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まんが家 逢坂みえこさんインタビュー「あのころと今の育児 違うこと同じこと」

まんが家 逢坂みえこが思う「あのころと今の育児 違うこと同じこと」


まんが家デビュー38年目の逢坂みえこ先生。
約16年前に「ひよこクラブ」で連載していた育児エッセイまんが「育児なし日記VS育児され日記は、今なお人気で、多くのママ・パパに読み継がれています。その魅力は何と言っても親側・赤子側両方からの目線で展開されていること。
読んだ多くのママたちが、「あのぐずりや理解不能な行動は、このまんがのように、赤子なりの考えがあるからかもしれないと思え、心がラクになる」との感想を持っています。
時代が変わっても育児は変わらない、逢坂先生が今感じていることを聞きました。前後編でお届けします。

最近の多目的トイレやエレベーターの使いやすさに感動

『育児なし日記vs育児され日記』1巻 Vol.25「バギーちゃんトイレ事情」より
『育児なし日記vs育児され日記』1巻 Vol.25「バギーちゃんトイレ事情」より


――逢坂先生が子育て中のころは、作中にあるように、子連れでのお出かけは今に比べて親の負担が大きい面もありました。『育児なし日記vs育児され日記』1巻に収録されている「バギーちゃんトイレ事情」では、赤ちゃん連れでトイレをすませるハードルの高さが描かれていますが、今はそのころに比べ、子連れでもお出かけがしやすくなったと感じますか?

●逢坂みえこ先生(以下敬称略) 最近の多目的トイレやエレベーターの使いやすさには感動です。近年、母の車いすを押していて気づいたのですが、育児に優しい施設は介護にも優しいんですよ。高齢者が増えていくこれからの時代、バリアフリー化はどんどん進むと思います。あとは人間がもう少し寛容になってくれれば…なのですが。これはも少し時間がかかるかもしれませんね。

――作中でも、ハルくんが赤ちゃんのころは、あまり遠出などをされていない印象です。それはそういった環境面のが整っていなかったという理由で、避けていたのでしょうか?

●逢坂 あまり遠出をしなかったのは、環境の問題ではなく息子自身の好みのためです。たまに遠出をしても、ぜんっぜん喜ばなかったからです。動物園、水族館、遊園地、どこへ行こうと楽しそうだったのは、「お弁当広場」の水場に足突っ込んだり噴水からきゃあきゃあ叫んで逃げたりといった、近所の公園でできるやないかい、な遊びばかりだったのです。
親は子どもを喜ばせようと、張りきってスケジュール調整して準備万端出かけるのだけれど、結果が伴うとは限りません。
ある程度成長した息子を、そろそろいいだろと大阪からはるばる某ゴージャスネズミランドに連れて行って「かーちゃん、もう来んとこーな」と言われたのは今も私のトラウマです。

――育児にまつわる環境がどんどん便利になっていく中で、授乳、離乳食などの赤ちゃんのお世話に関しても、以前に比べてどんどんラクしたいという傾向があるように感じますが、どう思われますか。

●逢坂 いいことだと思います。私の時代でも市販の離乳食は充実していて、ガンガン使いました。当時の母(現在93才)も「今は便利なものがあっていいねえ」とうらやましがっておりましたっけ。
家事でラクして、その分子どもに笑顔で接する時間が増えれば、そのほうがいいんじゃないかと思います。手間=愛情とは思わないけど、笑顔=愛情 はあるんじゃないかな。

――たとえば、離乳食の作り方や進め方は今も昔も変わらず、ママたちの子育ての悩みの上位にあります。市販のものを食べさせることに罪悪感を抱く人がいたり、せっかく頑張って作ったのに食べないことにどっと疲れてしまうという声も聞かれます。

●逢坂 「たくさん食べさせたい」「バランスよく食べさせたい」「行儀よく食べさせたい」「汚さず食べさせたい」…希望が複数ある場合は、優先順位を決めると気持ちがラクになりますよ。「とりあえずたくさん食べてくれたから今日はいいや」みたいに。相手はこないだ世に出てきたばかりの生き物です。あれこれ要求しても無駄無駄(笑)。

早く育児に積極的でない男性が自分を恥じる時代に

――20年ほど前は、今のように育児に積極的な男性は少数派の中、作中のとうちゃん(逢坂先生の夫)はがっつり育児している印象です。

●逢坂 私の夫はガッツリ育児する男ですが、「こんなボクって偉いよね、なかなかいないよね」な空気を醸していて、時々イラッとしたものです(笑)。今は育児に積極的なパパが多いですよね。これからの時代は「パパの育児、素晴らしい事だと思います」。などという発言をしなくていいほど、父親が育児をするのが当たり前のことになってほしい。育児に積極的でない男性が自分を恥じる時代に、早くなってほしいものです。

――育児に積極的なパパが増え、今は働くママも増えました。逢坂先生は産後すぐに仕事に復帰されていますが、実際に仕事と家事に育児がプラスされることで、想定外だったことや大変だったことは何ですか?

●逢坂 私の場合は、幸い自宅で好きな時間にできる職種なので、産後すぐに仕事に復帰しました。なにより漫画家は、実はアスリートと同じで、休むと描けなくなるのです。なので休みません。いやマジで。
どう大変だったかは忘れたのですが…産後に2度も(私が)入院したってことは、よっぽど大変だったのでしょうね…(遠い目)。
そのせいで夫は会社勤めをあきらめ、自宅での自営業に切り替えました。ありがとう、足を向けて寝られません。でも結果オーライよね?と今では開き直っています(笑)。
「働きながら育児も家事もママが1人で」と思っても、体力には限界があります。入院しない程度に頑張ってください。使えるものは夫でも他人でも使いましょう。あなたが倒れたら元も子も無いのですから。


――ママたちは、まだまだ頑張りすぎているのかもしれませんね。力の抜き加減がわからないというママもいますが、どうやって力を抜いたらいいのでしょうか?

●逢坂 漫画を読むのもオススメですが、もっといいのは描くことだと思います。まんがでなくてもいいのです。日記でも絵でも何でも。一行でも感嘆符いっこでも。自分の中にあるものを吐き出すことで、ガス抜きになるし、自身を客観視できます。ものすごく悩んだりこだわったりしていたことが、俯瞰(ふかん)で見ると、あれ?と思うくらいちっちゃかったり。解決方法が見えたり。そんなことがざくざくあります。人に話したりSNSに載っけたりするとトラブルを招く恐れもありますから、まずは秘密の日記などいかがでしょう。

――最後に現在育児真っ最中のママ、先生のファンの方にメッセージをお願いします。

●逢坂 時代は変わっても、日々成長していく生き物と暮らすことのおもしろさは変わりません。読んでくれてありがとう! あんな育児でも、ハルは無事に育ちました。これ、励ましになるでしょうか??

取材・文/本間勇気、ひよこクラブ編集部

育児を取り巻く環境がよくなった分、ラクになったこともあれば、もっと変わるといいなと思うこともまだまだある。でも、時代が変わっても赤ちゃんと暮らすことのおもしろさはいつだって同じ!
今読んでも色あせない『育児なし日記VS育児され日記』をぜひチェックしてくださいね。

逢坂みえこ先生(まんが家)Profile

少女マンガ家として1982年デビュー。代表作に『ベル・エポック』『火消し屋小町』など。『永遠の野原』で第15回講談社漫画賞(少女部門)受賞。『育児なし日記VS育児され日記(ベネッセコーポレーション)』は、紙版のほか、電子版も好評発売中!

『育児なし日記vs育児され日記』1巻(Amazon Kindle版)

『育児なし日記vs育児され日記』1巻(Amazon Kindle版)

『育児なし日記vs育児され日記』2巻(Amazon Kindle版)

『育児なし日記vs育児され日記』2巻(Amazon Kindle版)

■お話/逢坂みえこ先生
■取材・文/本間勇気、ひよこクラブ編集部

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