【立ち会い出産をより感動的にするポイント#1】助産師さんからのアドバイス
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立ち会い出産するかどうかを決めるには、夫婦でよく話し合うことが大切。メリット・デメリットを知った上で、自分たちの理想のお産を考えましょう。ぜひパパと一緒に読んでみてください。今回は助産師さんのアドバイス、次回は父親学級主催者からのアドバイスをお届けします。
立ち会い出産のメリット・デメリット
立ち会い出産のメリット・デメリットを助産師さんに伺いました。先輩ママ&パパのコメントも参考にしてください。
立ち会い出産のメリット
「ママが安心でき、医療処置率が低い、母乳育児率も高いなど医学的なメリットがある」
「誕生の瞬間に立ち会うことで、パパとしての自覚の芽生えが早い傾向がある」
立ち会い出産のデメリット
「パパの言動によってママがイライラし、小さな失敗がそのあとに響くことがある」
「痛がる妻や血などを見ることで、パパのトラウマになることがまれにある」
先輩ママ&パパの「立ち会いをしてよかった!」コメント
「血が苦手で立ち会おうか悩んでいたパパが、立ち会ったら産後優しくなって、家事を頑張って手伝おうとしてくれる」(ママ)
「父親の自覚を持ってくれて、大変さを理解し、いたわってくれた」(ママ)
「妻が苦しんでいるところを見たくなかったが、いったん決めたら全力で支えて、一緒に頑張った」(パパ)
「生まれた赤ちゃんの体重や身長を測っているとき、その解説をうれしそうに聞いていて、パパの自覚がすぐ持てたみたい」(ママ)
「1人で痛みを耐えるより、2人のほうが安心して挑めた。出産の感動を共有できた」(ママ)
「一生に一度のことを、家族で体験できて幸せだった」(ママ)
「妻は女として見られなくなると心配していたが、そんなことはあり得ない」(パパ)
「ダンナがこんなに優しいとは思わなかった」(ママ)
先輩ママ&パパの「立ち会いをしなきゃよかった」コメント
「助産師さんの提案で出産を鏡ごしに見ることになり、頭側で見ていた主人にもすべて見られてしまって予想外…。立ち会いの前から『女として見られなくなるかも』と心配していたのに」(ママ)
「出産ですべてをさらけ出してしまったので、パパにキュンキュンしなくなってしまった」(ママ)
「取り乱してめちゃくちゃ絶叫していたので、その姿を見られてしまった…」(ママ)
心配ごとを解消するための、助産師さんからのアドバイス
メリットもデメリットもある「立ち会い出産」、どちらを選ぶか迷ってしまいますね。そんなときの考え方を、さらに助産師さんに伺いました。
夫婦で話し合うプロセスが大事!
お産が進む中、夫が横で寝たりごはんを食べたりしても、まったく気にならないママもいれば、イライラしちゃうママもいます。ママ自身の性格も考慮して、どんなふうに立ち会ってもらいたいか、夫婦でよく話し合うことが、立ち会い出産成功のカギになります。
また、お産は予定通りにいかないもの。急に立ち会えなくなる可能性があることも、常に頭に入れておいて。
助産師さんに聞きました【立ち会い出産の心配ごと】
Q
立ち会い出産をすると、女として見られなくなる?
A
分娩時、ママは取り乱すかもしれませんが、平常心でいられるわけがないほどの大仕事なんです。必死で頑張る姿を見せられるかどうかは、夫婦の関係性にもよると思いますが、それを機に夫の気持ちが冷めたという話は聞いたことがありませんよ。
Q
パパが血が苦手。倒れたりしない?
A
血を見るのが苦手な人は、出血を想像するだけで失神してしまうこともあります。
分娩時にパパが倒れてしまうと、医療スタッフもお産どころではなくなってしまうので、無理はしないで。分娩室に入る直前まで付き添うという選択もあります。
Q
立ち会い出産したら、パパにあたってしまわないのか心配…
A
お産のときは必死ですから、まわりにあたってしまうのはよくあること。パパには事前に「あたってしまうかも…」と伝え、それでも「いいよ。大丈夫!」と言ってもらえれば、安心できますね。夫婦一緒にお産の予習をし、よく話し合っておきましょう。
Q
恥ずかしくて集中できなさそう
A
パパがいると「気が散ってお産に集中できない」人もいれば、「親しい人に囲まれていたほうが安心できる」人もいます。たとえパパが立ち会い希望だとしても、ママが希望しないのであれば、出産する本人であるママの気持ちを優先しましょう。
Q
立ち会わなくて、パパとしての自覚は芽生えるの?
A
妊娠中から産後の子育てまで、パパの自覚が芽生える場面はたくさんあります。それが遅いか早いかの違いでしょう。少しでも早く自覚を促したいなら、健診につき合ってもらうのもおすすめ。超音波画像を見ると意識が変わるパパは多いようです。
立ち会い出産をより感動的にするためのポイント5
最後に、立ち会い出産をするときに、より感動的にするためのポイントを5つ、助産師さんに伺いました。
1.陣痛が弱いうちは、妻のお産が進むようにアシスト
どんなサポートがうれしいのか、実はママ自身もその場になってみないとわかりません。それでも、立ち会い時のサポートについて夫婦で事前に話し合っておくことは大切。妊娠10カ月になったら、夫婦で話し合っておきましょう。
理想のお産を2人で共有しておくことで、当日のコミュニケーションがスムーズになるでしょう。
2.お産が進んで痛みが強くなったら、妻の痛みを和らげる努力を
妊娠中から、マッサージなどスキンシップをとって、陣痛の痛みを和らげるシミュレーションをしておくのもおすすめ。マッサージをしてもらうときは、ママは「もっとこうして」など要求を伝えてOK。
パパはダメ出しされても、へこたれないで頑張って。妊娠中から意識して、夫婦のスキンシップを頻繁にとるようにしておくと、お産のときもうまくいきますよ。
3.いよいよ出産のときは、助産師のリードを参考に、パパは妻をサポートして
分娩時、陣痛を和らげる呼吸やいきみ方は、その場で助産師がリードしてくれます。パパがそばにいるだけで、ママは心強いと思いますが、助産師にならって、パパも一緒に息を吐いたり、声をかけてあげるのもよいでしょう。きっと、ママの励みになるはずです。
4.出産が終わったら…妻に最大級の感謝を伝えよう
出産直後は、赤ちゃんに目がいってしまいがちですが、パパは何よりよりも先に、頑張ったママをたくさんほめてあげてください。いくら心の中で思っていても、言葉や態度で示さなければ、感謝の気持ちが伝わらないこともありますよ。
5.シャッターチャンスを逃さない!
分娩室での撮影はNGの産院もあるので、事前に確認しておきましょう。また、撮影がOKでも、赤ちゃん誕生後から胎盤が出るまでの間は、家族を分娩室の外に出す産院が多いと思います。どのタイミングで撮影できるかも、聞いておくと安心です。
「立ち会い出産」を希望している妊婦さんとパパの参考になったでしょうか? これから迎える、出産という最高な1日のために役立ててください!(文・たまごクラブ編集部)
■監修/東京都・小川クリニック 助産師 古賀ひとみさん
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