【医師監修】「乳児健診の前に体調を崩したら?」を小児科医に聞いてみた
発育状態や運動・知能の発達をチェックしてもらう乳児健診。ママ・パパは、赤ちゃんの成長を確認できてひと安心ですが、健診時に専門医から指摘を受け、悩んでしまうケースもあるようです。また、健診前に赤ちゃんが体調を崩してしまい「どうしよう」と不安になったという声も…。乳児健診に関する心配なことや不安なことについて、「ひよこクラブ」の人気連載「すくすく成長日記」監修でおなじみ、小児科医の若江恵利子先生に聞きました。
乳児健診の前に体調を崩したらどうしよう?
乳児健診では、できるだけ普段どおりの赤ちゃんの状態を診たいので、決められた日時や予約した日時当日に体調が悪いようなら延期したほうがいいでしょう。集団健診の場合は翌月になってしまいますが、乳児健診では発育・発達にかかわる重要なチェック項目もあるため、必ず受けるようにしましょう。感染症にかかってほかの赤ちゃんにうつる可能性がある場合は、マナーとして延期するようにしてください。
Q 体調不良で乳児健診を受けられなかったら?(3ケ月・女の子)
A 延期して再度受けることは可能。かかりつけ医に相談してみても
自治体が行う集団での乳児健診は、一般的には月1回ですが、体調不良などで受けられなかった場合は翌月でも問題ありません。小児科での健診も、日をあらためて受けることは可能。不安があれば、かかりつけ医に相談してみましょう。とくに3~4ケ月健診は、発達や股関節のチェックがあるため、遅くなっても必ず受けるようにしてください。
Q 体調が悪いときは別の日にしたほうがいい?(1歳1ケ月・女の子)
A 明らかに体調が悪い時や感染症の場合は別の日にして
体調が悪いと、普段できることができない場合もあります。健診は、普段に近い状態で発達を診たいので、体調が悪い日は健診を先送りにしたほうがベター。1歳過ぎの健診なら、1ケ月程度先送りにしても重要な成長過程を見逃すことはありません。集団健診の場合、感染症やせきがひどいときは、マナーとして避けましょう。
乳児健診で問題点を指摘されたらどうしよう?
乳児健診で、体が小さめ(大きめ)と指摘されたり、言葉がまだ出ていないことを指摘されたりすることもありますが、赤ちゃんの発育・発達には個人差が大きいため、必要以上に心配することはありません。健診の際に普段できていることができなくても、家での様子を聞いて総合的に判断されるので大丈夫。ママ・パパが気になる場合は、かかりつけ医や自治体の保健師に相談してみて。
Q 体が大きめなので健診で食事指導が。気をつけたい点は?(1歳2ケ月・男の子)
A 炭水化物や脂質に偏らず、栄養のバランスを考えて
もともと大きめの赤ちゃんなら、太りすぎを心配する必要はありません。栄養バランスのいい食事なら、欲しがるだけ食べさせてOKです。ただ、注意したいのは甘いお菓子やジュース。赤ちゃんがいったんお菓子を好きになると、幼児期に肥満になる可能性があり、むし歯も心配です。グズったときについ与えがちですが、なるべく避けるようにして。
Q 人見知りで普段どおりにできない場合の判断は?(1歳4ケ月・男の子)
A 健診時にできなくても大丈夫。家での様子を聞いて判断します
1歳6ケ月健診では、絵を見ながら「ワンワンどれ?」と聞くと指さしできるか、手の動きを見て積み木が積めるかなどを判断します。しかし、健診の当日は泣いてしまい、できない子も多いもの。その場合は、家でどんなふうに遊んでいるか、ママ・パパから話を聞いて総合的に判断します。心配な場合は、かかりつけ医に相談してみて。
赤ちゃんの体や知能の発達には個人差があり、ママ・パパが不安を感じていても、実際は問題ないことが多いよう。心配な事があったら、かかりつけ医のほか、保健所や子育て支援センターなどに相談してみましょう。(取材・文/前田ユリ・ひよこクラブ編集部)
初回公開日 2019/05/11
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