「いつか親になるなら…」Z世代の若者たちは妊娠・出産・育児についてどう考える?【大学生男女100人調査】
株式会社ベネッセコーポレーション(本社:岡山県岡山市、代表取締役社長:小林 仁)が発行する妊娠・出産・育児雑誌『たまごクラブ』『ひよこクラブ』は2021年10月で創刊28周年を迎えました。妊娠・出産・育児・生活の領域をトータル支援するブランド「たまひよ」として、今後子どもを持つ世代となっていくZ世代の皆さんの声を情報発信・サービス展開へ取り入れていきたいと考え、若者向けカルチャー誌『TOKYO GRAFFITI』などを刊行する株式会社グラフィティ協力のもと、Z世代である大学生男女100人を対象に、妊娠出産育児に対する意識調査を行いました。
本調査では、「将来結婚したい」という回答が84%、「2人以上子どもが欲しい」という回答が68%など、結婚や子どもを持つことへの意欲が高いこと、また、約9割の男性が育休取得を希望していることがわかりました。「こんな夫婦になりたい」1位には、「協力して子育てをする夫婦」がランクインするなど、Z世代において子育ては男女一緒に取り組むべきものであるという意識が高いことがうかがえます。
一方で、少子化対策強化の必要性に対しては74%が「必要だと思う」と答え、具体的な施策としては「子ども手当の増額」や「授業料の減額、無償化」など経済面での支援を必要とする声が多くあがりました。
ここからは、具体的な調査結果をいくつか紹介します。
将来、結婚したいと思いますか?―「したい」84%
「したい」男性82%、女性86%。男女差はほぼみられない。
何歳くらいに結婚したいと思いますか?―「30歳」26%
男性は「30歳」が30%と突出。一方女性は「25歳」「28歳」「30歳」と分散がみられる。
子どもは欲しいですか?―「欲しい」80%
「欲しい」男性78%、女性82%。男女差はほぼみられない。
子どもは何人欲しいですか?―「2人以上欲しい」68%
「2人」が53%と最も多く、「2人」「3人」「4人以上」を合計すると68%。男女差はほぼみられない。
少子化対策の強化は必要だと思いますか?―「必要だと思う」74%
「必要だと思う」男性72%、女性76%。男女差はほぼみられない。
少子化対策あなたならどんな施策がいいと思いますか?―最も多い声は「経済面での支援」
1位 経済面での支援
2位 保育園などの拡充
3位 育休産休の推進
『経済面での支援』という声が最も多く集まりました。具体的な施策としては、「子ども手当の増額」「授業料の減額、無償化」「税制上の優遇」「出産費用の免除」や、「子どもひとりに対し1000万円支給」「給料の底上げ」「子どもが生まれたら家をプレゼント」など多くの声が寄せられました。
『保育園などの拡充』は「待機児童問題の解消」「職場で子どもを預けられるような仕組み」など。『育休産休の推進』は「男女ともに育休産休が取れるように」などの声が集まりました。
また、「保育士の給与・待遇改善」「職場・労働環境の改善」「社会の意識改革」「結婚・出会いの推進」などの声も上がりました。
こんな家族/夫婦になりたい当てはまるものは?―1位「協力して子育てする夫婦」
1位「夫婦で協力して子育てをする」、3位「家事分担を平等にする」など、育児や家事に対して男女差なく取り組むべきであるという意識が高いことが見受けられました。また、「経済的に安定している」が2位に位置していることからも、経済面に対する不安がうかがえました。
また男女別でみると、男性は「経済的に安定している」「いつまでも恋人同士のような夫婦」の順位が上昇。女性は、男性よりも子育てや家事についての項目が上位を占めることから、男女の意識差がややみられました。
男性にお聞きします。子どもが生まれたら、育休取得したいですか?―「育休取得したい」88%
約9割の男性が育休取得を希望していることがわかりました。また、期間においても「半年程度」が44%、「1年程度~それ以上」が32%と、長期的な育休を想定していることがわかりました。
(※厚生労働省「令和2年度雇用均等基本調査」によると、2020年度の男性の育休取得率12.65%)
女性の方にお聞きします。子どもが生まれたら、夫に育休取得してもらいたいですか?―「育休取得してほしい」78%
約8割の女性が「育休取得してほしい」と考えていることがわかりました。女性側も、男性が育休取得を一般的なこととして捉えていることがうかがえました。
人生で一番大切なものはなんですか?―1位「家族」2位「愛」3位「お金」
「家族」が男女ともに1位となりました。男女別にみると1位はともに「家族」ですが、男性は2位「お金」3位「趣味」など物質的なものがあがり、一方女性は1位「家族」2位「愛」で62%を占めることなどから対人的なものを重視するなど、男女の差も現れました。
調査結果を受けて 『TOKYO GRAFFITI』編集長 鈴木俊二氏コメント
「結婚したい」84%、「子どもが欲しい」80%、という数字は思っていた通りの結果だな、と感じました。
というのは普段『TOKYO GRAFFITI』で取材する若者は、自分の親ととても仲が良い子が多いからです。自分の家族や身近な人を大切にする傾向が年々高まっていると感じています。言い方を変えると、自分の半径5mくらいの身近なところだけで完結している印象も。「経済的な支援」を望む声も多いですが「自分たちで未来を変える」動きをすることも大切。Z世代にはその力を発揮してくれることを大いに期待します。
「たまひよ」メディア総編集長 伊久美亜紀コメント
「育休を半年以上取得したい男性が76%」Z世代のアンサーは新鮮でした。中でもうれしかったのは、「人生で一番大切なものは?」の問いに対して、男女とも「家族」と答えてくれたこと。「たまひよ」は、「チーム出産育児」というメッセージでママパパを応援しています。将来、ママパパになっていくであろう君たちとその家族を、チームでサポートできる社会にできるよう、28周年、そしてその先に向けてますますパワーアップしていきます! 君たちのこと、待っているね!
[調査概要]
■調査名/「たまひよ Z世代の妊娠出産育児に関する意識調査」
■調査期間・方法・地域/2021年8月31日~9月13日・インターネット・全国
■調査対象者/大学生 男性50名、女性50名
■調査協力/株式会社グラフィティ