているところを、わざと削ってとがらせてみたり(笑)。やっぱり解説書通りに作るだけだとちょっともの足りないから。
作ったものは全部自分の部屋に飾って大切に取ってあります」。

お父さん・お母さんのサポートが楽しさをアップ

※匠郎くんの部屋には工作用換気ホースが。

――物作りが好きになったのは、お父さんの影響が大きいのかしら?

「すごく大きいです。お父さんは作るのが得意で、工具を自分が使いやすいように加工したり、会社の道具を使いやすいように作り直しちゃったり。何でもすぐ作っちゃうんです。発明クラブもお父さんが子どもの頃に入っていて、それで僕にもすすめたみたいです。
僕の部屋には工作用換気ホースがあるんですが、これもお父さんが作ってくれました。プラモデルに塗装をしている時、塗料の匂いが部屋に充満して臭いので、それを外に出すためです。ときどきお父さんが「使わせてね」って、ここで作業していることもありますけど(笑)。今度、換気をパワーアップするため、フードも付けたりして改造する予定です」。

――物作りのことでお父さんやお母さんと話をしたりしますか?

「僕がプラモデルの本を買っていろいろ研究していると、お父さんやお母さんもレアな本を見つけて買って来てくれます。それを見ながらいろいろ話すこともよくあります。
夏休みの工作のときは、途中で行き詰まるとたいていお父さんに相談します。2人であれこれ考えている時間もけっこうありますね。
お母さんとお父さんと3人で〝どうやったら作れるかな。賞が取れたらおもしろいね〟って話もよくするし、そうやって話しているのもすごく楽しいです」。

匠郎くんの物作りにご両親は全面協力されているよう。そのサポートの力でより良い作品が完成し、それが評価されて達成感を得て、物作りがさらに楽しくなるという良いサイクルが、匠郎くんの中にしっかりでき上がっているようです。

将来は電子機器を組み立てる仕事やゲームのプログラミングなど、「作る仕事をしたい」と笑う匠郎くん。思わず応援したくなる素敵な笑顔でした。

取材・文 かきの木のりみ
育児雑誌の副編集長などを担当後、独立してフリーランスに。同時にWeb制作についても勉強し、現在はWebと紙両方の編集・ライターとして、女性もの、育児ものを中心に活動中。

※この記事は「たまひよONLINE」で過去に公開されたものです。

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