【医師に聞く】食べ方の工夫でラクになる!?みんなのつわり対策#1
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なんとか乗りきりたい「つわり」。先輩ママ達はどうやって乗りきってきたの? そんな疑問にお答えして、今回は先輩ママが「実際につわりを乗りきった食べ方の工夫」を集めて、そのポイントについて産婦人科医の小川隆吉先生に解説していただきました。
先輩ママたちの「つわりがラクになる」食べ方の工夫6
先輩ママがつわり中に試して、効果があったという「食べ方の工夫」について、ラクになる理由、どんな症状の人に向くか、取り入れるときのポイントなどを、小川先生に伺いました。
【食べ方1】少量ずつちょこちょこ食べる
「つわりは、空腹時に胃のムカムカや吐きけが起きやすくなります。吐きづわりの人は、胃がからっぽの状態で食べると吐きやすくなるため、1回の食事を数回に分けて、少しずつ食べましょう」(小川先生・以下同)
【食べ方2】冷やして食べる
「熱い食べ物は香りが立ちますが、少し冷やすと香りが気にならなくなって、食べやすくなります。冷やしすぎは胃腸に負担がかかってよくないので、ほんのり冷たいくらいがおすすめ」
【食べ方3】ビタミンB₆をとる
「詳しくはわかっていませんが、さばなどの青魚や鮭、鶏ひき肉などに含まれるビタミンB₆を摂取している人は、つわりが軽く済む傾向があります。食事がつらい時期は、サプリメントを利用してもOK」
【食べ方4】油ものを控える
「フライドポテトなどの揚げものや、味の濃い物を食べたくなることがありますが、油っぽいものは胃腸に負担がかかります。食後に気持ち悪くなりやすいため、消化のいいものを食べましょう」
【食べ方5】酸味を加える
「食欲がないときは、お酢やポン酢、レモン、トマトなどでさっぱりとした味つけにするのはおすすめです。ただし、酸っぱい物をとりすぎると胃腸を刺激してしまうので、ほんのりとした酸味を心がけて」
【食べ方6】塩分をほどよくとる
「食べたあとに吐いてしまう人は、塩分が不足しがち。野菜スープやみそ汁などで、水分と一緒に塩分を補給しましょう。塩分をとりすぎないように薄味を意識しましょう」
先輩ママの「これなら食べられた!」ベスト5
先輩ママのアンケートによれば、「冷たくてさっぱりしたもの」や「消化のよいもの」が「食べても気持ち悪くならない」と人気でした。特におすすめだった以下の5種類の食べ物を紹介します。
♥1 凍らせたフルーツ
いちごやバナナ、ぶどうなどを凍らせて、アイスのように食べる方法。胃腸を冷やさないように、少しずつ口に含んで食べます。
♥2 大根おろし
大根おろしには、消化を促進するジアスターゼという酵素が含まれています。ドレッシングやみそ汁、雑炊にプラスしても。
♥3 ところてん
ローカロリーで口あたりがさっぱり。つるんとしたのど越しも◎。おろししょうがを添えるなど、アレンジして食べるのもおすすめ。
♥4 ゆずピール
甘酸っぱい味が人気です。「小腹がすいたときに仕事中のデスクでつまんだ」という人が多数。ただし糖分が多いため、食べすぎないように注意。
♥5 野菜スープ
野菜は加熱することで消化がよくなります。とくにキャベツには胃の粘膜の修復を助けるビタミンUが含まれているので、スープに最適。
つわりのときは胃に優しい食べものを選ぶといいでしょう。食べにくいものは、レモンや酢など、酸味をプラスすると食べやすくなったりします。冷たいものは食べやすいですが、体を冷やすので食べ過ぎには注意しましょう。1日3食にこだわらず、少量を複数回に分けて食べるのもおすすめです。(文・たまごクラブ編集部)
■監修:小川クリニック 院長 小川隆吉先生
1975年日本医科大学卒業。同大学産婦人科講師、都立築地産院産婦人科医長を経て、1995年より現職。セックスカウンセラーセラピスト協会会員、日本不妊学会会員。
■参考:たまひよブックス「いつでもどこでもHAPPY妊娠・出産ガイドBOOK」(ベネッセコーポレーション刊)