妊娠後期の胎動はどう感じる? いつもより少ないけど赤ちゃんは大丈夫? 胎動のギモンに産婦人科医が回答
妊娠週数が進むと、力強い胎動を感じることが増えてくると思います。その一方で、胎動がいつもより少ないように感じると、心配にも…。妊娠後期の胎動の疑問や不安について、超音波検査で多くのおなかの中の赤ちゃんを見てきた産婦人科医の丸茂元三先生に教えてもらいます。
あまりに強い胎動に、寝ていても目が覚めるほど
妊娠8カ月ごろになると、はっきりと力強い胎動を感じるようになります。ダイナミックな動きをしたときは、ママが寝ていても目が覚めるほどの衝撃を感じることも。週数が進むと、赤ちゃんが動くとおなかが大きく波打つ様子や、足などが浮き出る様子を確認できるときもあります。
そして、臨月になると胎動が減るといわれたりしますが、実際は赤ちゃんが大きくなり、子宮の中が狭くなるため、ダイナミックな動きが少なくなるだけ。赤ちゃんはお産に備えて、頭を骨盤に入れ始めますが、元気いっばいに動いています。
Q. 超音波検査のときいつも寝ていてあまり動きません
A. 超音波検査のときはじっとしている赤ちゃんは多い印象です。ママやパパが触るとよく動きますが、他人が触ると動きを止める傾向が。また、ちょうど寝るタイミングと重なったということもあります。
Q. 夜だけよく動きます。どうして?
A. 赤ちゃんはママの生活リズムに関係なく、深く眠っているときと運動しているときを繰り返しているといわれています。夜、胎動が激しくなると感じるのは、ママがリラックスしているからでしょう。
Q. 胎動が激しいけれど、破水したりしませんか?
A. 赤ちゃんが激しく動くことで、子宮内部が傷ついたり、 破水したりすることは絶対にないので安心してください。胎動が激しく痛いときは、 横になるなど、ママの体勢を変えてみると痛みが和らぐことも。
Q. 仕事中はいつもより胎動が少ないことがあって心配です…
A. 仕事などでママが集中しているときは、胎動に気づかないことが多いでしょう。心配なら、産院に相談して不安を解消しましょう。もしも、いつも胎動を感じる時間帯にも一定時間感じない場合は、受診してください。
Q. 臨月になって胎動が少ないけれど、赤ちゃんは元気か不安です
A. 赤ちゃんが大きくなり、子宮内が狭くなるので、胎動が減ったように感じるのはよくあること。健診で問題なければ大丈夫ですが、いつも胎動を感じる時間帯にも、一定時間感じない場合は、産院に連絡を。
取材・文/茂木奈穂子、たまごクラブ編集部
妊娠後期の胎動はとてもダイナミック。妊娠中だけしか感じられない胎動を、出産まで楽しみましょう。誕生に向けて、赤ちゃんの神経や五感はどんどん発達していきます。ママとパパの声も聞こえるので、話しかけを習慣にしていると、「いつも聞こえる声だ!」と反応して動いてくれるかもしれませんよ。
参考/『後期のたまごクラブ』2022年秋号「誕生まであと少し!もっと
絆を深めよう!“おなかの赤ちゃん何してる?”「胎動」を楽しもう!」
●記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
『後期のたまごクラブ」2022年秋号では、妊娠後期のおなかの赤ちゃんをもっと身近に感じられる特集「“おなかの赤ちゃん何してる?”『胎動』を楽しもう!」があります。こちらもチェックしてみて。