収納のプロに聞く、「秋」の衣替えがラクになるたたみ方&収納方法
かさばる洋服に、限りある収納スペース…。衣替えの季節が憂鬱という方も多いのではないでしょうか?
今回は、精神的・肉体的にも負担になりがちな秋の衣替えを楽に済ませる方法について住空間収納プランナーの、わたべしのぶさんに紹介してもらいました。
わたべ しのぶ
住空間収納プランナー マスター
合同会社KUUKI 代表
2人の子どもを持つ共働き主婦として片づけと模様替えで快適に暮らす一方、仕事の忙しさと暮らしの変化と共に、モノが増え共有スペースが片づかないことによるストレスも多く経験。同じような悩みを持つ女性の立場から、2009年「渡部屋スタイル」を設立、2013年「合同会社KUUKI」へ変更。整理収納にとどまらず 得意とする模様替え・インテリアを通じ、美しい暮らし方をご提案。スタッフと共に900件以上のお客様宅へ直接伺う収納サポートは好評を得ている。2020年お家時間のサポートとして『KUUKIの片づけ収納』YouTube動画配信中。
春・夏服を収納する際の注意点
この前、クローゼットに夏服を出したと思っていたら、あっという間に店頭には秋物の洋服が並び「衣替えをしなくては…」と感じる方も多いのではないでしょうか?
秋冬服への衣替えの準備として、まずは夏服のお手入れから始めましょう。特に夏服は、お手入れをしていないと、シミや黄ばみが気になることも。着ない服からクリーニングやお洗濯、服によってはおしゃれ着洗いを少しずつして衣替えの負担を減らしてみてください。
アイテム別に分類
簡単な衣替えの一歩として、まずアイテム別に分類することから始めましょう。
例えば、クローゼットのハンガー衣類をブラウス・カットソー・ジャケット・スカート パンツというようにアイテムごとに分類します。
夏物アイテムに続けて秋物を並べることで、夏と秋のどちらでも出番がある服の区別や把握がしやすくなります
オールシーズン収納の整理
オールシーズンの服をすべてクローゼットに収納している場合、衣替えの手間が省けて助かります。しかし、クローゼットが乱れてきた時は整理や管理が必要です。まずはスペースを春夏と秋冬服とで分けましょう。次にそれぞれの服をアイテムごとに分け、カラーグラデーションを作るように分類します。ハンガーをそろえると、よりキレイなクローゼットに変身しますよ。
衣替えをする上で大切な収納のポイント
衣替えで洋服をしまう時には、今シーズンで活躍した服としなかった服を分けながら収納することをおすすめします。洋服の稼働率は全体の2~3割と言われています。
同じようなデザインの洋服が多い、お気に入りだけど着なかったなど理由はさまざまでしょう。今シーズンに着用しなかった洋服は、軽く分けておくだけで収納時の見極めポイントになります。
見極めは衣替えの時がチャンス
衣替えで洋服を入れ替えたら収まりきらなくなった…そのような経験ありませんか?
衣替えは洋服を見極めるチャンスです。「今シーズンに購入したけど、ほとんど着なかった服」はリサイクル店などでの買い取りや、フリマアプリで売ることも視野に入れましょう。シーズンを過ぎた服は査定価格が下がり、買い取ってもらえないこともあります。
新しいお洋服を迎えるためにも、今シーズンの服をリサイクルしてみはいかがでしょうか。
おさがり行きの衣類の保存法
「子ども服のタンスが“パンパン”だと思ったらサイズアウトの衣類がたくさん出てきた。」そんな経験ありませんか?
衣替えの時、おさがり服をサイズ分けする時間はなかなかとれません。そんな時は、画像のように同じアイテムのおさがり衣類を広げて重ね、サイズ分けします。分け終えたらまとめて大きくたたみ、保管でOK。
お洋服を使う時には、結局お洋服を広げてチェックするので1つ1つたたまなくてOKなのです。
衣類収納に便利なグッズと収納法
衣替えは、手を抜くと「服をどこに収納したか分からない」「服がしわになってしまった!」などが起こりがちです。
なるべく簡単に衣替えを済ませるための収納グッズと収納法をご紹介します。
おすすめ収納グッズで平行移動
1) クローゼットの上置き棚に衣類を保管する場合
軽い衣装袋での保管が便利です。たたんだ衣類をそのまま平行移動で収納できる簡単衣替え法です。画像では引き出しから、IKEAのSKUBBファスナー収納ケースに移動させています。
2) たたみ衣類収納に同じサイズの引き出しを使っている場合
使いやすい位置へシーズン衣類を入れ、引き出しの場所をチェンジする簡単衣替え法です。
3) 奥行きの深い収納引き出しを使っている場合
手前と奥でシーズンを分けて収納、前後を交換すれば簡単に衣替えができます
しわになりにくい収納法
ハンガーに掛けたいけれどスペースがない、そのためたたんで衣装袋で保管するケースも多いと思います。なるべくしわになりにくい収納法をご案内します。
スカートは上記の画像のように、裏がえして縦半分にたたみ、置くようにそのまま収納しましょう。パンツは裾のセンターラインにあわせてたたみ、ジャケットはできるだけざっくりたたんでそっと重ねるように収納すると、しわになりにくい状態で保管できます。
「この服、探してたのに…』と見つけたときにはシーズンオフになっていたなんてことがないよう、衣替えの時にしっかりと洋服を見極めて収納をしましょう。クローゼットも軽くする、簡単衣替え法をお試しください。