買いどきは? 種類や特徴は? ポイントは何? 失敗しないベビーカーの選び方
iStock.com/JackF
ベビーカーは種類が多いから、「何を選んだらいいものか…」とママやパパを迷わす代表的アイテム。見た目や気分で決めてしまうと、あとになって「失敗した~」なんて嘆くこともあるんです。そこで、「買ってよかった❤」と心から思える、ベビーカー選びのコツをがっちり解説します。ポイントをつかんで、上手に購入して。
ベビーカーはいつが買いどき?
iStock.com/intek1
妊娠中の出産準備で購入する人も多いベビーカー。でも、高額品だから、「うちには合わないかも…」と感じても買い直すのには勇気がいります。ここでは、失敗しない“買いどき”のタイミングを見て行きましょう。
赤ちゃんを試乗させてから決める人も
赤ちゃんがお出かけできるようになるのは、生後1カ月健診を終えてからが基本。生後0カ月から使えるベビーカーもそう多くはないのが現実です。健診後、医師のOKが出たら、まずは外気に慣らすことから始めるので、ベビーカーでのお出かけは少し先。妊娠中にあわてて用意するなら、出産してから購入したほうが失敗は少ないでしょう。赤ちゃんとの相性や、ママやパパの乗せやすさ・使いやすさなどもあります。できれば店頭でチェックして、じっくり検討するのが得策です。
妊娠中に購入するなら、「いつから使うか」で判断を!
多くのママやパパが妊娠中に購入するのは、低月齢から使えるタイプ。でも、生後すぐの赤ちゃんのお出かけと言えば、産院から自宅などに戻るときや必要に応じた受診くらい。このときは、抱っこや車で移動したほうが赤ちゃんもママも安心かもしれません。ただし、専用のチャイルドシートを取り付ければ、新生児から使えるベビーカーなどもあります。産後すぐから使いたい場合は、妊娠中に用意しておくのが正解。海外製で入手が困難など、「コレ!」と決めたベビーカーがある場合は即買いでもいいでしょう。ただし、対象月齢や機能などは、しっかり確認した上で買うのが鉄則です。
ベビーカーのタイプと特徴をすっきり解説!
iStock.com/IPGGutenbergUKLtd
ベビーカーは国内外のさまざまなメーカーから発売されています。同じ種類やタイプでも、メーカーによってその呼び名はさまざま。そのため、少しわかりづらく感じることもあるでしょう。ここでは、種類やタイプ、それぞれの特徴などをわかりやすく紹介していきます。
ベビーカーの種類とタイプは主にコレ!
基本的には、財団法人製品安全協会が定める基準をもとに『A型』と『B型』の2つのタイプに分けられます。でも、最近では、より快適性を求めてタイプの枠を超えたベビーカーのほうが豊富。そのため、「赤ちゃんがいつから使うか」という視点で選ぶほうがおすすめです。では、ベビーカーのタイプとそれぞれの特徴をチェックしていきましょう。
『A型タイプ』
腰がすわる前から2才ごろまで使えるものを、製品安全協会の基準で『A型』と呼んでいます。店頭などで見かけるものは、ほとんどが生後1カ月ごろから3、4才ごろまでを対象としています。装備や機能は、A型がベビーカーの中でいちばん充実しているでしょう。以前は、重くて大きいものが目立ち、小回りが利きにくいなどの印象がありましたが、最近は操作性もよく、より軽量でコンパクトを目指したものが多いです。低月齢のころはママなどと向き合う対面式で、おすわり以降は進行方向を向いて乗る背面式に使えます。
コンビメチャカル オート4キャス エッグショック
シートは125~170度までリクライニング可。低月齢の子はほぼフルフラットシートで乗れる上、赤ちゃんの体を守る機能満載。片手でも持ち運べる重さも魅力。
『B型タイプ』
A型同様、製品安全協会の基準で赤ちゃんの腰がすわる生後6~7カ月ごろから2才ごろまでを対象とするものを『B型』としています。販売されているものは、3才ごろまで(体重15kgくらい)使えるものがほとんど。A型に比べて小型で軽量、装備や機能がシンプルなことが特徴です。赤ちゃんは進行方向を向いて乗る背面式のみ対応。
アップリカ マジカルエアーAD
リクライニングは118~135度まで倒すことができ、重さは約3kgと軽量なのも魅力。地面の熱などから赤ちゃんを遠ざける約50㎝のハイシート。収納かごも広々サイズの下カゴは容量20ℓ。
『バギータイプ』
まるで傘のようにコンパクトに折りたためて扱いやすいことから、2台目のベビーカーの異名も。『B型』に似ていますが、一般的にはバギーと呼ばれ、B型よりも軽めで機能もシンプル。公園遊びなど、お出かけが頻繁になる1才前後に購入するママやパパが多いアイテム。
『マルチタイプ』
製品安全協会の基準にはないタイプで、A型の深いリクライニング角度と、B型のコンパクトで軽量な要素を取り入れたもの。最近は、A型との違いがほとんどなく、生後0、1カ月ごろから3才ごろまで使えるものは一般的にA型とする傾向も。「トラベルシステム対応」と言って、専用のチャイルドシートを取り付ければ、新生児から3才ごろまで使えるタイプなどがあります。
トラベルシステム対応タイプ
『2人乗りタイプ』
年子きょうだいや双子ちゃん向けの2人乗り用。横に並んで乗せるものと、前後に縦に並んで乗せるものがあります。1人乗り用に比べて重く、大きいのが特徴。メーカーによって、対象月齢やリクライニング角度などはさまざまです。
赤ちゃんが横に並んで乗るタイプ
赤ちゃんが縦に並んで乗るタイプ
ベビーカー選びで成功するチェックポイント大公開!
iStock.com/MartenBG
長時間のお出かけには、やっぱり欠かせないベビーカー。選び方のポイントは、「どんな手段で出かけることが多いか」「どんなシーンで使うか」「自宅周辺の環境はどうか」「置き場所はどのくらいあるか」など、生活スタイルや住環境が大きくかかわります。ここでは、絶対おさえておきたいチェックポイントをご紹介。赤ちゃんが快適に乗れて、ママやパパがラクに使えるベビーカーを見つけ出してくださいね。
チェックポイント1 安全性を示すSGマークはある?
日本では、ベビーカーの安全性などに対して財団法人製品安全協会が厳しい基準を定めています。SGマークがついたベビーカーは、その基準に合格している証。購入時はかならずチェックしましょう。
SGマーク
チェックポイント2 軽量化されている?
どんな場面でベビーカーを使うかにもよりますが、実際に赤ちゃんとベビーカーで出かけると、グズグズして抱っこしたり、階段を上り下りするなんてこともしばしば。途中で買い物をすれば、ママやパパにかかる負担は相当なものになることも。電車やバスに乗る機会も増えてくるので、安全第一で軽量化されたものを選ぶのがおすすめです。車で出かけても、ベビーカーの積み下ろしは必須なので、重量は購入前にしっかりおさえて。
チェックポイント3 耐久性は十分にある?
ベビーカーの寿命は、そのメーカーやモデル、使い方などにもよりますが、約3年が平均的。とくに、タイヤや赤ちゃんが座るシートは劣化しやすいです。メーカーのホームページなどで、独自に安全基準を設け、耐久性にかかわる検査などを行っているかを確認してみましょう。替えシートの注文や、修理などができるかどうかも見ておくと安心。
チェックポイント4 どんな搭載機能がある?
ネットの口コミなどで絶賛されているベビーカーは、安全性も使い勝手も確かに優れています。でも、それぞれの家庭に合っているとは限りません。「わが家のベビーカーに必要な機能は何?」と想像し、外せないと思う機能が搭載されているかを確認しましょう。下の表から、必要な機能をチェックして、選ぶときの参考に!
ベビーカーに必要な機能はどれ?
あてはまるものにチェックしましょう。購入するとき、チェックがついた機能が搭載されているか確認してみて!
■赤ちゃんにとって必要な機能
シートのクッション性・素材
□地面から伝わる振動を吸収し、赤ちゃんを守る機能があるかどうか。
□赤ちゃんが汗をかいても蒸れにくい通気性があるかどうか。
□汚れたら洗濯できるかどうか。
タイヤの衝撃吸収性
□段差や凸凹道など通行で受ける衝撃を緩和する機能があるか
ほろの形状
□赤ちゃんを強い日差しや強風などから守る大きさかどうか。
□赤ちゃんを紫外線から守る加工が施されているかどうか。
□赤ちゃんの様子がわかる窓があるかどうか。
リクライニング角度
□赤ちゃんが快適に眠れる角度でリクライニングできるかどうか。
座面(シート)の高さ
□赤ちゃんを地熱やほこりなどから守る高さがあるかどうか。
■ママやパパにとって必要な機能
重量・大きさ
□ママも扱いやすい重さかどうか。
□玄関先などに置ける大きさかどうか。
□駅の自動改札などをスムーズに通過できる幅かどうか。
□たたむとコンパクトになるかどうか。
操作性・走行性
□左右に曲がるなど、小回りが利くかどうか。
□小さな段差などもスムーズに進めるかどうか。
□安定感を保ち、スムーズに走行するかどうか。
畳みやすさ
□片手などで簡単に畳めるかどうか。
□畳んだ状態で持ち運びやすいかどうか。
□畳んだ状態で自立するかどうか。
カゴの大きさ
□付属のカゴの容量や耐荷重は許容範囲かどうか。
ハンドルの位置
□ラクな姿勢で操作できる位置にハンドルがあるかどうか。
ブレーキ・ノーパンクタイヤの採用
□坂道などの通行で安心なブレーキがあるかどうか。
□凸凹道などの通行で安心なパンクしにくいタイヤかどうか。
まとめ
「家族そろってベビーカーでお出かけ、楽しみ❤」そんなふうに、ベビー誕生後をイメージする人はとても多いでしょう。でも、「抱っこひもで出かけたほうがラクだったから、急いで買わなくて正解でした」なんていう声もあります。まずは、ベビーカーに関する情報収集をして、じっくり検討してから決めるのが、失敗しないベビーカー選びのポイントかもしれませんね。(取材・文/茶畑美治子・たまひよ編集部)