共感の嵐!今の私が出産直後の私に伝えたいこと。3児ママおやまさんにインタビュー【妊娠・出産編】
Twitterのフォロワーが4万人超えのおやまさんは、夫と3人の子どもたちと5人暮らし。ドタバタと3人の子育てに翻弄されながらも、おやまさんのちょっぴりシュールな目線で描かれた育児漫画は、子育て中のママたちに笑いと癒しを届け続けています。
インタビューの前編【妊娠・出産編】では、おやまさんが妊娠・出産した当時のエピソードをお聞きしました。
プロフィール /おやま
長女(4歳)長男(3歳)次男(1歳)の3児の母。Twitter(@oyamaoyadayo)で育児漫画を投稿している。2021年6/10に初の書籍「おやまさんちの愉快なる365日」を発売予定。
30歳を迎え、ずっと描きたかったコミックエッセイに挑戦!
――おやまさんが育児漫画を描き始めたきっかけを教えてください。
「去年の7月から描き始めました。昔からずっとコミックエッセイを描いてみたいと思っていたのですが、漫画を描かないまま30歳を迎え『このままでは一生描かないかも知れない……』と焦り自分にとって一番身近なテーマである“育児”を扱った漫画を描くことにしました。漫画は子どもたちが保育園に行っているあいだと、夜寝たあとに描いています」
『秒で友達みたいになった』
コミュ力が高い子どもたち!
3回の切迫早産。3人目妊娠中は手術入院も…
――妊娠中、大変だったことはなんですか?
「3人とも妊娠8ヶ月で切迫早産になってしまったことが一番大変でした。(実際は長女が38週、長男が39週、次男が33週で産まれました)
1人目のときは里帰り出産だったので実家で自宅安静、2人目はベビーシッターや市の産前サポートに頼ったり、義母に来てもらって自宅安静で乗り越えたのですが、3人目は子宮頸管無力症で子宮頸管縫縮術(シロッカー手術)をすることになり、2週間ほど入院になってしまいました。
そのあいだは夫が子どもたちの面倒を見ていたのでとても大変だったと思います。遠方に住んでいる私の親や義母にも週末に来てもらうなどして協力してもらい、みんなで乗り越えました。あとは後期の頻尿が地味に辛かったです」
――これまで妊娠中やっておいてよかった・買っておいてよかったものはなんですか?
「2人目のときに市の産前・産後サポートに早めに申し込みました。切迫早産になってしまったときに、自宅にサポートの方に来ていただいて、家にあるもので料理を作ってもらったり、家の掃除をしてもらったりしてとても助かりました。ネットスーパーの登録もしました。
産後は頻回授乳で乳首が悲惨なことになるので、乳首に塗るクリームを買っておくと入院中から役に立つのではないかと思います。あとは夜間授乳用のナイトランプでしょうか」
初めての出産直後、ボロボロ状態の自分を追い詰めていた
――出産直後に戸惑ったこと、大変だったことはなんですか?
「赤ちゃんのちょっとした唸り声や体調の変化に過剰に反応してしまって、検索魔になったり不安で眠れなくなったり、自分が自分ではなくなってしまったように感じて戸惑いました……。
母乳でもミルクでもどっちでもいいやと思っていたのに、いざ授乳が始まって乳頭混乱で乳首を咥えてくれなくなったときは、悲しくて泣いてしまったりして……。
『長女を産んだ日の自分に会いに行った』はそのときのことを思い出して描いたものです。産後、身体もボロボロで頭が回らない中での新生児育児は大変なのに、『もっとしっかりしなきゃ!』と自分を追い詰めていたので、『そんなにひとりで抱え込まないで!』と言いたくて描いた漫画です」
『長女を産んだ日の自分に会いに行った』①
長女の産後、不安に襲われるおやまさん。
『長女を産んだ日の自分に会いに行った』②
ここで未来から来たおやまさんが登場!頼もしすぎ!
里帰り中も、周りに頼れず一人で抱え込む日々
――初めての育児で一番戸惑ったり、困ったことはなんですか?
「もともと周りに相談したり頼ったりするのが本当に苦手で、育児も自分だけでやろうとし過ぎていっぱいいっぱいになってしまいました。けれど、2人目を妊娠した辺りから自分だけではどうにもできないこともあるし、私がひとりでうまく家事や育児を回せなくてイライラしていては上の子にも悪い影響があると感じて、その時期から周りに頼るようになりました」
『産後とコンビニ』①
はじめての育児は不安がいっぱい……。
『産後とコンビニ』②
里帰りするも周りに頼れず一人で抱え込んでいたそう。
――お子さん3人の妊娠・出産を経験して感じたことは?
「1人目は陣痛から12時間で出産したのですが、初産ということもあっていきみ過ぎてしまい痔がとんでもないことになってしまい、産後めちゃくちゃ痛かったです……。産後初めてのトイレで泣きました。
2人目は陣痛から1時間半で産まれるというスピード出産だったのですが、短時間だったので1人目に比べると痔もそこまでひどくならず、産後の回復も早かったです。
3人目は33週の早産だったのですが、助産師さんのナイスサポートにより会陰切開もせず(私は会陰切開しても構わなかったのですが、助産師さんがなるべく会陰切開しないようにサポートしてくれました)、痔にもならず、出産の次の日でも何もなかったかのようにスタスタ歩けて感動しました。その代わりにいきみ逃しがとても大変だったので、3回の出産の中で3人目が一番痛かったです(笑)。出産って本当に予想ができないなと思います!」
3人中3回とも切迫早産を経験したというおやまさん。生まれてくる赤ちゃんのことを考えると常に不安な妊娠後期を過ごしていたと思います。
また、はじめての出産直後は気持ちが安定せず、一人で悩みを抱え込むことも多かったと話してくれました。「母親になったんだからしっかりしなきゃ!」と真面目に考えすぎると、どうしても自分のキャパシティ以上に無理をしてしまうことも。「産後は身体を十分休めること」「周りに頼ること」の大切さがおやまさんの漫画を通して伝わってきました。
後編【育児編】では、子どもの性格や育児中のエピソードを教えてもらいました。(文・清川優美)