【医師監修】妊娠初期(妊娠2・3・4カ月)に気をつけることは? やっていいこと・ダメなことQ&A【赤ちゃんへの影響・アルコール・たばこ】
妊娠初期ママは、日常生活のいろいろなシーンで「おなかに赤ちゃんがいるのに、これってやっていいのかな? ダメなのかな?」「これって妊娠中どうなの?」と気になることがあるはず。そんな疑問の数々を帝京大学医学部附属病院、総合周産期母子医療センター長、笹森幸文先生に聞きました。今回は、赤ちゃんへの影響が気になる「アルコール・たばこ」に関するQ&Aです。
【Q1】少しくらいなら、ビールやワインを飲んでもいい?
【A】アルコールは多量にとりすぎると赤ちゃんに影響を及ぼす恐れが。少しくらいなら、といっても、どの程度であれば影響しないかというのははっきりわかっていません。リスクを避けるためにも、禁酒して。
【Q2】ノンアルコールのビールなら飲んでもOK?
【A】アルコール分0.00%のビールテイスト飲料なら問題ありませんが、常識の範囲内で、飲みすぎないようにしましょう。
【Q3】甘酒は飲んでも大丈夫?
【A】甘酒の中でも、米こうじで作ったものはアルコールが入っていないので飲んでも大丈夫。ただし、糖分が高いため量は控えめに。酒かすから作ったものはアルコールが多少含まれているので、加熱してアルコールを飛ばすか、または控えましょう。
【Q4】料理に料理酒やワインを使うのは問題ない?
【A】少量の料理酒やワインを料理に使っても、加熱すればアルコールは蒸発するので、おなかの赤ちゃんや妊娠中の体に影響はないでしょう。
【Q5】洋酒の入ったケーキやチョコは食べちゃダメ?
【A】香りづけ程度で、アルコールが蒸発しているものなら問題ありません。ただし、アルコール度数が高そうなものは避けましょう。パッケージの注意書きや成分表示を確認して。糖分も高いので少量に。
【Q6】たばこは絶対にダメ?
【A】たばこはニコチンの影響で、血管の収縮が起こり、おなかの赤ちゃんの健康や発育に悪影響を及ぼす危険性があります。また前期破水や低出生体重児などのリスクも高まるので、強い意志でやめましょう。赤ちゃんだけでなく、ママ自身の健康にも影響しますから、この機会に禁煙を。
【Q7】夫が喫煙者。そばで吸われるのはよくない?
【A】たばこの先から出る副流煙は、主流煙よりも有害物質が多く含まれているので要注意です。ママが煙を吸い込まないように、パパには生まれてくる赤ちゃんのためにも禁煙してもらいましょう。
【Q8】夫が「加熱式たばこなら吸ってもいいよね?」と言うのですが…
【A】紙巻きたばこは煙が見えてわかりやすいのですが、加熱式たばこは蒸気のため見えません。しかし、その蒸気にはニコチンや有害物質が含まれています。妊婦さんが吸うのはもちろん、パパが室内で吸うのもNGです。
【Q9】禁煙するために、肌にはるタイプの禁煙補助剤を使ってもいい?
【A】禁煙補助剤にもニコチンが含まれています。たばこを吸うのと同じようにおなかの赤ちゃんの健康や発育に影響を及ぼすため、禁煙のためとはいっても、妊婦さんが使うことはできません。
参考/『初めてのたまごクラブ』2023年春号
●記事の内容は2023年5月の情報で、現在と異なる場合があります。